ななの。髪で。耳かき。(右耳)
;環境音 洞窟 F.I.
1/前
「((呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……。ん?。」
「目が。覚めたか。よほど。疲れて。いたのだな。」
「それとも。ふふふ。」
;3/右 接近囁き
「ななの。泥が。ななの。癒やしが。
あまりに。ここち。よかったか。?。」
「((呼吸音)(呼吸音)」
;3/右
「ふふっ。そうか。おまえは。とても。素直で。かわいい。
もっと。ここちよく。してやりたく。――あ。」
;2/右前
「あ。いや――。なに。その。……」
1/前
「う。む。……む。……うん。
ななも。素直に。教えを。乞おう。」
「ななは。おまえの。氏神で。
おまえは。ななの。一番。最初の。一番。大事な。氏子。ゆえ。」
「ななは。な?。おまえの。ことを。
ことある。ごとに。気にかけて。いる。」
「ふすまや。壁で。閉ざされている。部分は。見えぬが。
そうではない。ところに。おまえが。いるときは。
ときどき。おまえを。遠見も。する。」
「遠見。だけでは。ものたりぬときは。
眺めにいったり。……会いにも。ときどき。いっている。」
;寂しい→嬉しい
「ななは。忙しすぎるゆえ。
本当に。ときどきに。なって。しまうが。
――。おまえと。あえて。話が。できると。ななは。うれしい。」
「おまえを。たくさん。見るうちに。ななには。知りたく。思う。ことが。できた。」
「その。……。だな。
おまえが。縁側に。いるとき。に。」
「あかしゃぐま。
やもりの。あやかし。
あかしゃぐまの。すみが。やってきて。そのふとももを。おまえの。まくらに。さしだした。」
「あれは。いったい。……
いや。うん。――。」
「論より。証拠だ。
ななも。おなじことを。やってみたい。ゆえに。やる。」
「ななの。――。
ほら。<ももぽんぽん>。ここだ。」
「ななは。にくが。うすいゆえ。
あまり。ふわふわの。まくらには。ならなかろうが。
あかしゃぐまの。すみと。たいして。かわり。あるまい」
「ゆえ。きっと。ななの。ふともももは。
おまえ。ごのみだ。
さ――<ももぽんぽん>。遠慮なく。あたまを。のせよ。――ん。」
「ああ――。うん。そうだな。
ななの。ふとももを。まくらにするのは。
おまえが。この世で。一番。はじめだ。」
「ひとも。あやかしも。獣も。虫も。鳥も。神も。
だれも。ななの。ふとももを。
まだ。まくらに。したことが。ない。」
「――。だから。こそ。だ。
だからこそ。ななは。おまえに。」
「ななは。――。おまえ。だけに。
ななの。ふとももを。まくらに。つかって。ほしい。のだ。」
;"さ"は、"さぁ(どうぞ)"の"さ"。
「ゆえに。さ。 <ももぽんぽん>。ここだ。
遠慮せず。この太ももに。頭を。乗せよ」
;SE とさっ
;3/右
「あ。」
「いや。ふふふ。
あたまを。のせた。瞬間に。
おまえが。ふうわり。――。しあわせそうな。顔をした」
「だから。ななも。しあわせに。なった。
これは。うん。……(呼吸音)(呼吸音)」
「これは。うん。こうするだけで。佳きもの。だな。
こうして。じっと。しているだけで。……」
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」
「……ここちが。よいし。しあわせだ。
けれども。おまえは。もっと。しあわせそうな。顔に。なる。
もっと。とろけそうな。風情に。なる。」
「あかしゃぐまの。すみが。なにやら細い。竹の棒の。ような。ものを。取り出し。
その棒を。おまえの。耳に。うん。?。――。」
「ほうほう。ふむふむ。……。(呼吸音)。
なるほど。『耳かき』。耳かき。なるほど。」
「ななは。耳かきの。理屈を。わかった。
ゆえ。ななは。おまえに。」
;3/右 接近囁き
「おまえに。みみかきを。して。みたい。
どうだ。そうしても。構わぬか。?。」
;3/右
「うん。ふふふ。
おまえも。されたいのなら。願ったり。かなったりだ。
けれど。……。ん……。(呼吸音)」
「ここには。耳かきは。なく。
滝女郎も。すぐには。用意。できまい。
……ならば。……ならば。…………。」
「おまえの。耳を。傷つけず。
おまえの。耳の。なかの。よごれを。綺麗に。とれれば。
耳かきの。目標は。達せられる。な。?。」
「……。(呼吸音)」
「ああ。ならば。
ななは。竹の棒の。代わりに。
ななの髪の毛を。使うと。しよう。」
「ななの。髪は。ななの。からだの。一部。ゆえ。
ひとたび。抜いても。あるいは。切っても。
もとへと。戻せる。一部。ゆえ。」
「んっ――」
;SE 髪の毛抜く
「ほぉら。見てみよ。」
;SE 髪の毛動く。触手系な感じ? にゅるっ
「ななの。髪は。ななの。意のままに。細かく。動く。
その髪に。こうして。な?。
ん……。――(ちゅぱっ)」
「こうして。ななの。しずくを。与える。
さすれば。髪は。ねばり。
おまえの。耳の。なかの。よごれを。くっつけ。取り除けるように。なる」
「これで。おまえを。みみかき。しよう。
まずは――。耳の。ふちから。ためそう」
;3/右 接近囁き
「動かれると。ななが。怖い。
動かず。じっと。じいっと。じいっと」
;SE 耳の縁、湿系耳かき(以下、<耳かき音>は全てウエット)
;3/右
「ん……<耳かき音>……<耳かき音>……<耳かき音>」
「<耳かき音>……<耳かき音>……<耳かき音>……((呼吸音))……ふむ」
「<耳かき音>……<耳かき音>……っと。――ん。
<耳かき音>――<耳かき音>。」
「ふむ。……こんな。感じか。?。」
;3/右 息吹きかけ
「(ふーーーーーーーーーーーーーっ)」
;3/右
「うん。やはり。綺麗に。なる。
にわとりの。たまごを。ゆでて。
殻を。むいた。ばかりのように。つるつるに。なる」
;2/右前
「おまえは。どうだ。?。――。ああ。ふふっ」
「良いのだな。
とても。やさしい。やわらかな。顔に。なっている。」
;3/右
「ならば。もっと。耳の。奥まで。耳かき。しよう。
ん……(呼吸音)……(吐息)」
「<耳かき音><耳かき音>――(呼吸音)――
<耳かき音><耳かき音>」
「あ……ん。ここは――髪を。動かして……
ん―― <SE にゅるっ>――
ふふっ。はいった」
「このまま。ゆるゆる――<耳かき音>――
おまえの。耳の。おくの。ところを――<耳かき音>」
「んっ……。<耳かき音>――<耳かき音>――<耳かき音>――。
ぁ……。ん。(呼吸音)――<耳かき音>、<耳かき音>」
「あ。ふふっ。<耳かき音>――くすぐったい。か。?。
もう少し。だけ。――<耳かき音>――がまん。して。
ん……<耳かき音>」
「<耳かき音><耳かき音>――もう。少し。ん……。
<耳かき音><耳かき音>――っ――(呼吸音)」
「かくれた。ところも。――<耳かき音>――<耳かき音>――。
む――<耳かき音>――このっ。――<耳かき音>――
うん。よし。
で――<耳かき音>」
「(吐息)――<耳かき音>――<耳かき音>。
ん……<耳かき音>――<耳かき音>――。
ふ。む。……これは――<耳かき音>――」
「なかなか。ななも。たのしく。感じる。
……<耳かき音>――<耳かき音>――
もっと。奥へと。――おまえの。一番奥さえも――
<耳かき音>――あらって。みたい。気にも。なる。
が――(呼吸音)」
「ん……。<耳かき音>。<耳かき音>――(呼吸音)。
うん。一度。抜く。――汚れを。とる」
;SE 耳から濡れた髪を抜く。ずろーーーーーっ
「ふふふっ。声が。でたな。
なんと。かわいい。かわいい。声だ。」
;3/右 息吹きかけ
「(ふーーーーーーーーーっ)」
;切るけれど、アクセントは「耳かき上手」。
「……(呼吸音)。うん。ななは。耳かき。上手。だな。
綺麗に。綺麗に。なっている。
ん?。あ――。」
;SE ポケットティッシュ取り出す
;SE ティッシュでコシュコシュ
「どうした。?。なにゆえ。ななの。髪を。取り。
耳の。よごれを。ちりがみで。
そんなに。あわてて。拭き取ったのだ?。」
「ふむ……。ふむ……。」
「はずかしい。のか。
みみの。よごれを。みられる。ことが。
ななには。よくわからない。気持ち。だが。」
;SE 頭なでなで
「こうして。ふふっ。頭を。なでて。やりたく。なる。ほど。
てれて。はにかむ。おまえの。ことを。かわいく。思う」
「ならば。――。ん――。<SE 髪抜き。ぷつっ>」
「よごれの。少しも。ついていない。
新しい。髪で。左の。耳を。耳かき。しよう。」
「さ。ごろおりと。
ななの。声に。あわせて。体の。向きを。変えよ。」
「ゆくぞ。せえの。」
;3/右→1/前→;7/左
「ごろおおおおおおおおおり。」
;環境音 F.O.