02_それではゆっくり休みましょうか。
「ふぅ。やはりラーメンの後のお風呂上りは格別ね。まるで生き返ったような心地になるわ」
「でもこう身体が熱くなってしまうと……湯冷ましに冷やしラーメンでも食べたくなってしまうわね。ねえ、貴女?」
「それとも……暑いときこそ熱いラーメンを、というタイプかしら? 汗を流しながら食べるラーメンもそれはそれで捨てがたいものですけれど」
「まあ、貴女は……私とラーメンが食べられればどんなラーメンでも良いと言ってくれるのでしょうね、ふふ」
「……ラーメンの話なんてし始めたらまたラーメンが食べたくなってしまうじゃない。全くもう」
『ねえ、貴女? ラーメン、食べたいかしら?』
『……熱くなった身体をひんやりとした冷たいラーメンで……身体の中から冷やしたい?』
『氷の浮かんださっぱり味の醤油ラーメンで……身体の中からひんやりと』
『でも……熱々のラーメンを食べて……もっともっと身体の中から熱くなりたいかしら?』
『ほら……熱々の……味噌ラーメンとか……身体が更に熱くなってしまうわよ?』
『多めににんにくを添えて、少し辛味も加えて……一気にずるずるずるーと』
『ねえ、どっちのラーメンが食べたいかしら? 冷やし? それとも熱々?』
『そ・れ・と・も……両方?』
「なんて、流石に夕飯は食べたばかりだし、ラーメンはまた今度にしましょうか」
「でも……貴女がどうしても食べたいと言うなら、私もお付き合いしてあげないこともないのだけれど」
「……」
「そうね。それでは……お休みになるまでにお腹が空いてしまったら、そのときは遠慮なく仰って。腕によりをかけて夜食にぴったりのラーメン、作ってあげるわ」
「だから……今はラーメンよりも身体が熱くなること、しましょうか?」
「それとも……ゾクゾクとしてしまって……身体が冷えてしまうのかしら、ふふっ」
『そうね、貴女は……熱くなりたい? それともゾクゾクしてしまいたい? どちらかしら?』
『ねえ、遠慮なくその可愛らしいお口から、可愛らしい声で聞かせて頂戴な』
『あらあら、そちらがお好みなのね、貴女ったら』
「いいわ、それでは……私が今宵も貴女を快楽という名の雪原に誘ってあげる」