Track2 仕度の初めは縫い物じゃ (ASMRパート)
;ミシンASMR。
https://youtu.be/bIGBkFIvZz0
;1/前 (マイクに背中向き)
【すみ】「さて、と――入園にあたり必要な縫い物は、手提げ袋、給食袋、上履き袋に体操着袋、給食の机に敷くための敷布、それに雑巾――といったあたりかの」
【すみ】「お主のときには、お主の母を手伝うて。
有島ありすのときには、お隣の菜穂子どのを手伝うて。
夏葉のときには、わらわ一人で仕度した。
こう見えてもの? わらわはこの手の経験が豊富であるから、安心してかまわぬぞ」
【すみ】「(呼吸音)(呼吸音)……袋物がほとんどとなるゆえ、市販のものを購入した方が手っ取り早く質も安定することは確かじゃ。
が──えみじゃからの。
『これがえみのもの』と、ひと目ではっきりわかるようにしてやるほうが安心であろう」
;$=SE 引き出しをあけて布を取り出す
【すみ】「ゆえに――ふふっ――
&
これじゃ!!! くじらさん柄の布地!!!
すでに水通しも済ませてある」
;1/前(マイクに背中向けたまま首だけ振り向いて)
【すみ】「水通しとは、水洗いのことじゃ。
この布は綿。綿は、水に濡れると縮みやすい布地じゃからの。
型紙どおりに裁断をするその前に、一度水洗いして干しておけば、そのあとの大幅な縮みを防げるという寸法じゃ」
【すみ】「袋物などは全て、このクジラさん柄の布地でつくってやれば、えみもよもや取り違えなど起こさぬであろ」
【すみ】「無論、くじらさんを雑巾にするなぞありえぬ。
そこは使い古しの西洋手ぬぐいなどを利用して、じゃの。
まずはミシンの動作確認も兼ね、雑巾から縫ってみよようぞ――む」
【すみ】「そんなところに立っておってもしかたあるまい。
わらわとしては、お主が隣に座ってくれて、話し相手になってくれるだけでも、随分と気が休まるが……(呼吸音)(呼吸音)」
;7/左
【すみ】「ふふっ、なればはじめようぞ。まずはじゃの、使い古した西洋顔拭き手ぬぐい――
(呼吸音)(呼吸音)――ああ、“ふえいすたおる”なぞとも申すの」
【すみ】「これを二つ折りにして、真ん中の部分を裁ちばさみで切ってニ枚にわける」
;SE ふたつおりのフェイスタオルの真ん中にはさみをいれ、二分割
;$=SE フェイスタオルの端を裁ち落とす
【すみ】「それの端っこ、分厚く固くなっておる部分を、一枚ずつ、こう――
$
じょきじょき、じょきじょきと――ん……
裁ちばさみで切り落として――(呼吸音)――うむ」
;SE フェイスタオルの端を裁ち落とす
【すみ】「もう一枚もまったく同じく……(呼吸音)――
端っこの分厚い部分を……
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――っと、ふふっ、切れたの」
【すみ】「そうしたら半分に折って、さきほど切り落とした両端をあわせて
――(呼吸音)――ぴたりあったら、いま合わせた部分をこう……
縫い代を3分(ぶ)ほどとって、ミシンにしかけ、て――」
;SE 押さえを下ろす
【すみ】「合わせた部分を、このままミシンで縫い合わせる。
が、慌ててはならぬ。縫い物で一番気をつけるべきは、なにを隠そう、『縫い始め』ゆえ」
;$=SE ゆっくりと少しだけミシンがけ
【すみ】「まずは調子を見るために、慎重に、ゆっくり、慎重に……
ん……
$
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」
;SE stop
;$=ゆっくりと返し縫い
【すみ】「少し縫ったら返し縫い。
今縫い進めてきた方向に戻る形で縫い進めていく――
$
(呼吸音)(呼吸音)――うむ!」
;SE stop
;SE ミシン軽く動かす。手ぬぐいの短辺1片道分→縫い止めの返し縫い
【すみ】「縫い始めをうまくできたら、この短辺だけを縫いすすんで、と――
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)
$
――ん」
;SE stop
;$=SE 抑えをあげて布を手にとる
;\=SE 布のオモテウラを返す
【すみ】「端だけ縫い合わせたら、針をあげて、
$
袋になった手ぬぐいの裏表を――
\
(呼吸音)――このようにしてひっくり返す」
【すみ】「さすれば、先程の縫い代が内側に入るゆえ、切り落とした部分がほつれなくなる。
ふふっ、縫い物の基本じゃの」
【すみ】「ここまでくれば、あとは全体を縫い止めていくのみじゃ。
雑巾なれば実用性さえあればよい。
ゆえ簡便に、針をあげずに、一筆書きで縫い止めていく」
;$=SE ミシン
【すみ】「具体的には、こう……
$
いち――(呼吸音)――にい――(呼吸音)――
さん――(呼吸音)――しい――と――
四辺を連続して縫い、あとは一本だけ対角線を――
(呼吸音)(呼吸音)――うむ!」
;SE stop
;$=SE 返し縫い
【すみ】「あとは、返し縫いをして――
$
(呼吸音)――縫い留めればこれで完成じゃ!」
;SE 雑巾を取り、縫い糸を糸切り鋏で切る
【すみ】「雑巾は……ふむ。使い古した手ぬぐいがあと4枚あるゆえ、手すきのときにそれらを全て縫い変えてしまえば、当面はよろしかろ。
ミシンの調子も確認できたし、ここから先は、いよいよくじらさんの時間じゃ!!」
【すみ】「うふふふふっ、最初は何からこしらえようかの。
型紙は全て用意してあるゆえ、
裏返してどれがどれやらわからぬようにして――」
;SE ペラ音x5回→ガサガサシャッフル音
【すみ】「どれがよいかの、どれがよいかの――
(呼吸音)(呼吸音)――うむ! これにしよう、えい!!」
;SE めくるペラ音
【すみ】「この型紙は――体操着袋!
体操着袋……体操着袋か。
えみが振り回すことは間違いない。
丁寧に丈夫に作らねばの……と、申すか――」
【すみ】「その……わらわは、の?
お主がそばにいてくれるだけで、ほどよく集中でき、孤独を感じることもなく、大変によき塩梅でミシンがけをすすめられる」
【すみ】「ゆえ、ミシンがけの間も、お主に側にいてほしいのじゃ。
(呼吸音)――うふふっ! なればここからは集中して一気にすすめてしまおうぞ。
まずは、全ての型紙にあわせ、必要な布地を切り出してしまうかの。
(深呼吸)――それっ!」
;SE 何回も裁ちばさみで布を切る(継続)
【すみ】「(裁ちばさみで布をきる呼吸とニュアンス。一分ほど)」
;SE stop
;$=SE 布を重ねていく
【すみ】「どうじゃ、なかなかに鮮やかな手並みであろ?
切った布は、それぞれの型紙の残りをしおりがわりに挟み込みつつ――
$
ん――しょっ――(呼吸音)(呼吸音)――ん。……うむ」
【すみ】「そうしたら、あとはひたすらミシンがけじゃの。紐通しなどは手伝ってもらうかもしれぬが、いまはただ、そこで見守っててくれれば一番ありがたい」
【すみ】「なれば、まいろう。
(息を吸う)――いざっ!」
;SE ミシンがけ 継続
【すみ】「(ミシンをかけている呼吸とニュアンスを1分)」
【すみ】「(ミシンをかけている呼吸とニュアンスを1分)」
【すみ】「(ミシンをかけている呼吸とニュアンスを1分)」
;SE、環境音とあわせF.O