Track 5

ななの。髪で。耳かき。(右耳)

;環境音 洞窟 F.I. 1/前 「((呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……。ん?。」 「目が。覚めたか。よほど。疲れて。いたのだな。」 「それとも。ふふふ。」 ;3/右 接近囁き 「ななの。泥が。ななの。癒やしが。 あまりに。ここち。よかったか。?。」 「((呼吸音)(呼吸音)」 ;3/右 「ふふっ。そうか。おまえは。とても。素直で。かわいい。 もっと。ここちよく。してやりたく。――あ。」 ;2/右前 「あ。いや――。なに。その。……」 1/前 「う。む。……む。……うん。 ななも。素直に。教えを。乞おう。」 「ななは。おまえの。氏神で。 おまえは。ななの。一番。最初の。一番。大事な。氏子。ゆえ。」 「ななは。な?。おまえの。ことを。 ことある。ごとに。気にかけて。いる。」 「ふすまや。壁で。閉ざされている。部分は。見えぬが。 そうではない。ところに。おまえが。いるときは。 ときどき。おまえを。遠見も。する。」 「遠見。だけでは。ものたりぬときは。 眺めにいったり。……会いにも。ときどき。いっている。」 ;寂しい→嬉しい 「ななは。忙しすぎるゆえ。 本当に。ときどきに。なって。しまうが。 ――。おまえと。あえて。話が。できると。ななは。うれしい。」 「おまえを。たくさん。見るうちに。ななには。知りたく。思う。ことが。できた。」 「その。……。だな。 おまえが。縁側に。いるとき。に。」 「あかしゃぐま。 やもりの。あやかし。 あかしゃぐまの。すみが。やってきて。そのふとももを。おまえの。まくらに。さしだした。」 「あれは。いったい。…… いや。うん。――。」 「論より。証拠だ。 ななも。おなじことを。やってみたい。ゆえに。やる。」 「ななの。――。 ほら。<ももぽんぽん>。ここだ。」 「ななは。にくが。うすいゆえ。 あまり。ふわふわの。まくらには。ならなかろうが。 あかしゃぐまの。すみと。たいして。かわり。あるまい」 「ゆえ。きっと。ななの。ふともももは。 おまえ。ごのみだ。 さ――<ももぽんぽん>。遠慮なく。あたまを。のせよ。――ん。」 「ああ――。うん。そうだな。 ななの。ふとももを。まくらにするのは。 おまえが。この世で。一番。はじめだ。」 「ひとも。あやかしも。獣も。虫も。鳥も。神も。 だれも。ななの。ふとももを。 まだ。まくらに。したことが。ない。」 「――。だから。こそ。だ。 だからこそ。ななは。おまえに。」 「ななは。――。おまえ。だけに。 ななの。ふとももを。まくらに。つかって。ほしい。のだ。」 ;"さ"は、"さぁ(どうぞ)"の"さ"。 「ゆえに。さ。 <ももぽんぽん>。ここだ。 遠慮せず。この太ももに。頭を。乗せよ」 ;SE とさっ ;3/右 「あ。」 「いや。ふふふ。 あたまを。のせた。瞬間に。 おまえが。ふうわり。――。しあわせそうな。顔をした」 「だから。ななも。しあわせに。なった。 これは。うん。……(呼吸音)(呼吸音)」 「これは。うん。こうするだけで。佳きもの。だな。 こうして。じっと。しているだけで。……」 「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 「……ここちが。よいし。しあわせだ。 けれども。おまえは。もっと。しあわせそうな。顔に。なる。 もっと。とろけそうな。風情に。なる。」 「あかしゃぐまの。すみが。なにやら細い。竹の棒の。ような。ものを。取り出し。 その棒を。おまえの。耳に。うん。?。――。」 「ほうほう。ふむふむ。……。(呼吸音)。 なるほど。『耳かき』。耳かき。なるほど。」 「ななは。耳かきの。理屈を。わかった。 ゆえ。ななは。おまえに。」 ;3/右 接近囁き 「おまえに。みみかきを。して。みたい。 どうだ。そうしても。構わぬか。?。」 ;3/右 「うん。ふふふ。 おまえも。されたいのなら。願ったり。かなったりだ。 けれど。……。ん……。(呼吸音)」 「ここには。耳かきは。なく。 滝女郎も。すぐには。用意。できまい。 ……ならば。……ならば。…………。」 「おまえの。耳を。傷つけず。 おまえの。耳の。なかの。よごれを。綺麗に。とれれば。 耳かきの。目標は。達せられる。な。?。」 「……。(呼吸音)」 「ああ。ならば。 ななは。竹の棒の。代わりに。 ななの髪の毛を。使うと。しよう。」 「ななの。髪は。ななの。からだの。一部。ゆえ。 ひとたび。抜いても。あるいは。切っても。 もとへと。戻せる。一部。ゆえ。」 「んっ――」 ;SE 髪の毛抜く 「ほぉら。見てみよ。」 ;SE 髪の毛動く。触手系な感じ? にゅるっ 「ななの。髪は。ななの。意のままに。細かく。動く。 その髪に。こうして。な?。 ん……。――(ちゅぱっ)」 「こうして。ななの。しずくを。与える。 さすれば。髪は。ねばり。 おまえの。耳の。なかの。よごれを。くっつけ。取り除けるように。なる」 「これで。おまえを。みみかき。しよう。 まずは――。耳の。ふちから。ためそう」 ;3/右 接近囁き 「動かれると。ななが。怖い。 動かず。じっと。じいっと。じいっと」 ;SE 耳の縁、湿系耳かき(以下、<耳かき音>は全てウエット) ;3/右 「ん……<耳かき音>……<耳かき音>……<耳かき音>」 「<耳かき音>……<耳かき音>……<耳かき音>……((呼吸音))……ふむ」 「<耳かき音>……<耳かき音>……っと。――ん。 <耳かき音>――<耳かき音>。」 「ふむ。……こんな。感じか。?。」 ;3/右 息吹きかけ 「(ふーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;3/右 「うん。やはり。綺麗に。なる。 にわとりの。たまごを。ゆでて。 殻を。むいた。ばかりのように。つるつるに。なる」 ;2/右前 「おまえは。どうだ。?。――。ああ。ふふっ」 「良いのだな。 とても。やさしい。やわらかな。顔に。なっている。」 ;3/右 「ならば。もっと。耳の。奥まで。耳かき。しよう。 ん……(呼吸音)……(吐息)」 「<耳かき音><耳かき音>――(呼吸音)―― <耳かき音><耳かき音>」 「あ……ん。ここは――髪を。動かして…… ん―― <SE にゅるっ>―― ふふっ。はいった」 「このまま。ゆるゆる――<耳かき音>―― おまえの。耳の。おくの。ところを――<耳かき音>」 「んっ……。<耳かき音>――<耳かき音>――<耳かき音>――。 ぁ……。ん。(呼吸音)――<耳かき音>、<耳かき音>」 「あ。ふふっ。<耳かき音>――くすぐったい。か。?。 もう少し。だけ。――<耳かき音>――がまん。して。 ん……<耳かき音>」 「<耳かき音><耳かき音>――もう。少し。ん……。 <耳かき音><耳かき音>――っ――(呼吸音)」 「かくれた。ところも。――<耳かき音>――<耳かき音>――。 む――<耳かき音>――このっ。――<耳かき音>―― うん。よし。 で――<耳かき音>」 「(吐息)――<耳かき音>――<耳かき音>。 ん……<耳かき音>――<耳かき音>――。 ふ。む。……これは――<耳かき音>――」 「なかなか。ななも。たのしく。感じる。 ……<耳かき音>――<耳かき音>―― もっと。奥へと。――おまえの。一番奥さえも―― <耳かき音>――あらって。みたい。気にも。なる。 が――(呼吸音)」 「ん……。<耳かき音>。<耳かき音>――(呼吸音)。 うん。一度。抜く。――汚れを。とる」 ;SE 耳から濡れた髪を抜く。ずろーーーーーっ 「ふふふっ。声が。でたな。 なんと。かわいい。かわいい。声だ。」 ;3/右 息吹きかけ 「(ふーーーーーーーーーっ)」 ;切るけれど、アクセントは「耳かき上手」。 「……(呼吸音)。うん。ななは。耳かき。上手。だな。 綺麗に。綺麗に。なっている。 ん?。あ――。」 ;SE ポケットティッシュ取り出す ;SE ティッシュでコシュコシュ 「どうした。?。なにゆえ。ななの。髪を。取り。 耳の。よごれを。ちりがみで。 そんなに。あわてて。拭き取ったのだ?。」 「ふむ……。ふむ……。」 「はずかしい。のか。 みみの。よごれを。みられる。ことが。 ななには。よくわからない。気持ち。だが。」 ;SE 頭なでなで 「こうして。ふふっ。頭を。なでて。やりたく。なる。ほど。 てれて。はにかむ。おまえの。ことを。かわいく。思う」 「ならば。――。ん――。<SE 髪抜き。ぷつっ>」 「よごれの。少しも。ついていない。 新しい。髪で。左の。耳を。耳かき。しよう。」 「さ。ごろおりと。 ななの。声に。あわせて。体の。向きを。変えよ。」 「ゆくぞ。せえの。」 ;3/右→1/前→;7/左 「ごろおおおおおおおおおり。」 ;環境音 F.O.