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第5話 撫猫さんと初デート
7月ぐらい 時間はかかったが撫猫さんをデートに誘うことに
家の玄関のドアが開く
撫猫 「お待たせしました、旦那様……申し訳ありません、浴衣は普段と少し勝手が違いまして……旦那様?」
撫猫 「綺麗ですか?……ふふ、はい、私もこの浴衣の柄気に入ってるんですよ?……え、私が、ですか!?……(恥ずかしい)」
また玄関に戻ってしまう撫猫さん
撫猫 「(恥ずかしがるアドリブ)」
少し玄関を開けて
撫猫 「顔を合わせてその様な事を言われますと……その……照れてしまいます」
場面転換
浴衣姿の撫猫さんと歩く主人公 撫猫さんは少し後ろをついてくるように歩く
撫猫 「旦那様、本日はお祭りにお誘いくださりありがとうございます」
撫猫 「はい、あまり外を出歩くことがないのでとても楽しみです」
撫猫 「お買い物ですか?……昔から贔屓にしている行商さんがおりまして、そちらにまとめて手配して頂いております……その方も私の様な猫でして気さくにお付き合いさせていただいております」
撫猫 「あ、猫と言いましたらご安心ください旦那様、尻尾は浴衣の中に隠しましたし……耳の方は目立たないように押さえておりますので」
撫猫 「はい、これでしたら好奇の目で見られる心配は御座いません……え」
撫猫 「どうして旦那様の後ろを離れて歩くかですか?……男女が公衆の面前で並んで歩くなど私には……その(恥ずかしい)」
撫猫 「古い考えでしょうか……?」
撫猫 「私らしくていいですか?……旦那様」
神社に到着
撫猫 「あ、神社に到着しましたね……夜だというのにとても賑やかですね」
撫猫 「出店も沢山あります……あ、あの旦那様……連れ合った男女の方もいますね」
撫猫 「み、皆さん手をつながれている方多いですね……」
撫猫 「な、夏だからですか……あ、う、腕を組んでいる方まで……あそこの隅では抱き合っている方まで……だ、旦那様……そのお祭りというのは……もしや」
撫猫 「い、いえ、何でもありません!きっと私の思い違いです(妄想爆発で恥ずかしい)」
撫猫 「え、手を……はぐれたら大変だから……ですか?」
しばし照れる撫猫さん
撫猫 「……はい……撫猫もそれがよいと思います」
撫猫 「旦那様……ではどうぞ……あっ」
手を繋ぐ
撫猫 「……旦那様の手……はっ……周りから好奇の目で見られていないでしょうか」
撫猫 「普通ですか……(照れる)……はい、私と旦那様は今、ただの想い人同士なんですね……とても嬉しく思います」
撫猫 「はい、旦那様、撫猫を離さないでくださいまし」