Track 2

◆トラック2:甘々手コキ射精

(キス) ん。マスター……くすっ。 ますたぁー。 フフッ。いえ、何でもありません。失礼いたしました。意味もなく、マスターと呼びたくなりました。不思議です。私が、こんな風に感じるなんて。 マスター、もう一度キスして下さい。 (キス) あんっ。なんだかさっきより、情熱的になりましたね。いえ、決して嫌な訳ではありません。むしろ……私が人なら、これを嬉しいと感じるのでしょう。 ふふっ。私に甘えた声で呼ばれて興奮されたのですね。 ほら、こちらも……ん、マスターの、当たってるのが分かります。あの。マスターの、その、おちんちんが。 マスター、股間が苦しそうです。少々お待ちください。今、楽にして差し上げます。 ヒューマノイドの私から見て、人間の男性器とは、とても素晴らしいものだと思います。愛情や劣情という形のないものを、これほど明確に表現できる器官は、私の体にはありません。所詮、私のそれは、作り物の体につけられた疑似的な性器です。愛液も自然に濡れるようなものではなく、私の意志でマスターとセックスをするために分泌するものです。 もし私のおまんこも自分の意志とは関係なく性的興奮によって変化が起こるものだったとすれば……私は、自分の心や感情というものについて、今よりももっと、戸惑うことなく受け止めることができたと思うのです。 もう、そのような顔をしないでください、マスター。私は自分が生身の人間でないことを嘆いている訳でも、マスターを責めている訳でもないですから。私はただ、マスターの肉体を褒めているのです。マスターのおちんちんは……嫌いではありません。グロテスクな反面、美しくて……恐らく、私のこの感想は美しい、という表現で合っていると思います。 それから、可愛らしくて、愛おしいです。えっと、多分、人間の感情で言えばそういう感覚に近いものだと思います。 何より、こうして…… 優しく触るだけで、マスターはとても素直で愛らしい反応をしてくださいます。残念ながらヒューマノイドに性感はありませんが、感じているマスターの顔を見ていると、その、私も変な感じがするのです。 マスター、気持ちいいですか? 私におちんちんをまさぐられて、感じてしまいますか? フフッ、お顔がトロンとしてきたような気がします……そうですね、気持ちいいですよね。こんな風に優しくおちんちんを撫で回されては、気持ちよくなってしまうのも仕方ないと思います。どうぞ遠慮なく、素敵な気分になって下さい。 男性器の扱い、そして男性の心理とはとても繊細で、複雑で、学習しがいのある対象です。射精という快楽の頂点を目指してただ効率的に刺激するばかりではなく、このように、壊れやすい工芸品を扱うように、優しく触れてあげるのも良いものなのですね。 ほら、マスター。私の指先はどうですか? 触れるか触れないか、ぎりぎりの距離で、妖しく刺激されるのは心地いいですか? 不思議ですね、こうするとマスターの性感は、より敏感になってしまうんですね。 ほら。亀頭の裏側を、人差し指から順番に、交互にくすぐって…… 一回りしたら、また人差し指で亀頭をカリカリ引っかいて、そのまま、つぅー……、とヒクつく肉棒を伝って下ろして、今度は切なく膨らんだ尿道の根元を、外からコリコリと甘く責め立てられ……ふふ、亀頭の先で、尿道口がパクパク動いていますよ。まるで生き物が酸素を求めて悶えるように……きっと、与えられる快楽が射精まではとても足りなくて、おちんちんがおねだりしているんですね。でも……まだ、ダメです。 ほら……今度は、タマタマを爪の先でくりくり苛めてあげます。皺の一本一本まで漏らすことなく、タマタマ全体を快楽で染め上げていくように。 そうして私のご奉仕を、いちばぁん奥深くの、いちばぁん気持ちいいところ……悶えて震える前立腺まで染み込ませて、きゅっと強張ったそこを、ふやかして、甘やかして、トロットロにほぐしてあげますよ。 ……先程から、どの刺激も射精を目指すものではないはずなのに、マスターはとても、気持ちよさそうです。これも学習した通りですね。射精に向けて追い立てるように刺激を与えるよりも、甘く導かれるようにじっくりと性感を高めるといいと、マスターの体に教えていただきました。 いいですか? ゆっくり、ゆっくり、粘ついた透明な先走りがトロトロと溢れ出して、私の指を伝い、シートに、ぽつっ、と垂れるまで。身も心も蕩けるような快楽をマスターにお約束します。そして、ヒクつく尿道の先から、快楽の元が糸を引いて零れ落ちるとき、私はその糸をそっと手繰り寄せ、タマタマの奥で煮えたぎった熱々のザーメンを、ズルズルと引き抜いて差し上げます。マスターの一番深いところから始めて、おちんちんの内側から尿道を甘く甘く、何度も擦り上げながら、最後に勢いよく噴き上げるまで。 ふふ。 こんなことを言われると、興奮されてしまいますか? いいですよ。タップリ興奮して、その瞬間を想像してくださいね。 あぁ、亀頭がもうこんなにパンパンに張ってしまって……とてもお辛そうです。 今、揉み解して差し上げます。 こうやって掌で亀頭を包み込んで、くにくに、くにくにと、コリをほぐすように愛撫してあげると、いいのですね。 どうですか? 思わずため息が漏れてしまいますか? まだまだこれからですから。しっかり高まるまで我慢ができるように、切ない喘ぎを、たくさん吐き出してください。ほら。おちんちんに溜まった快楽を体の外に逃がすように……声にならない声を、私にいっぱい聞かせて下さい。 指先をカリの段差に絡めながらニギニギしたり……んー、それとも、こうやって掌をすっぽりと覆いかぶせて、きゅっ、と捻るように回転させるのがいいですか? ちょうど、緩んだ栓を絞めるように。いえむしろ、より緩めるように、ですね。我慢して、我慢して、タマタマの奥でドロドロに煮えて渦巻いている先走りを、じわぁ……と染み出させてあげます。ほら。きゅっ。きゅっ。って、カリを捻るたびに。とぷ。とぷ。って…… くすっ。ふふふっ。 いえ、何でもありません。ただ……私のご奉仕で感じてくださるマスターを見ていると、自然と零れてしまいました。おそらく、これが愛しい、という感情なのでしょうね。 ふふ、好きです、マスター。 おや? また赤面させてしまいましたか? 不思議ですね、何も照れるようなことはないかと思いますが。ここには私とマスター以外には誰も居ないのです、誰かに聞かれるようなことも、見られるようなこともありません。そもそも私達の間に、他者が介入したことなどありません。最初から最後まで、マスターと私、二人きりです。 照れてなどいない、と言いたそうですが、マスター? サポートロイドに虚偽の報告をすることは感心できませんよ? 安全な航行のため、私には嘘偽りなく正当な報告をしていただかないと。 ふふっ、別にマスターをいじめようとしている訳ではありません。私はただ機械的に、男性が愛する女性と交わす仲睦まじい会話をシミュレーションしているだけです。少し挑発的な言動になっているのは、経験と学習の結果でしかありません。そうです。マスターがご自身の好みを、私に学習させたのです。 事実、マスターはとても喜んでくださっているように、私には見えるのですが、違いますか? 何より、マスターのおちんちんは、嘘をつけないようですので。 ふふっ♪ ん……あんまり焦らすと可哀想ですね。では前戯の仕上げに、マスターの大好きなことをしましょうか。 本当に人間の性的趣向というのは私の理解を超えることがあります。私のおまんこは生身の女性のそれとは違い、男性器に効率よく刺激を与えるためだけに作られているので、何より気持ちいいはずなのですが…… それとは別に、舌を吸われながら手でおちんちんを扱いて射精させて欲しいだなんて。 ほら、お口を開けて、舌を出して下さい。ん。そうです。 こんなときばっかりはどこまでも素直で現金なものですね、マスター。ふふっ。 では、マスター。失礼しますね。 とどめを刺して、差し上げます。 指も舌も、マスターの弱いところ、好きなところにしっかり絡めて、しこしこ、じゅぼじゅぼしてあげますから。 いっぱい、気持ちよく射精して下さい。 (キス。激しめ) ん。フフ♪  きちんと射精できましたね。 どうですか、マスター? 気持ちよかったですか? ああ、もうこんなに…… これだけたくさん出してくださると、私もご奉仕のしがいがあるというものです。 (キス。単発、軽く) 不思議ですね。射精の快楽で呆けたマスターの表情を見ていると、つい、キスをしたくなります。マスターの要求を私が汲み取った上での行動なのか、それともこの感覚こそが、私の感情や意志なのか……あるいはやはり、ただ経験と学習から生まれた結果なのか。 マスターと性行為をしていると、実際のところはどうなのか、自分でもよく分からないことが多々あります。この辺りは人も同じらしいですね。どんなに聡明で合理的な思考能力を持った方でも、自分の内面を冷静に解析するのは至難の業であると、そのように学習しております。でも…… (キス。単発、軽く) 愛する人が考えていること、望んでいることは、何故か分かってしまう。 ふふっ。やっぱり、不思議ですね。 マスター。まだ足りない、と顔に書いてありますよ。 さぁ……そろそろ一つに、なりましょうか。