ハンドケア
//ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【若菜】
「先輩。今日は手をお借りしたいのです。
猫の手を借りたいもとい先輩の手を借りたい……ではなく」
【若菜】
「ハンドケア、してあげます。
癒やしの基本は手足の先からですもの。
最初は……爪切りから……」
//SE 棚を開いて、爪切りを出す
//ダミーヘッド位置・2(右前・近い)
*正面から右前へ移動しながら
【若菜】
「先ずは……こっちの手、お借りしますね……」
//SE 爪切り
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「先輩の手、けっこおっきいですね……ふーん……」
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「ぱち……ぱち…………ぱち……」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
//SE 爪切りの中に入った爪をビニール袋の中に捨てるパラパラの音
【若菜】
「これなら……危なくないかな……?
うん。こっちの手はおしまいです。
次は……」
//ダミーヘッド位置・8(左前・近い)
*右前から左前へ移動しながら
【若菜】
「そっちの手、貸してくださいな」
//SE 爪切りの音
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「あんまり深爪しないように……」
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「ぱち……ぱち…………ぱち…………」
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
//ダミーヘッド位置・2(右前・近い)
*左前から右前へ移動しながら
【若菜】
「どうですか、先輩。短さは……こんな感じですよね。うん。
次は……爪を磨いていきます。
ヤスリのざらざらって音気持ちいいから、たっぷり堪能してくださいな」
//SE 爪をやすりで磨く
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「……ふーっ(爪を吹く)。……なめらかな爪に……しましょうね……」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「……うん、良いですね……だいぶ綺麗になってきましたけど……もう少し……」
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「ふふ。とってもきれいになりましたね。
かっこいいですよ」
//ダミーヘッド位置・8(左前・近い)
*右前から左前へ移動しながら
【若菜】
「さて、次は……こっち…………」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「……ふーっ(爪に息吹き)。あ、そうだ。爪、この後ネイルとかします?
……校則にひっかかりますね、忘れて下さい」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「ん……もうちょっと…………」
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「手の爪、きれいになりましたね。
このまま、ハンドケアしていきましょうか」
//ダミーヘッド位置・9(正面・遠い)
//SE チューブの蓋を開ける
//SE チューブに入っているハンドクリームを押し出す
【若菜】
「ハンドクリームの準備しますから少し待ってくださいね」
//SE ハンドクリームを手の上で伸ばす
【若菜】
「……これ、いつも私の使ってるやつなんですよ。
気に入ったら、あとで薬局で買うと良いです」
【若菜】
「んー。こんなもんですか。
先輩。手、失礼しますね」
//ダミーヘッド位置・2(右前・近い)
//SE 手にハンドクリームを塗り込む音。
【若菜】
「はーい、先輩の手に……揉み込むみたいに……」
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「ふふ。ほら、恋人つなぎ~。なんちゃって」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「両手で……丁寧に……丁寧に…………爪の間まで、塗り込みます……」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
*「私と手を~」耳元ささやき
【若菜】
「うん、こんなもんかな。……って、寂しそうな顔しないで下さい。
私と手をつなげて嬉しかったんです?」
//ダミーヘッド位置・8(左前・近い)
*右前から左前へ移動しながら
【若菜】
「ふふ。もう反対の手もしますから、安心しなさい」
//SE チューブの蓋を開ける
//SE チューブに入っているハンドクリームを押し出す
//SE ハンドクリームを手の上で伸ばす
【若菜】
「(30秒ほど息遣い)」
【若菜】
「準備できましたので……手を握ってあげますね? ………………ぎゅっ」
//SE 手にハンドクリームを塗り込む
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「…………これ…………ちょっと、変な気分になって……きますね…………」
【若菜】
「(1分ほど息遣い)」
【若菜】
「ほら……指と指を絡めて…………ぎゅう…………ぎゅう…………。
恋人……みたいに……。
って……冗談ですよ……? これは、冗談ですので」
【若菜】
「(2分ほど息遣い)」
【若菜】
「……っ」
【若菜】
「は、はい。これでおしまい。おしまいです。手のケア、おしまいなので」
【若菜】
「次の『癒やし』をしてあげますから……少し待っててくださいね」