Track 5

tsuioku3a

■「図書室の情事」 ※※※ドラマパート※※※ (放課後の図書室) カイ「えっと…二人とも本の修繕方法を習ったことはある?」 トワ「僕達の学年は、一昨年の図書の時間に、みんなライマン先生から教わってるよ」 カイ「そっか、それなら安心だ」 トワ「修繕するのは環境学の棚だけでいいの?」 カイ「ああ、今日中に全部やる必要は無いから、出来る分だけでかまわないよ」 トワ「そっか。ま、2人でのんびりやるよ。どうせ暇だし」 カイ「ありがとう。君たちに図書当番を変わってもらえて本当に良かった。」 トワ「いいや、お安いご用さ。ローゼンハイン先生のピアノの特別授業なんて、滅多に受けられないんだし、楽しんでおいで」 カイ「そうだね、年に3回しか学院に戻ってこない先生の授業に選ばれるなんて、本当に嬉しくて仕方ないよ!」 トワ「フフ、浮かれちゃって、羨ましい」 カイ「……あ、そうだ、2人にお礼をしなくちゃね。何かほしいものある?」 トワ「お礼なんていいよ、そんな、ねぇ?」 カイ「それじゃあ僕の気がすまないよ、二人とも、何かほしいもの無い?」 トワ「そんなに言うなら…ん~、そうだなー、じゃ、キス…なんてどう?」 カイ「…キス!?」(突拍子もない声で) トワ「そ、僕がカイの唇を離すまで続ける、深い深いキス」 カイ「え!?い、今、ここで?」(ドキドキしながら) トワ「そうだよ、お礼をしなきゃ気がすまないって言ったのはカイだろ?」 カイ「……ん…じゃ、じゃあいいよ!目つぶってるから、んーはいっ!」 トワ「ふふふ…くくくっ」(笑いをこらえる感じで) カイ「……まだ?…ねぇ…トワ?…ま、まだ?」 トワ「あはは、冗談、嘘だよwカイってば顔真っ赤」 カイ「な、なんだ!冗談だったのか!本気にしちゃったじゃないか!」 トワ「あはは、カイってばすぐ騙されるんだもん、おかしくて(笑)」 カイ「も~~トワー!本当に君ってやつは!!じゃああ、授業受けにいってくるから、後のことは頼んだよ!あ、修繕道具は奥の部屋の図書管理室にあるからね!」 トワ「ふはははは、はーい、いってらっしゃ~い!ごゆっくり♪」 トワ「ふふふ、あははは、あんな単純な優等生、珍しいよね~!ふふふ、はははは」 じゃあ、そろそろやろっか?本の修繕。 君もやり方、わかってるだろ…ああ、道具出してこなきゃ。 奥の管理室にあるって言ってたっけ。 鍵、預かってるんだ、ほら。 (チャリンと鍵の音) 修繕道具、重いから持ってくるのつきあってよ。 ………どうしたの?急に黙っちゃって。 いいから、ついてきてよ。 (2人歩く音、鍵を開け、ドアを開ける音) ゲフゲフ…わ、ちょっと埃っぽいな、ここ。 ああ、待って奥の棚にあるはず。 …あった。よいしょっと…………ふぅ…(不機嫌なため息) ねぇさっきからどうしたの?面白くないって顔してる。 僕、君に何かした? はぁ?君の気持ち? ……わかってるよ… 君が僕に好意を持ってくれているって…わかってる… でも前も言っただろ、まだちゃんと気持ちを整理して話す自信がないって。 ……別に君を困らすつもりはないんだ え?僕とカイが付き合ってるのかって? 馬鹿馬鹿しい。 カイとは3年前にルームメイトだっただけで、それ以上の関係じゃない。 はぁ……くだらない。 そんな事を気にしてるの? ……ねえ…僕のことが好き? ねぇ本当に僕のことが好きなの? 本気で? 僕の事が好きなら、じゃあなんでも言うこと聞ける? 好きな人の頼みだったら、なんでも聞けるよね? じゃあ僕の目の前で、1人で恥ずかしいことしてみせてよ。