優しが浦でボディーボード!(海の音、ボディーボードの音)
;3/右
「写経にずいぶん夢中になってしまったが、日が沈む前にお宿の近くにこれてよかった」
;環境音 矢指ヶ浦海岸 F.I.
;SE 砂浜を歩く足音(継続)
;3/右
「せっかく新聞社さんがお金を出してくれる取材なのだもの。家に戻って寝るよりも、宿泊した方がずっといい。
とはいえ、犬吠のお宿はとても高級なところ揃いだ」
「だから隣町、お安くてお得な船宿の多い朝日市(あさひし)まで足を伸ばしたわけだけれども……アルジェの判断は大正解だったと言わざるを得ない」
「優しが浦海水浴場――この時間には海水浴客の姿もなく、夕日の赤に照らされる砂浜と海とを、思う存分堪能でき――(呼吸音)――ん? んん?」
「マイスター。あの遠くに見えるのは、ひょっとして――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ! やはりか!
やさしが浦では随分サーフィンが盛んなのだな。猫吠では時折みかけるくらいな気がするものだけれど……(呼吸音)――おそらくアレだな、ここはいい波が来るスポットというヤツなのだろう」
「……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――こうしてじっくりと眺めてみるのははじめてだけれど、眺めれば眺めるほどに、面白そうに思えてくるな。サーフィン。アルジェはいささかの興味を抱いた」
「とはいえアルジェはレイルロオド。浮き輪の類がなければ水へと沈んでいく身。
どれほど興味をいだいていようと――っ!!?」
「(呆然となにかに見入る呼吸とニュアンス10秒ほど)――ま、ま、マイスター。あれは……あのお腹で乗っかるミニサーフィンみたいなものは、いったいなにかを――もしも知っているならアルジェに……(呼吸音)」
;1/前
「ボディボード! ボディーボード!!!
あれなら――あれをマイスターと一緒できれば、アルジェにも安全に海を、波を楽しめそうだ。
アルジェはチャレンジしてみたく思う。
マイスター、道具の貸し出しなどをやってる場所がないかの検索を――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――おおおお!!!」
;SE 砂浜駆け出す足音数歩→振り返り
;9/前遠
「マイスター! 早く早く!!!! 日が沈むまでの短い時間であろうとも、アルジェはぜひ! ボディーボードをしてみたい!!!」
;参考動画
https://youtu.be/--OREA5IU5s
https://youtu.be/Kqta0nLWj_s
;5/後(密着距離) ←マイスターがアルジェをボディーボードを腹の下で、アルジェはその背中にしがみついてるようなイメージ
「うん!!」
「このウエットスーツというのは窮屈だけれど、それだけに強い信頼感があるようにアルジェは思う。
そのうえマイスターと一緒だ。きっとアルジェは、ボディーボードの楽しさを、少しは体験できるだろう」
「行こう、マイスター、海の中へと。
ショップの方からレクチャーいただいたそのとおり、まずはボードに腹ばいになり、足ひれをばちゃばちゃやって、波をしっかり受け止められるところまで」
;SE 足ひれバチャバチャ(継続)
「お……おおおお――ボディーボードの浮遊感は……ふわふわ、ぐらぐら、不安定だがそこが大変おもしろく感じるものだな。
アルジェは、レイルロオドは心臓という機関ももたないけれど――それでも、わかる――これはドキドキという感覚だ」
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ、かなり砂浜から離れてしまった。
この辺はもう、アルジェでは足がつかないのではなかろうか――(ごくりっ)
間違ってもアルジェが沈んでしまわないよう、マイスター、アルジェをしっかり助けてほしい」
;環境音は海の只中(波音サラウンド)
;;$=SE stop
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――$ !!? この辺で波を待てばいいのかな……(呼吸音)――おお、おお――
こうしてじっとしているだけで、波が――うう――アルジェの体を上に下にとゆすり動かす――
これは……特殊な感覚だ」
;5/後密着 ”うわ”でずれて ;3/右(密着)
「(呼吸音)――うわっ!? ちょっとずれた、こわい。(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ、そうだった。
そうアドバイスされていたか。体をボードの中央に、ずれることなく横たえさせる……」
;3/右密着 4つ呼吸の間にじりじり ;;5/後(密着)
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――あ……さっきよりずっと安定した。これは……いい」
「(体全体で波を楽しむ呼吸音、30秒ほど)――ふふっ」
「グート。この調子で、ええと……ここまでこれたら後は、確か――(ごくり)」
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん。いい波が来たら、足ひれで蹴り出して勢いをつけて、テイクオフ――波に、乗る。
……言葉ではとても簡単そうにきこえるけれども、実際その感覚をつかめるかどうか、アルジェはとても不安に思う」
「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――(うん、を息だけで言う感じのニュアンス)――そうだった。いままでもずっとそうしてきた。はじめてのことにマイスターとチャレンジするときは、手探りで、なにもわからなくって――それでもふたりで、必ず最後にはなんとかしてきた」
「ボディーボードもきっと同じだ。アルジェは、そう思えるようになった。
ありがとう、マイスター。マイスターが近くにいてくれるだけで、アルジェはとても――っ!!!!」
「マイスター! 来る! 見て! すごい、すごい大きな――
アルジェにもわかる――あれが! これが! いい波っ――っ!!!! テイクオフっ!!」
;SE 足ひれ、ばちゃん! 力強く
;SE サーフライド(継続)
「わっ!? ひあっっ!? あっ!? えっ!? わ、わ、わ、わっ!!?」
「(思いもかけずうまく波に乗れて、言葉も見つけらぬほど驚愕の呼吸→理解が追いついて、だんだん楽しくなってくる。)――ふっ! ふふふっ! ふふふふふふふっ! あははははははははっ!!!!」
「なんだこれは! 楽しい! アルジェはとても楽しい!!! マイスター! アルジェたちはいま! 波に! 波に乗っている!!!」
「これは! すばらしい! まさか一発でうまくいくとは!!! 縁起がいい! 最高だ!!! これなら銚電の経営も――っ!!!?」
;SE ざぶんっ! と波にもぐってしまって、数秒、水中環境音
;1/前 →二回目の!?のとこで密着(引っ張り上げてもらう)
「(!!!!? んんっ――~~~~~~~~っ――!!! !!?)――ぷあっ!!!」
;1/前(密着)
「あっ……うぁ――あー! アルジェは、アルジェはいま一瞬海の中にいたのか――ふぁ――
マイスター、ひっぱりあげてくれてありがとう」
「…………アルジェは、大変ドキドキしている。興奮している。
情報の、感情の処理がおいつかなくて、熱暴走を起こしてしまいそうだ――あぁ」
「(長く深い吐息)」
「…………けれども今、この瞬間にも。ひとつだけは、明快に得られている解がある。それはな、マイスター」
;7/左(密着、囁き) ”あはは”で→;1/前
「貴君とふたりでのボディーボードは、この上なく楽しいということだ――あははっ!」
;1/前
「というわけでもう一回! もう一波!! アルジェと一緒に、ボディーボードを楽しんでほしい!」
;環境音 F.O.