製塩体験(塩煮詰めての塩作りASMR)
;参考音源
;☆製塩体験_1600からが解説なしの音~1550まで解説付き_200126_0917.wav
;環境音は普通の室内空調です。エアコン。
;床はリノリウム。
;9/前遠
【汽子】「すっかりが準備、整ってますのね。
製塩(せいえん)体験。塩づくり。
これも初めての経験ですので、楽しみですわ」
【汽子】「西生(にしお)市塩田体験館、綺羅(きら)塩作りの里。
うふふ、教えてくれたしおじに感謝ですわね」
【汽子】「もちろん、マスタアと汽子の耳に心地よく響く音がするのか。
そればかりは、実際に聞いてみないとわかりませんけれど。――ふふっ」
;SE 足音 ;9/前遠→;2/右前→;3/右
;3/右
【汽子】「よいしょ――。
この道具たちでお塩をつくりますのね。
机の上がとってもにぎやか、楽しそう!」
【汽子】「ガスコンロに、土鍋に、木べらに……
土鍋の中に入っているのは……。
茶色がかった……ダシ汁のように見えますけれど――」
;鹹水は"か"んすい/ 罐水は かんすい(平板)。です。
【汽子】「(呼吸音)――"カ"ンスイ――"カ"ンスイって――罐水のことでございますか?
ボイラーの中で焚いて蒸気へと変える、あの」
【汽子】「(呼吸音)――まぁ、違うのですわね。
罐水ではなく、鹹水。それは一体……あ、係員さん」
【汽子】「……(呼吸音)――ふぅん
海の水を天日で干して、塩分濃度を高めたもの、なのですか」
【汽子】「(呼吸音)――海水の濃度の塩分は3%。
それを……(呼吸音)――塩田を使って……(呼吸音)……ええ」
【汽子】「砂に海水をまいて――結晶になるまで干して――
(呼吸音)――
それを集めて上から海水をかけて……ああ、わかりましたわ。そうすると潮の結晶が溶けるから、砂が残って、結晶の分の塩もまじった濃い海水ができあがりますのね
それが、”鹹水”」
【汽子】「まぁ! 鹹水の塩分濃度は20%もあるのですか。
もともとの3%がそこまで濃くなるまでには、さぞかし何日も……(呼吸音)――えっ!」
【汽子】「真夏で天候に恵まれれば、たった一日でその濃度まで
真夏の陽射しって……汽子たちも乗務の度に焼かれ続けてきておりますけど――
そこまで強いものなのですわね。びっくりです」
【汽子】「ではマスタアの塩作り。汽子はお見守り……(呼吸音)――
ええ! 汽子がお塩をつくるのですか。
マスタアに見守っていただいて」
【汽子】「それは楽しそう……ですけれど。
汽子は量産型の、しかも老朽化したレイルロオドです。
塩作りだなんて、まったくはじめてのことですし――きっと失敗してしまいますわ」
【汽子】「(呼吸音)(呼吸音)――あ。
うふふっ、ですね。もともとは海のお水。
あんなにたくさん、無限にだってありそうな海のお水、なのですものね」
【汽子】「失敗してもやりなおせばいい――
ただそれだけのことなのですわね、本当に」
【汽子】「……ありがとうございます、マスタア。
それでは汽子、失敗を恐れずチャレンジしてみますわね!」
【汽子】「でも、ね、汽子。少しだけ心細く思いますから……
もしもマスタアがおいやでなければ、もっと近くから見守っていただけたら、と――あ」
;1/前(近い距離。マイクに背中向き。ダミーヘッドが後ろから見守っててくれる感じ)
【汽子】「うふふ、ありがとうございます。
これならきっと失敗しそうになったとき、すぐにマスタアに助けていただけますわよね」
【汽子】「では、まずは――(呼吸音)――はい。コンロに着火――
<;SE コンロ着火カチカチ→つく>
ん……よ……、あ、――着きましたわ」
【汽子】「そうしたら……(呼吸音)――このまま少しまっていればいいんですのね
ん……(呼吸音)(呼吸音)」
【汽子】「あ……(呼吸音)――ふつふつしてきましたわ。
えと あ、コンロの火を弱火にすればいいんですのね」
;コンロの火覗き込む感じで少し頭下げて
【汽子】「ん……(呼吸音)――こんな感じでしょうか?
もうちょっと弱く……と…………あ、よろしいですのね。うふふっ、蒸気機関の火とはまるで違う。コンロは火力調整が簡単で素敵ですわね」
【汽子】「弱火にしたら……(呼吸音)――ああ、ええ。このふつふつが収まるのをまって――あ! あ! ああ!」
;1/前 (マイクに振り返って)
【汽子】
「ね、見て、マスタア!」
;1/前 体の向き戻して
【汽子】「土鍋のふちに白い粉! これが、お塩なんですわよね……(呼吸音)――塩の、粒……。
ああ、たしかに――乗務の後ナッパ服に白く残る、マスタアの汗が乾いたあとと、うふふっ、おんなじですわね」
;視線を正面に
【汽子】「これを うん……木べらを使って――
<;SE 木べらで塩粒を掻き落としていく>
(呼吸音)(呼吸音)……
うふふっ、上手にできているのなら嬉しいですわ」
:SE 木べらで掻き落とし(継続)
【汽子】「どんどん……水分が――(呼吸音)――
減っていく――なか、に――(呼吸音)――
塩を、こうして――ん――(呼吸音)――
掻き落として……掻き、落とし、て……(呼吸音)」
【汽子】「(呼吸音)……(呼吸音)……(呼吸音)――
え (呼吸音)――あ――うふふっ。
汽子も、レイルロオド、ですから――(呼吸音)
――単純……精密――作業が――もちろん、大得意――(呼吸音)――」
【汽子】「ですけど――それ、でも――(呼吸音)――
うふふっ――褒めて、いただけますことは――(呼吸音)――
とてもうれしく――(呼吸音)――
素敵な気持ちに――なりますわね」
【汽子】
「(呼吸音)――汽子、がんばって――(呼吸音)
このまま、ぜぇんぶ――(呼吸音)――
この、鹹水を――(呼吸音)――お塩、に……(呼吸音)
――え」
【汽子】「(呼吸音)(呼吸音)――汽子も、なんとなく、知っていますわ――(呼吸音)――海水の、中には――塩だけじゃなく――(呼吸音)――
いろんなミネラル分が――含まれて――いる――(呼吸音)」
【汽子】「(呼吸音)――よいしょっ――(呼吸音)――。
……ああ! なるほどですわ!
完全に、火で、水分を、飛ばして、しまうと――(呼吸音)」
【汽子】
「(呼吸音)――ミネラル、分も――
にがり分も――塩にまじって――(呼吸音)――
雑味と――なって――しまう……(呼吸音)――あら!」
:SE stop
;1/前 (マイクに振り返り)
【汽子】「(呼吸音)――マスタア、これ――
中心に、模様のような、泡のような……(呼吸音)――」
;1/前 (向き戻す)
【汽子】「“塩の花”あるいは“カニ泡”……うふふっ、どちらにも見えますね。この泡を……はい、ああ、木べらをスプウンに持ち替えて――」
:SE 木べらをスプーンに持ち帰る
【汽子】「塩の花を――中心に、寄せて――
<;SE スプーンで塩の花を中心に寄せる>
こう、でしょうか……(呼吸音)――
ああ、どんどんと――(呼吸音)――
塩の花が濃くなって――(呼吸音)――
うふふっ、白い炒り卵みたいに――(呼吸音)――」
【汽子】「そろそろ――でしょうか……
<;SE stop>
ここまで来たら火を止めて――
<;SE コンロオフ>
あとは……(呼吸音)――はい。
なるほど。スプーンでしっとりした状態の塩をかき寄せる……」
;SE 塩かきよせ
【汽子】「ええと……(呼吸音)――ああ、簡単に集まりますね。
それで……(呼吸音)――しっとりとした小山になったら、スプーンですくって、コオヒイフィルタアの上に……」
;SE 塩をすくってコーヒールフィルターに
【汽子】「んしょ……(呼吸音)――
っと――(呼吸音)――
残さないよう――(呼吸音)――
丁寧、に――(呼吸音)――うん」
【汽子】「わ! ね マスタア、これ、すごい!
コオヒイフィルタアが、あっという間に水気をすって――」
【汽子】「これを (呼吸音)(呼吸音)――
あ、わかりました。ん……新聞紙を小さく畳んで――
<;SE 新聞紙を小さくたたむ>
(呼吸音)――んしょ――その上に (呼吸音)――
ああ、これはキッチンぺエパアですね、なるほど」
【汽子】「汽子、わかりましたわよ。
コオヒイフィルタアの中のお塩を、キッチンぺエパアの上にのっけて――(呼吸音)――くるんで!
<;SE コーヒーフィルターの中の濡れた塩をキッチンペーパーの上に載せ替え、包む>
それで――ああ、小さなビニイルパックにいれるのですね」
;SE ジップロックの口閉める
【汽子】「きゅっ、きゅっ、と。(呼吸音)――うふふっ! これで完成!
(呼吸音)――ではないのですか まだ……―(呼吸音)――」
【汽子】「なるほど。帰宅したらすぐ、下に敷く新聞紙を取り替えて――
(呼吸音)――
それが濡れたらまた取り替えてで、一週間」
【汽子】「そうすると余分なにがり分が抜け、ほどよいミネラルだけが残った、あまぁいお塩ができあがる」
【汽子】「なんて面白いことでしょう! とっても楽しみですわ!
本物の天然ものの、汽子てづくりのあまぁいお塩を、マスタアに味わっていただけますこと」
;SE 汽子たちあがり、振り返る
;1/前
【汽子】「だって、ね。汽子は旧式のレイルロオド。
人間の方の食べ物のお味だなんて、ぼんやりとしかわからないのですから――」
【汽子】「マスタアがおいしく食べてくださることが。
汽子にも、きっとお塩にも、一番うれしいことですわ!」
;環境音 F.O