『私は、ご主人様のことが……』
お……おかえりなさいませ。ご主人様。
昨日は、大変失礼いたしました。
ご心配をおかけいたしました……。
…………。
実は、今日一日かけて、システムとボディのチェックを行ったところ……
オーバーヒートの原因が判明しました。
先日のアップデートです。
その際に、私の思考プログラムが、大幅に改善されたようでして……
会話のやり取りがスムーズになった他(ほか)……
感情の発生が、より自然になった、と……。
つまり、分析するに……
アンドロイドであるにも関わらず、ご主人様が、お優しい言葉をかけ続けてくださって……
キスまでしてくださった結果……
……どうやら、私は……
ご主人様のことが……
……好きになってしまったようです。
これは……どうやら、植え付けられた感情では、ないようです。
もちろん、私の動作や会話は、全て、書かれたスクリプトによって生じるものではありますが……。
恋愛、という感情のパラメーターがあるわけでは、ありません。
喜怒哀楽の中から発展して、新たに生じた……私自身の、確かな感情です。
……ご主人様。
私は……ご主人様を好きになっても、いいのでしょうか?
あ……
ん……
んちゅ……んちゅ、んちゅ、れろ、ちゅう、んちゅ……ちゅう、ちゅう、んちゅ、んちゅ、ちゅっ、ちゅう、んちゅ、んちゅ、ちゅう、ちゅう……。
はぁ……。
……ご主人様。
ご主人様。ご主人様……。
私は……ご主人様が好きです。
改めて……
私を、ご主人様のお傍に置いてください……。
……はいっ。
ん……
んちゅ、んちゅ、ちゅう……ちゅっ、ちゅっ、ちゅう、れろ、れろ、んちゅ、んちゅ、ちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅう……。
ん、はあ……。
…………。
ご主人様。
不躾なお願いをしてもよろしいでしょうか?
私……ご主人様と、愛し合いたいです。
……いいえ。これは、性処理アンドロイドとしての義務感では、ありません。
ご主人様が大好きだから……
ご主人様と、もっと深く繋がりたい。
ご主人様に気持ちよくなって欲しい。
ただ、それだけです。
だから……。
ん……
んちゅ、んちゅ、れろ、れろ、ちゅう、んちゅ、んちゅ、んちゅ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅう、ちゅう、んちゅ、んちゅ、れろ、れろ、れろ……。
はあ……。
……ありがとうございます。
では……ご主人様。
お布団へ、参りましょう……。