恥知らずな乙女のような格好
エリス:
お前は何をやらせてもどこか抜けているが、薪割りだけは上手いじゃないか。
記憶を失っても体が覚えているのか?
セックスの腕は拙いくせにな。くっくっく。
……いや、待てよ……リリフローラの話を聞く限り、そうでもないのか……?
しかし……セックスの満足度は、相性に依るところが大きいからな……。
ううむ。仮にお前がセックスの技能に長けているとしたら、それに合わせてリリフローラの感度を調整せねばならんな。
よし、薪割りはもういい。今から私のベッドルームに行くぞ。ついてこい。
いいか、よく聞け。
リリフローラがセクサロイドとして正常に機能しているかどうかを判断する為に、お前の技量を正確に把握しておく必要がある。
そういう訳で、今から私がお前のセックスを検分してやろう。
何をしている、こちらへ来い。私が直々に相手を務めると言っているんだ。
お前は私と交わるのが嫌なのか?
私は目的を達成する為ならば、セックスぐらいどうということはないぞ。別に愉快でも不愉快でもないからな。
お前が嫌なら無理にとは言わんが……なんだ、既に半勃起しているじゃないか。
私の部屋の匂いを嗅いだだけで勃起したのか? お前は本当にいやらしいな。
始める前に、お前の好みを聞いておこう。
今回の目的は、お前の技量を正確に測ることだからな。出来るだけ欲情を刺激したほうが、本来の技量を発揮しやすいだろう。
服は……着たままがいいんだな?
ああ、構わんぞ。どうせ汚れた服はお前が洗うんだからな。
あ? 他の服? ……この服じゃ駄目なのか。
ズ、ズボンだから駄目なのか……いや、しかし、私はスカートなんて……。
おいこら勝手にクローゼットを開けるな。
そ、その服は……ドイツの軍服を元にデザインされたもので、ズボンの代わりにやたら短いフリルスカートが……。
それを私に着ろと……? そんな恥知らずな乙女のような格好を……?
いや、やめよう……こんな訳の分からない服……。
なに? この格好でないと、お前の技量を存分に発揮できないのか?
クッ……お前という奴は本当に……不愉快だが仕方ない……。
あ? 白い下着に黒のニーソックスも着用しろと?
あーもうっ、分かった分かった。着替えるから部屋の外に出てろ。