<Tr2 ものべの川で魚釣り (ASMRパート。川の環境音+魚釣りの音あれこれ>
;3/右
【まこ】
「これが、まこの釣り竿です」
;SE 釣り竿振る。ひゅんひゅん
;SE 環境音、流れの豊かな川。
【まこ】
「フライロッド、っていいます。
この竿をふって、リールから糸を繰り出して、ラインの先についてる毛鉤――フライで、あ」
;7/左
【こま】
「ぴったりのフライがなくても仕方ない。急に、はじめての中流域にくることになったんだから」
【まこ】
「こまちゃん、ちょっといい?」
【こま】
「うん。この網でも虫取りくらいは余裕で――(呼吸音)――ほい」
;SE 魚のキャッチ用の網を振る
【こま】
「はい、まこ」
【まこ】
「ありがと……(呼吸音)――あ、うふふっ、そうです。
こまちゃんに羽虫捕まえてもらったんです」
【こま】
「万能網。魚のキャッチにも虫取りにもつかえる――ほら、羽虫」
;SE 左耳 羽虫ぶぶぶ
【こま】
「はい、まこちゃん」
;SE 羽虫 ;7/左→;1/前→;2/右前
【まこ】
「ありがと、こまちゃん。ん……(呼吸音)(呼吸音)――よし。
うふふ、羽虫さん、ご苦労さまでした。
もう捕まらないように気をつけてね?」
;SE 羽虫、飛び去っていく
【まこ】
「さて、と――ツールボックスを」
<;SE ツールボックス開けてがさごそ>
【こま】
「ぴったりの色ある?」
【まこ】
「うん。いい感じにつくれそう
って、あ……(呼吸音)――うふふ、これは全部、
フライ――毛鉤(けばり)づくりの道具です」
【こま】
「普段、こまとまこ、もっと上流域で釣りしてるから、
この辺の魚が何食べてるのかわからなかった」
【まこ】
「だから、つくるんです。毛鉤。
毛とか羽とか糸を使って、狙いの魚のエサみたいに見える飾りをつくって、針にくっつけて。
魚を騙して釣っちゃうっていう釣りをするための」
【こま】
「その毛鉤をフライっていって、フライを使った釣りを、フライフィッシングっていうの。
まこの大得意」
【まこ】
「うふふっ、5分もかからずできますから、その間はこまちゃんとおしゃべりでも――
(呼吸音)(呼吸音)――あ、はい。もちろん見ててもらうのも大歓迎です」
;SE まこ、ツールボックスかちゃかちゃ
;フライ作り参考動画
;https://youtu.be/rmhH9BoUI1o (音はこっち)
;https://youtu.be/dTOzS0fgnDc (手順解説はこっち)
【まこ】
「じゃ、これからドライフライを作りますね」
【こま】
「ドライフライは、水に浮くフライ。
川の流れに沿って流して、魚が羽虫と間違えて食いつくのを待つ」
【まこ】
「フライのつくりかたって、とっても簡単なんですよ。
まずは、針……8番でいいかな。これを――ん……バイス――万力ではさみこんで、固定、して――」
<;SE バイスで針固定>
【まこ】
「そうしたら、下糸を巻いていきます。
針のお尻のわっかになってるところ――アイの根本から、こんな感じに――」
;SE 下糸巻きつけ(継続
【こま】
「アイのところで一巻きして、右手と左手それぞれで糸をひっぱって、
左手で引っ張ってる糸を、右手の糸でくるくる巻いて、針に固定していってるの」
【まこ】
「キチキチ、糸の音が聞こえるくらいに――んっ……しっかり引いて張り詰めさせながら――
くるくる、くるくる、くるくる、って――(呼吸音)(呼吸音)」
【こま】
「針のまっすぐな部分全部に糸を巻き付けたらおわり。
……(呼吸音)――まこも、もうすぐ巻き終わる」
【まこ】
「ん……(呼吸音)――
直線からまがりはじめるところにきたら、くるくるくるくる――(呼吸音)
おんなじところに何度もまいて――うん。
<;SE stop>ここまで巻けたらもう下巻きはおしまい。
ですから、鋏で――左手で引っ張ってたほうの糸、を――」
<;SE ハサミちょきん>
【こま】
「右手で巻いてた方の糸はきらない。まだ使うから」
【まこ】
「なに使うかって言うと~ うふふふっ、これです。水鳥の羽。
これをしごいて――いらない部分をハサミできって――
<SE ハサミ>
しごいて、とって――」
【こま】
「まきつけるために、羽の芯のとこだけを作ってるの」
【まこ】
「羽の芯が露出したら――ん……(呼吸音)
これを――こう……羽の根元を針のまっすぐな部分に重ねて――
<;SE 糸巻き付け>
また、巻いて、巻いて、巻いて、巻いて――」
【こま】
「反対側からにも2~3回、軽く巻きをいれるのがコツ」
【まこ】
「ん……っと。
<;SE stop>
そしたら今度は、アザラシの毛皮を――え? あ、うふふっ。
そうですよね、めずらしいですよね、ふつうの人には、アザラシの毛皮」
【こま】
「かたさがあるのにやわらかで水を弾くの。
結構手触り、いいし……」
<;SE 左耳耳元で綿状のものをクシュクシュならす>
【こま】
「うふふ。音もいいでしょ」
【まこ】
「これを、巻き糸に、こうして……
<;SE 糸に綿をこよりつけていく>
こよって――こよって――こよって――」
【こま】
「巻き糸にあざらしの毛がこよられて、太ったでしょう?
この太った糸が、毛鉤――フライのおなかになるんだよ?」
【まこ】
「十分こよれたら、こよった糸をまた――
<:SE 糸巻き付け>
巻きつけて、巻きつけて――巻きつけ、て――……(呼吸音)(呼吸音)」
<;SE ストップ>
【こま】
「フライは魚を騙すためのもの。
だから、ここからどんどんどんどん、さっきの羽虫に似せてくの」
【まこ】
「最初の方で針にくっつけておいた水鳥の羽、ね?
これをこうして――プライヤーではさんで
<SE がちっ>
で、水鳥の羽そのものを、針のまっすぐなところにぐるぐる――
<SE 羽巻きつけ>
ぐるぐる――巻いてくと――」
【こま】
「ほら! 巻かれた部分が毛羽立ってきたでしょう?
虫の何かみたいに見えない? (呼吸音)――
わぁい! すごい、おにいちゃん大正解」
【まこ】
「ん。よし――っと。これで虫の足ができました。
<;SE stop>
そしたら余分をカットして――
<;SE ハサミ>
まき糸を強めにまいて、
<;SE 糸巻き付け>
しっかりとめ、て――」
【こま】
「最後の仕上げには、鹿の短い毛をつかうの。
あのね、この筒に入れて――」
<;SE 筒を石の上でとんとん>
【こま】
「そしたら毛先が整うから――
はい、まこ」
【まこ】
「ありがとこまちゃん。
この毛先がそろった鹿の毛も、
真ん中のとこで針にかるうくまきつけて――
きゅうっと――しめる、と――」
<;SE 糸きつく締める>
【こま】
「これも毛が毛羽立つでしょう。真っ白な毛がふわーって――(呼吸音)――
で、まこがふたつに折り曲げる、と――(呼吸音)――
だよね! さっきの羽虫の羽にそっくり!」
【まこ】
「そしたら――ん――巻き糸の役目はここまでだから、
切っっちゃって――
<;SE 巻き糸カット>
で、鹿の毛のはみ出た部分も――
<;SE 鹿の毛カット>
カットしちゃう、と!」
【こま】
「これで完成! ね? もうさっきの羽虫そっくりでしょ?
鹿の毛の切った部分が頭になって、毛羽立ちをふたつおりしたのが羽。
で、アザラシの毛で太らせてまきまきしたとこが胴体で」
【まこ】
「水鳥の羽の毛羽立ちが、足。
さぁて、うふふっ。これでお魚さんのこと騙せますでしょうか?」
;SE 右耳元でスプレー、シュ、シュ
【こま】
「あ、いままこが噴いたのはスプレー。
フライにふきかけると、水を吸いづらくなって長い時間浮いてられるようになるんだって」
【まこ】
「ん……(呼吸音)(呼吸音)
<道糸にフライくっつけて、その道糸とフライラインを結びつける>
っと! うん。ラインと針もくっつきましたー!
じゃ、投げるから、ちょっと動かないでてくださいね~!」
;参考動画)
(動作)
https://youtu.be/-uyiJkfX7iE?t=231 (音)
;SE まこ、前後に何回か竿を振ってからキャスティング(ふるたびに糸が繰り出されてリール鳴る)
【まこ】
「ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――っと」
;SE フライ、着水(音しないけど、小さく遠くポチャ的な)
;7/左 接近囁き
【こま】
「フライの羽虫が水におちた。いまからもがくよ」
;SE まこ、竿を振り直したり、糸をひいて泳がせたりを繰り返す
【まこ】
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」
;7/左(通常)
【こま】
「あ」
【まこ】
「来たっ!!」
;釣れる https://youtu.be/-uyiJkfX7iE?t=978
【まこ】
「ん――っと――(呼吸音)――(呼吸音)――こまちゃん」
【こま】
「ん。もう網準備してある……ってか、結構いい形(かた)?」
;SE リールまきながら魚を引き寄せてくる
【まこ】
「はい、いいこ――いいこ――いいこ――いい、こ――ん……」
;SE 水際まできた魚をおよがせる
【まこ】
「こまちゃん、すくって」
【こま】
「はぁい」
;SE 魚を網で掬う。魚跳ねる
【まこ】
「わぁ、大きなイワナ。
こんな下流まで、なにしに遊びにきてたの?
うふふっ、だからつられちゃったんだよ?」
【こま】
「ね、おにいちゃん。魚、びくにうつすのやってみる?
(呼吸音)(呼吸音)――ん。
なら、まずは両手とも川の水にひたして、冷やして――」
;SE 手を水につける (川環境音ボリュームアップ)
;7/左 接近囁き ”うん”で →;7/左(通常)
【こま】
「人間の手の体温は、魚にはあつすぎてやけどさせちゃうから。
よーく冷やして、冷やして、冷やして……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……うん」
;7/左
【こま】
「そしたら、網の中のイワナ、両手でそーっとすくう感じで――」
<;SE 魚ぱちゃぱちゃ>
【こま】
「そのまま、ビクの中に流す感じでいれたげて?」
<;SE 魚ぼちゃん>
【こま】
「うん。上手。おにいちゃん、魚扱いのセンスある」
【まこ】
「うふふっ、おにいさま、そうしたらこちらへどうぞ。
フライフィッシング、ね? 次はその手でやってみましょう?
自分でつったお魚焼いてたべるの――おいしいですよ?」
;SE リスナー足音(川砂利)
;3/右
【まこ】
「うふふ、いらっしゃいませ。
それじゃあ、手ほどきしてさしあげますね? まずは――ちょっと、失礼します」
;3/右 密着
【まこ】
「竿の持ち方はこのように――で――
<;SE リール音。断続的に継続> こうして、はじめは、手でリールから糸をある程度繰り出して……」
【こま】
「おお」
【まこ】
「上手、とっても上手です……
そうしたら、投げるんじゃなく、前に振られた糸をそのまま水面に置くように――」
【こま】
「って!」
;SE 魚ハネて着水寸前の毛鉤にくいつく
;同時
【まこ】
「フィッシュオン!」
;同時
【こま】
「フィッシュオン!」
;環境音 F.O.