Track 4

魅惑のペンギン駐車場/ペンギン餌やり音。ペンギンたちの鳴き声

;3/右 「(満足げな吐息)……あちらこちらで涼みつつ、だらだら過ごしてしまったなぁ。もうお昼を過ぎてしまった」 「太陽が西にまわった以上、屏風ヶ浦で沈む夕日を待ってみるのも、景観面だけを考えるのならば最善の選択だろう。 だが、今回のミッションは音探し。 屏風ヶ浦の夕日を待っても、聞こえてくるのは波と風と砂の音ばかりだ」 「しかしマイスター。アルジェは釣子のエキスパートだ。安心してほしい。 この時間帯、釣子でしか味わえない最高の音たちが聞こえてくる場所へ、マイスターを案内することができる」 「目的はここ――この猫吠崎ホテルの外れ……駐車場の片隅だ」 ;SE アスファルトの足音 ;環境音 ペンギン駐車場(水槽) F.I 「っ!!!!!」 ;SE アルジェダッシュする足音 ;9/前遠 ;https://translate.google.com/?um=1&ie=UTF-8&hl=ja&client=tw-ob#ja/de/%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%AE%E3%83%B3 「Pinguin!!!! ペンギンさん!!! 今日も元気そうでなによりだ。 会うことができて、アルジェは大変満足している」 ;1/前 「ああ、マイスター。ここここ。アルジェの左隣が一番の特等席だ。 今日は特別にマイスターに譲るから、ペンギンさんたちのあいくるしさを、その目で、そうして耳でも思い切り楽しんでほしい――うむっ?」 ;3/右(基本姿勢はマイクと同視線。ふたりで並んでペンギン水槽をみているので、佳きタイミングで顔をマイクに向けたりもお願いいたします) 「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――そう。こここそがアルジェ的釣子最大の無償観光スポット。 『猫吠崎ホテルペンギン駐車場』だ!!!!!」 「水族館――猫吠崎マリンパークがアルジェに大いに惜しまれながら閉館してしまったのち、猫吠でペンギンさんたちと会えるのはここだけになってしまった。 まさに、猫吠に残された最後のサンクチュアリであると言わざるを得ない……(うっとりとした吐息)。 マイスターにも、どうか堪能してほしい」 「(満足げにペンギンを見守る息とニュアンス。30秒ほど)――っ!!!」 ;SE 車が入ってくる 「来た!」 「マイスター、ここからだ。ここからが知る人ぞ知る、ペンギン駐車場見学の醍醐味だ。 すなわち――ペンギンさんのおうちのお掃除と、ごはんの時間!」 ;環境音 餌やりタイム 「おお……おお……おおっ!」 「見てくれ、マイスター。さきほどまではやる気のひとかけらさえ見せることがなかったペンギンさんたちが、プールの端をちょこちょこするのが関の山だったペンギンさんたちが! 一気にこれほど活性をあげ、鳴き声さえを聞かせてくれる」 「あ……あ――あ! お掃除の水においやられ、橋の上へと整列した。これは―― マイスター、絶対見逃さず、聞き逃さないように――っ!!!!」 「見るがいいマイスター! ペンギンさんたちが次々プールに飛び込んだ! 泳いでいる!!! 陸上の上のよちよちあるきとはうってかわった、なんと華麗な水泳だろう!!!」 「(うっとりとペンギンたちを見守る息とニュアンス。一分ほど)――ふあぁ」 「ペンギンはいい。実にいい。地上でのおっとり具合と水中での俊敏さの対比もよければ、まるっこい体型とびしりと着こなしたタキシードとの対比もいい。ここ数年で出てきた言葉であらわすのなら、『ギャップ萌え』。その体現たるあいくるしさの塊だ」 「ひるがえってアルジェ自身のことを考えてみると、ペンギンさんたちを見習わなければならないと思う。 アルジェはご覧のとおりのクールな印象の外見で、言動も実際、極めてクールだ」 「もう少しこの、ペンギンさんたちのようなギャップ萌えというか、愛くるしい一面のようなところが出せたなら、いわゆるレイルロオド人気もアップして、御一夜鉄道のハチロクや、高嵜鉄道のラン、万岡鐵道のすずしろのように、集客にも寄与できるようになる気がするのだが……(ため息)」 ;SE 水音(ぱしゃん→どぶん) 「ふおおおおおおおおおおおおっ!!!?」 「マイスター! いま! いま見た!? 聞いた!? ペンギンさんが! ペンギンさんが!! ペンギンさんが!! 魚のように水面に跳ねた――ような気がした」 「アルジェの目の錯覚だろうか? いや、そんなことはないという気がするのだが、なにせあまりの光景に確信がまるで持てない。 っ!!? スマホ! スマホというこの便利な板のことをアルジェはなにゆえいままで失念してしまっていたのか――いや、いまからでも遅すぎるということはない」 ;$=SE 長靴の足音→ドア開く→ドア閉まる ;環境音 ペンギン駐車場(平常) 「マイスター! マイスター! アルジェはスマホの扱いにいまひとつ自信がない。 だからマイスターと分業したい。 具体的には、マイスターに写真をとってもらって、アルジェは動画を撮るという形で――っ!!? $あ……(呼吸音)(呼吸音)$ぁ(呼吸音)(呼吸音)…………$(絶望のか細い息)」 ;SE 車、遠ざかっていく ;;1/前(マイクに背中/車を見送ったので) 「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………」 ;がっくりうなだれて 「楽しい時間はいつまでも続きはしない。 いつまでも続かないからこそ、楽しい時間はひときわ輝く。 100年以上稼働していて、アルジェはそのことを、幾度も経験し、深く知っているはずなのに――」 「餌やりタイムの終了に、まさかこれほどショックを受けてしまうとは……(ため息) アルジェもまだまだ未熟であると反省せざるを得ない」 ;;1/前(マイクに背中)→”っ!”で振り返って;1/前(マイク向き) 「しかし……反省し、少し落ち着いた今になると、アルジェは不思議に思えてくる。 ペンギン駐車場そのものも、餌やりタイムも。 非番であればいつだって、気軽に楽しめるものであるのに。 なのにどうして今日に限ってこれほどまでの衝撃を――――――っ!」 「なるほど、アルジェは理解した。 今日はマイスターと一緒だから、いつも以上に楽しい気分が増幅され、 その増幅からの落差ゆえ、いつも以上の衝撃を受けてしまったものだと」 「理解できてしまえば、実に単純な――ん? ……(呼吸音) マイスター、少ししゃがんでほしい。アルジェと目の高さが会うくらいまで――(呼吸音)――ふむ」 ;SE おでここつん ;1/前(マイクにおでこくっつけながら) 「どうした、マイスター。顔が赤いぞ。陽射しも随分やわらいだというのに……ああ。 なるほど、マイスターもペンギン餌やりタイムの終了に衝撃を受け、その動揺が、いまだ冷めやらぬわけだな」 ;1/前 「ならばマイスター、音探しがてらもう一箇所、銚電沿線の名所に行こう。 そこは極めつけに落ち着けて――そうして、ふふふっ!」 ;3/右(接近囁き) 「アルジェが前から一度チャレンジしてみたかった、魅惑のアトラクションが待っているのだ」 ;環境音