03
旦那様、本日もお勤めご苦労様でした
先にお風呂にいたしますか? それともお食事に?
はい、承知いたしました。……ただお疲れの所申し訳ありませんが、その前にお話がございます
ふふっ、いいえ、悪い話などではございません。むしろその逆でございます
……はい。この日葵、旦那様の子を身籠りました
ただ一度の交わりで子を授かれるとは、これも日頃の行いの賜物ですね
それに、それだけ旦那様の精が、旦那様が男として優れている証に違いありません
旦那様? 今、此処に、日葵のお腹の中に旦那様の子が居るのですよ
男の子でしょうか、それとも女の子でしょうか?
ああ、今から顔を見るのが楽しみです
日葵は旦那様の女であり、妻であり、そしてこれからはこの子の母となるのですね……本当に日葵は幸せ者です
……ただ、その……旦那様?
子は授かりましたが……もしも旦那様が我慢できないようなら、また……え? あっ、はっ、はい!
そうですねっ、こうして子を授かった以上、体を重ねる必要はありませんっ。流石は旦那様ですっ、私が言わずとも察して下さるなんてっ
いっ、いいえ? 何も言いかけてなどおりませんよっ?
さ、さあ旦那様! 夕餉にしましょう! 旦那様の好物を揃えたんですよっ。そうだっ、今夜はお酒など飲んではいかがですかっ? 遠慮などなさらずに! もうっ、それはもう! しこたま飲んでしまうがいいでしょう! おっ、おほほほほっ