Track 3

グルーミングと水遊び

;SE 水音 ;1 「わっ!?」 ;FI 環境音 湖畔 「今のみた? オッカイ。チェプ――魚! すっごく高く跳ねたねー。 えへへっ。きっとオッカイとパロポロのこと、大歓迎してくれてるのさ」 「っと。ここまでくればもう大丈夫! オッカイ、ありがと! おろしておろして」 ;1 (低いところ) 「したっけさ、前とおんなじに、目をつむって立って? ――うん、いい感じ。 じゃ、そのままちょべっと待っててね?」 「(深く息を吸い込む)」 ;ダミーヘッドマイクまわりぐるりまわりこみながら ;1→8でだんだん高さ、セリフの速度を上げていく。 ;8で、通常の高さ ;1 「ぽんぽん」 ;2 「ぽんぽん」 ;3 「ぽんぽん」 ;4 「ぽんぽん」 ;5 「ぽんぽん」 ;6 「ぽんぽん」 ;7 「ぽんぽん~~っ」 ;8 「ポンポンアイヌっ!」 ;SE? 魔法エフェクト系? ;1 (通常の高さ) 「(呼吸音)」 「うんうん! しったけ、目を開けて?」 「わっ!!? って、オッカイがなまら驚くから、 パロポロまでまたびっくりしちゃったでしょー」 「パロポロの術でちっちゃくなるの、オッカイ、はじめてじゃないのにさー―― え? 『カエルがデカくて正直怖い』――って?」 ;SE カエルの鳴き声(大音量) 「うわわっ!? 確かにこれはびっくりするべさ。 だめしょ、ケロこ! いまおともだち来てっから、今度遊んでやるからさー」 ;SE カエルの鳴き声 ;SE カエルが水に飛び込む音 「びっくりさせてごめんねぇ。 だよねぇ。驚くよねぇ。 オッカイの普段の背丈だったら、 ケロこなんて、きっと手のひらにのっかるくらいのおっきさだもんね」 「え? 『おともだち』って―― へへへっ、いまのテレケプ―― ケロこはなんか、パロポロになついてるんさ」 「テレケプたちの言ってることがまぁまぁだいたいわかるから、なつかれるとやっぱかわいくて、ケロこって名前つけて――え?」 「『そうじゃなくて』? ……うん――(呼吸音)――うん」 「あぁ――『おともだち』って…… うん、いま、思わずパロポロ、オッカイのこと……うん。いったねぇ」 「したっけオッカイ、もうお客さんって感じしないんだもんさー。 もちろん、あれだよ? もしオッカイがいやだったら、ちゃあんとお客さんとして」 「え? 『ぜんゼんイヤじゃない』、べさ? 『むしろ嬉しかった』……って―― へへっ――えへへへっ! えへへへへへへ~!!」 「なーんだ、そんならよかったべさー! したっけね? したっけパロポロ―― あ! そーだ! えへへへへっ」 ;1 接近ささやき 「お友達なら、ふつうはできない冷やし方もできちゃうねぇ」 ;1 通常 「えへへへっ、ちょっとだけ待っててね。 いますぐしたくしてくっからさー」 「あ! メコ――ええと、にゃんこ! ネコとか来るとおっかないから、 ここから……こうして――ね? そのおっきなフキの葉にのっかっといて、待っててくれる?」 「『おっこちそうでおっかない?』 へへっ、オッカイあんがいこわがりなとこあるんだね」 「けどね? 平気さ。 フキって、浮草じゃないから。 湖の底に、しっかり根付いてるから、平気だよー」 「したっけ、なーんもおっこちんから。 だから、乗ろ? パロポロうしろから押したげるからさー」 ;SE 小走り足音(まわりこむ) ;5 「いーい? 押すよー? ん――ふっ――(呼吸音)―― オッカイ、もっと足、体重乗せて大丈夫だから」 「うん! その感じ! したっけもう片足も―― うんとこよいしょ、どっこいしょ!」 ;SE 葉っぱの上に乗る ;5 「やったー! 乗ったー!! オッカイ、ちゃあんと乗れたねぇ」 ;1 「へへへっ、ね? 乗っちゃったらもうガッチリ安定してるでしょー。 とんでも跳ねてもねっころがっても大丈夫だから。 そこでちょべっと、待っとってねー!」 ;SE 小走りの足音→ F.O. ;環境音。水辺 + ニイニイゼミの鳴き声 ;SE ぽちゃん、魚の跳ねる音 ;SE ばさばさばさっ、水鳥の羽音→着水 ;SE 水鳥の鳴き声(8) 「グワグワ」 ;SE 蕗の上をそろそろ歩く足音 ;SE 羽毛布団に飛び込む(ばさっ) ;SE ご機嫌な水鳥の鳴き声(マイク直下から)「ぐわ♪」 ;12  「おまたせ――んん? あれ? オッカイ? どこ?」 ;4 「って! なにしてるべさ!! すぐっ! すぐにそのヤヤン・コペチャから降りるべさ! 早く! 早くっっ!!」 ;SE 蓮の葉の上にぼふっと下りる ;1 マイクと逆向き 「だめだべさー! オッカイにちょっかいかかけたら、いけんべさ!!!」 ;SE 水鳥の鳴き声(ぐわわっ!) ;SE 水鳥の羽音、遠ざかっていく ;1 「あああ、もう。オッカイ、なにしてるべさー! え?」 「『天然の羽毛布団がすり寄ってきたからついつい』」 って―― ……(ため息)……さっきのヤヤン・コペチャ―― マガモはそりゃもう、天然モノの天然モノさぁ」 「今のこね? いままで一度もこの湖でみたことがないから、きっとレプンチカプ――海の向こうからの渡り鳥だと思うの」 「したっけ、正真正銘の天然物。 つまり、どこからやってたのかも、どんな虫とか連れてるかも、どんな病気持ってるかもわかんない――わわっ」 「大丈夫大丈夫。パロポロ、コロポックルだもの。 虫も病気もいますぐにならおいはらえるもの。 したっけね? オッカイ、落ち着いてすわって?」 ;1 高いところから 「そうそう。そのまま落ち着いて―― パロポロと一緒に、深呼吸しよう」 「すってー――(すーーーーっ) はいてー(はーーーっ)」 「もういっかいすってー――(すーーーーっ) はいてーー(はーーーーーっ)」 「ん。いい感じだねー。 したっけ、パロポロ、おまじないかけながら、毛づくろいしたげるからさー。 そのままちょべっと、いいこにしててね?」 ;5 「まずは頭。なでながら綺麗にしてくねー。 ん……<頭撫で>……ん……(呼吸音) ふ……<頭撫で>……ん……(呼吸音)」 「オッカイの頭、手触りいいね~―― んふふっ――<頭撫で>―― パロポロの手も、くすぐったくって……(呼吸音)―― 気持ちいいべさ」 「ん……<頭撫で>――っ――<頭撫で>――」 ;6 「耳の後ろも……(マイク軽く触る)――ん……<頭撫>――あ――よさそう。 全然……<頭撫で>――うん、虫とかいない…… 大丈夫そう……(呼吸音)……だねー」 ;8 「けど、念の為。 ん――(呼吸音)おでこの方もじゅんぐり見るね? よいしょ……<頭撫で>――ん……<頭撫で>――」 ;2 「ん……(呼吸音)――あー、ほんと……<頭撫で>―― うん、よかったー<頭撫で>。 えへへっ、悪いもん、ちょべっともついてないべさ……<頭撫で>――でも、念の為、念の為」 ;4 「次、お耳、さわるよー? (マイク軽く触る)―― (呼吸音)―― うん、こっちも――<頭撫で>―― 大丈夫、虫も病気もなんにもうつってきてないねー―― <頭撫で> 「えへへ、したっけ―― あとは体の方を確かめなくちゃねー」 ;5 (やや低いとこ) 「背中、さわるよー……ん――(呼吸音)―― んーー……<体さわさわ>――わ……オッカイ、見た目よりがっちりしてるねー――<さわさわ>――ん…… うん……(呼吸音)」 ;7 (やや低い) 「今度は横腹……<さわさわ>――んー……(呼吸音)――これ……<さわさわ>ここまでなーんも悪いもんくっつかなかった――(呼吸音)――なら、さー……」 :1 (やや低い) 「さっきの鳥――<さわさわ>、ヤヤン・コペチャ――渡り鳥でなくって――<さわさわ>誰かのペットか……(呼吸音)――でなかったらさ――<さわさわ>――わひゃっ!? ――オッカイいきなり――って、あ、ここ?――<さわさわ>」 「へへへっ、そっか。オッカイ、おへそ――<さわさわ>――あははっ、くすぐったいトコなのかー。 ごめんごめん。したっけ、もう触らないようにするねー ……ん――(呼吸音)」 ;3(やや低い) 「え? あ――うん……<さわさわ>…… 誰かのペットか――そうでなかったら……<さわさわ> ――あやかしかなぁ、って」 「うん。たくさんいるよ。鳥とか獣の姿のあやかし――<さわさわ>……茂伸だとね、ちまっていうメコ――ネコのあやかしが一番めだつかなー……<さわさわ>」 「しっぽが二本あってね、白猫で、白い髪の毛の人間の女の子にばけるんさー――<さわさわ>―― ばけた姿も、なまらべっぴんさんで――ん?」 「……べっぴんさんっていったら、オッカイいま 『おっ』ってなったー」 「べっぴんさんだからって猫妖(ねこよう)なんかにのこのこ近づいてったら、危ないよー。 すーぐつかまって、お手玉にみたいにおもちゃにされて、きっとひどいめにあわされちゃうべさ」 「なんせ猫どもときたら、最初はよくても興奮すると我を忘れてツメだしてくるからねー。 普段だっったらオッカイは平気かもだけど。 いまの、コロポックルのおっきさのときは――あ!」 「そうだったそうだった。 パロポロ、オッカイにいいものもってきたんだった―― んしょっ」 :1 「えへへへへっ。あのね、これ――スズメノテッポウ! これ、茎の中身がすぽって抜けて筒になるのさ。 めんこいしょ」 「でね? これを――<草を齧る音>――ん…… こう――して――えへへっ、ちょべっと待ってね?」 ;9 マイクと逆向き、低いとこ 「ん――(呼吸音)――<水音:ちゃぷ>―― ん……(呼吸音)――へへっ――できたー」 ;9 マイク向き 「こうするとね? ほらっ!」 ;SE 水鉄砲発射音、ぴゅー ;SE 水鉄砲着弾音、ぱちゃーっ 「水鉄砲みたいに水をぴゅーって飛ばせるからさ。 猫妖をおっぱらう役にたつよー。 どんなに格をあげたところで、性(しょう)は性。 猫は水には弱いからね~――あれ?」 ;1 「どうしたの? オッカイ。 なんかいずそうな顔してるけど――ん?」 「あ、‘いずい”っていうのは、ん……(呼吸音)―― むずがゆい? とか、違和感がある、ゴロゴロする、みたいな感じのことさ。 オッカイいま、耳を気にしていずそうに――え」 「あー、ごめん。ごめんねぇ、悪いことしたねぇ。 おっかいのお耳に、水がはいっちゃったんだ――あ!」 「ならさ、ならね? パロポロ、またオッカイのお耳を掃除してあげるべさ。 あれからね、本とか読んで、ちょべっとだけど、勉強したんだぁ。 だから……ね?」 ;1 接近ささやき 「オッカイの耳掃除してもいーい?」 ;1 「えへへっ! やったぁ! したっけね? パロポロ、すぐ支度するからっ」 ;環境音 FO