風鈴の音は好きですか? 音を楽しみながらボディマッサージ
//ダミーヘッドマイク・リン→7(左・近い) フウ→5(背後・近い)
【フウ】
「はい、お客さま。このマッサージ台にうつ伏せになって。
そしたら……目を瞑って……リラックスしてね……」
【リン】
「ウインドチャイムの方も、準備しますね」
//声 ささやき
【フウ】
「ウインドチャイムって……風鈴のことね。
風鈴って言ったら、怒るんだ、あのひと」
【リン】
「さて……どんな風鈴が良いかしら?」
【リン】
「ちりん、ちりん、ってオーソドックスなガラス製……。
からん、からん、って優しい音の鳴る木製……?
ころ、ころ、って懐かしい気分になれる陶器の物もいいですね」
【リン】
「ふにゃ~~ん! 大事なお客さまを目の前にして、
どれを使うか真剣に悩んでしまいます~~!!」
【フウ】
「落ち着け風鈴オタク」
【リン】
「ウインドチャイムって言って!」
【フウ】
「じゃあ……私がマッサージするから。
お姉はふうり……ウインドチャイムを色々試してみたら?」
【リン】
「そうですね。そうしましょっか。
お客さまも……いろんな音、聞きたいですよね?」
【フウ】
「うん。そういうことで……マッサージ、始めるよ」
//SE マッサージ音
【フウ】
「まずはぁ……首のところを………………、優しく……、
撫でるみたいに………………んっ……………………ん…………っしょ」
//声 リンが喋っている間、フウの方はマッサージをしているような息遣いをたまに入れて下さい。
//声 フウ→右耳の位置に移動。囁き声で
【リン】
「では私は…………お客さま? 右のお耳、失礼いたしますね?」
//SE ガラス製の風鈴の音(右耳)
【リン】
「…………………いかがでしょうか?」
【リン】
「ちりん、ちりん、って透き通った音が、
お客さまの耳の奥まで溶けていくようでしょう」
【リン】
「もう一度いきますね……?」
//SE ガラス製の風鈴の音(右耳)
【リン】
「ふふ…………ガラス製の鈴の………………水面に落ちる水滴みたいな…………、
儚げで………………美しい、おと………………」
//SE ガラス製の風鈴の音(右耳)
【リン】
「力が抜けていっちゃいますね、お客さま…………?
あなたの頭が…………鈴の音で真っ白にされちゃいますよ…………」
//SE ガラス製の風鈴の音(顔の前)
【フウ】
「マッサージの方は………………どう……………………?
ん………… 首から少し下ろして…………肩の所…………」
//SE マッサージ音・肩の所
【フウ】
「お客さま、…………肩、凝ってるね…………。
お仕事は何をしてるの? …………ふぅん…………そっか…………」
【フウ】
「ん………………」
//SE ガラス製の風鈴(右耳)
【フウ】
「………………私は…………都会で…………マッサージの仕事してて…………。
たまたま、今日実家に帰って………………お姉を手伝ってるんだ……」
【フウ】
「改めて思うけど………………よく今まで一人でやってけたね、お姉……。
殆どお客も来ないのに…………」
【リン】
「お姉ちゃん、やれば出来る子だから」
【フウ】
「ふふ……はいはい…………」
//SE ガラス製の風鈴(右耳)
【リン】
「それでは、お客さま……。次は、こ・ち・ら・の~」
//ダミーヘッドマイク・リン→3(右・近い)
【リン】
「――お耳で、ウインドチャイムの音をお楽しみ下さいねぇ……」
【リン】
「気持ちよくて、眠っちゃっても……良いですからね……?」
//SE ガラス製の風鈴(左耳)
【リン】
「…………とっても…………きれいな音…………。
ふふ…………お客さまも…………どこかで聞いたことがあるはず……」
【リン】
「昔…………おばあちゃんの家の縁側で………………。
それとも…………学生時代に通った…………定食屋さん……?
……お散歩中に…………軒先から聞こえることも、ありますよね」
//SE ガラス製の風鈴(左耳)
【リン】
「懐かしい気分に…………なってきます…………。
お客さまは……子供の頃に感じた…………干したてのお布団に包まれているような気分に…………なりますよぉ…………」
【リン】
「力を抜いて…………優しい気持ちに…………なって下さいね…………」
//SE ガラス製の風鈴(左耳)
【フウ】
「お客さま。お背中の方、失礼するね」
//SE マッサージ腰
【フウ】
「ぎゅう。ぎゅうって…………お肉を内側に集めるみたいに…………。
ぐりぐり…………背中のツボを………………押して…………」
【フウ】
「ん………………っしょ………………ん…………っしょ………………。
…………ん………………ふぅ………………っしょ…………ん…………」
//SE 左耳・風鈴
【フウ】
「この辺は…………もう、色々行ってみた…………?
近くにある沢がすごくキレイだから…………おすすめ……だよ……」
【リン】
「子供の頃、よく遊んだよね。全裸で」
【フウ】
「……全裸とか言わないで良いから。おバカ」
【フウ】
「次は肩から…………二の腕を失礼するね……。
掌で包んで…………しごく…………みたいにぃ…………」
【フウ】
「ん……………………っしょ……………………んっ。
ぎゅう…………って………………っしょ………………んっ…………」
【フウ】
「お客さま…………ずいぶんお疲れみたいだから………………。
念入りに…………優しく…………っしょ…………ん……っしょ……」
//SE ガラス製の風鈴の音(左耳)
【リン】
「ではこちらは…………ウインドチャイム、変えましょっか……。
ガラス製の鈴から…………次は…………木製のものに…………」
//ダミーヘッドマイク・リン→3(右・近い)
【リン】
「カラカラとした音が…………とても心地良いですからね…………」
【リン】
「それでは……右のお耳を…………失礼、し、てぇ…………」
//SE 木製の風鈴の音(右耳)
【リン】
「カラカラカラって……とっても気持ちいいですよね…………」
【リン】
「ガラス製の染み入るような音と違って…………、
乾いた…………お耳の表面を撫でるような音…………」
//SE 木製の風鈴の音(右耳)
【リン】
「気持ちいい…………気持ちいい…………。
ふふ……お目々、とろーんってして…………眠くなっちゃいますね……」
【リン】
「良いですよぉ…………すぅ…………はぁ……すう……はぁ……って、
心地いい寝息立てながら…………どろどろに溶けて下さい…………」
【フウ】
「こっちは…………次は、腰からお尻の所、失礼するね…………。
結構、お尻って力入って…………凝っちゃうんだよね…………」
//SE マッサージ音→おしり
【フウ】
「お尻を…………ん……っしょ…………。ん……っしょ…………。
掌で…………撫でるみたいに……ぐるぐる……ぐるぐる…………」
//SE 木製の風鈴(右耳)
【フウ】
「お客さま……いいおしりしてるねぇ…………ふふっ」
【リン】
「こーら。セクハラ禁止ー」
【フウ】
「はいはい、ごめんなさい」
【フウ】
「お尻をぉ……下から……ぐぐって持ち上げるみたいに……。
ん…………っしょ…………。もう一回…………ん……っしょ……」
//SE 木製の風鈴(右耳)
【リン】
「あ、そろそろ…………お耳の位置、交代しますね……」
//ダミーヘッドマイク・リン→7(左・近い)
【リン】
「こんにちは~。ふふ…………ではこちらから、失礼します」
//SE 木製の風鈴(左耳)
【リン】
「からん……からんって…………気持ちいいですね…………」
【リン】
「このウインドチャイムは…………タイの市場で買ったものなんです……。
音がステキで…………一目惚れしちゃって…………」
//SE 木製の風鈴(左耳)
【リン】
「私、自分の部屋にも同じの置いているんです……。
お昼寝中なんて……からん、からんってキレイな音がして……」
【リン】
「ふふ……お布団から出られなくなっちゃうんです。
ずぅ~~……っと、この音、聞いてたくなっちゃって…………」
//SE 木製の風鈴(左耳)
【リン】
「懐かしい音…………思い出の音…………。
ふふ…………優しくて…………胸の中が暖かくなってくる…………」
//SE 木製の風鈴(左耳)
【リン】
「気持ちいいですね…………マッサージされながら…………。
鈴の音に癒やされるの…………気持ちいい………………」
【フウ】
「こっちはもう、仕上げに入るからね」
【フウ】
「全身を……軽い握りこぶしでトントン叩くの。
体揺らされて……気持ちよくなるからね。……いくよ?」
//SE 全身を叩かれる(バン振りみたいな感じで、音が動くと良いと思います)
【フウ】
「とん、とん、とん、とん。………………っしょ…………ふぅ……。
ん………………とんとんとん………………はぁ……ふぅ…………」
【フウ】
「とん……とん…………とん…………ん……っしょ…………ん……。
とんとん………………とんとん………………うん……っしょ……」
//SE 木製の風鈴の音(左耳)
【リン】
「………………はい。これで、うつ伏せのマッサージはおしまいです♪」
【フウ】
「どう? 気持ちよかったかな……そうだと嬉しいんだけど」
【リン】
「ウインドチャイム聞いてると、とろとろになっちゃうでしょ~~?
そうなんです、すごいんですよ。スグレモノなんです。
人類は一家に数十個ぐらい備蓄しておくべきです」
【フウ】
「風鈴変態オタクは置いとくとして……」
【リン】
「ウインドチャイムって言って!」
【フウ】
「じゃあ、お客さま。…………次のマッサージ、しよっか?」