一緒に、はじめてのお風呂
Se:浴室の戸を開ける『カラカラカラ……』という音
「どうぞ。こちらがお風呂になります」
Se:お湯に触れる『ちゃぽん』という音
「お湯……私はいつもこのくらいの温度にしているんですけど……問題ありませんでしたか?
【『自分もこのくらいが好き』と言われ】本当ですか。良かった。
あの……私……これでも。
あなたのことなら、結構知っているつもりだったんですけど……
【少し悔しそうに】こうして泊まっていただくことになって、意外と、そうじゃなかったんだなって気づきまして……
それに……一緒にお風呂に入るのも……初めてですよね。
その……これまで、一緒にホテルへ行ったときなどは……
別々に、シャワ—に入っていましたもん、ね」
主人公と紫はすでに結ばれている。
しかし、お互いの家でのセックスは難しいため、これまで行為はラブホテルでのみ。
しかも、最初に紫が一緒の入浴を断ったため、ずっと別々に入るのが習わしになっていた。
「【ためらいがちに。しかし、意を決したように】あの……誤解がありましたら、つらいので……
お伝え、したいん、です。
本当は私……これまでも。あなたと一緒にお風呂に入るのが嫌だったわけではないんです。
ただ、お風呂場は明るいし……その、声も響いて。しまうから。
粗相をしたらと思うと怖くて……
不安、で。
これまで『はい』って言えなかったんです。
でも……今日、お風呂を沸かしている時。
私、あなたの好きな湯加減も、入浴剤も。
使ってるシャンプ—も……
何も、知らないんだな、って思って。
私、バカですよね。そんなの当たり前なんです。
知らないのは、私が、知ろうとしなかったからです。
はい。私、今までわかっていませんでした。
大切なひとのことを知りたかったら……
時には、ちょっと自分の恥ずかしいところだったり、格好悪いところも見せなくちゃ。
知らないままのこと。わからないままのことができてしまうんだなって。
大げさかもしれないんですけど……
そう、思ったんです。
だから……
今日は見て……欲しいです」
主人公『そう言ってくれて嬉しい。自分も紫に自分のことを知ってほしいし、紫のことが
知りたい』と言う。
「【感激して】本当ですか……!
ありがとうございます。
【ちょっとおどけた雰囲気で】ええと……お手柔らかに?
お願いしますね」
主人公、実は最初から宿泊時は一緒にお風呂に入りたいと思っていた。
事前に携帯でお風呂でのセックスの注意事項や楽しみ方を調べていたので、嬉しくなり紫に教える。
「え?お、『お風呂だと、普段はできないセックスができるから楽しみだ』……?
『あと、息が苦しくならないように、扉は少し開けておいた方がいい』……?
【◆うろたえており、完全に不穏な様子で。主人公の浮気を疑っている】あの……なんだ
か、ずいぶん。お詳しいん、ですね。
その……意外です」
主人公、紫の様子のおかしさには気づかない。
主人公、素直に降参し『実はずっと紫と一緒にお風呂に入るのが夢だった。だから、こっそりインタ—ネットで調べたりしていた』と告白する。
「【◆一瞬理解できず、少し間を置いてから。うわずった声で】えっ?
【◆唖然として。震えた声で。視聴者にはまるで、浮気を知らされたかのように聞こえる
声音で】あっ……そうだったん、ですか?
【◆少し温度の低い声音で】……なんだ。
【すっかり元に戻って】ごめんなさい!
私、見当違いをしていました。
【◆自嘲するように早口で】……そんなことあるはずないのに。
でも!
だったらそうおっしゃってください。
『Web で調べた』って。
【◆】私てっきり……いいえ、なんでもないです。
【◆】私が間違っていました」
主人公、やはり異変には気づいていない。
主人公『スマホの中に、お風呂でのセックスの仕方を書いたペ—ジをいっぱいブックマ—
クしている。後で見てもいいよ』と笑う。
「【『携帯を見てもいい』と言われ】もう、そんなことするはずないじゃないですか。
見ませんよ……あなたの携帯電話なんて。
あなたって本当……嘘のつけない方ですよね……
そういうところ、本当に好きです。
【◆】本当に……好き、なんです。ずっと……そんなあなたでいてくださいね」
主人公『ありがとう』と笑う。
主人公『誤解させちゃったみたいでごめんね。でも、自分が紫としかセックスしたことが
ないってこと、紫が一番よく知ってると思ってた』と言う。
「あ……!
そ、それは、そうですけど。
【髪にキスされ、鼻と鼻をくっつけながら】んっ……はい……わかってます。
【何度も軽くキスしながら】ちゅっ。それはわかってないと……ちゅっ。私、怒られちゃうんでしたね。
【◆】ふふっ……あなたは、私だけの、あなたで。同じように、私も、あなただけの、私。
そうです……
ずっと、私だけの、あなた。ですもんね。
こんなに大切なこと、忘れちゃう私が、いけない子、でしたね」
主人公『そうだよ。ちょっとでもそれを忘れた紫にはおしおきだ』と紫をくすぐる。
「わあ!【くすぐったそうに】あっ……!
もう!
やあだ、ふふっ、やめてください!
くすぐったい……あははっ!
脇……弱いんですっ……
わかってますっ……もう、忘れたり、しませんからっ……
【『こっちは?』と、胸を鷲掴みにされながら聞かれ】……『ここは弱い?』って……
【恥ずかしそうに】ご自分で、確かめたらいかがですか?」
主人公『そうする』と言い、両手で胸を包んだまま、紫の唇に本格的にキスをする。
「あっ……んっ。くちゅっ、ちゅるっ。
【舌と舌をからめて】ぴちゃっ、ちゃっ、ちゅぱっ。
はぁ……はぁ……
【『紫のおっぱい大好き。自分の手からこぼれそうなほどおっきい』と言われ】えっち。
……そこまで大きく……ないですよ……
【『下着が見たい』と言われ】あっ……脱がしちゃ……っ。
【照れつつも、脱ぐのは当たり前だとに気づき】だめ……じゃ、ないですね。
脱がし、ますよね。
お風呂。入るん……ですもんね。
【シャツのボタンを一つ一つ外され】でも、あの……なんだかこれ……
すごく、いやらしくありませんか……?
【下着の色を確認されて】はい……この色が好きだと……おっしゃっていたので。
お気に……召しました?
【『もちろん。すごく似合ってる』と言われ】本当ですか……?
嬉しいです。今度お買い物に行くときは、恥ずかしがらず、あなたが選んでくださいね。
私だって、あなたと下着屋さんに行くのは恥ずかしいですけど……
あなたが選んでくれる、あなた好みのものを身につけていたいんです」
Se:ぽちん、とブラジャ—のホックが外れる音
「あん……【直に胸に触られ】はぁっ……んっ。
『やっぱり大きい』って。もぉっ……
『こぼれそう』なんて、言わないでっ……
だめですよぉ……お風呂……入りましょう……?
あなた、もみもみが大好きだから……
一度触り始めたら、なかなか離してくれないじゃないですか……
【両手でたっぷり堪能するように揉まれ、耳をぺろぺろされながら】あぁっ……!
えっち……もう、けだものさんなんだから……っ」
Se:ぱさ、とブラジャ—とシャツ、スカ—トが落ちる音
「【乳首を吸われて】あんっ……もう、んぅっ。
あの、おっ、お風呂で、いっぱい、ちゅうちゅうできますよ……?
あなたってば……本当に、せっかちさん……なんだから……
【じゅるり、とちょっと力を込めて吸われ】あっ、そんなっ、慌てないで……
はぁ……はぁ……んぅ……
【落ち着いてきて。頭を撫でながら】ふふ、赤ちゃんみたいですね……
よし、よし……おなかが空いてたんですか?
ふふ、しょうがないですね。
好きなだけ、おっぱい、飲んでいいですよ。
あぁっ……もぉ、急に甘噛みするの、だめです……
赤ちゃんはそんなことしませんよ……?
あっ、んっ」
主人公、紫の手がひんやりしているのに気付き、そもそも体が冷えそうだからお風呂に入るということを思い出す。
口を乳首から離すと、紫を『ごめん。お風呂入らなきゃなの忘れてた!』と脱衣を促す。
「【そんなのすっかり忘れていた、という調子で】あっ……『やっぱり、冷えちゃってるから、早くお風呂に入らないと』って……?
【残念そうに】そうでしたね。私の方こそなんだかごめんなさい……
【小声で】このまま、ここでしちゃうつもりでいました……
風邪を、ひいちゃう。
【主人公の服を脱がし始める】ふふ、脱ぎ脱ぎしましょうね……
【苦戦して、不思議そうに】男性のシャツのボタンって、どうして女性ものと逆なんでしょうね……?
【本気で苦戦して】……うまく、外せないです。
もう。ニコニコ見ていないで……『脱がされるのが好き』?
本当に甘えん坊さんなんだから……
はい。できましたよ。
【恥ずかしそうに】さぁ……入りましょうか……」