放課後の教室で、後輩と
//ダミーヘッド位置・16(左前・遠い)
//SE 水道の蛇口をひねる→水が出る
//SE 水道で布巾を洗っている
【若菜】
「癒やし部の道具を使った後は洗ってねって、
先輩に言われてて」
【若菜】
「なので、色々洗い終えるまで少し待ってて下さい」
【若菜】
「あ、先輩は手伝わなくていいですから。
そのへんで、ぼーっとしてたら良いのです」
【若菜】
「ふんふふん、ふ~ん……♪(鼻歌)」
【若菜】
「私、今機嫌が良いです。何でかわかります?」
【若菜】
「お気に入りの先輩と二人きりで居るので、ドキドキしてるんです。
だから柄にも無く高揚しているのです」
【若菜】
「あ、冗談ですから本気にしないで下さいね」
//SE 蛇口を閉める。水が止まる
//SE おしぼりを手でひねって水気を切っている
【若菜】
「私、たぶん先輩が思っている以上に無愛想なんですよ、普段は。
友達とかもほとんど居ませんからね」
【若菜】
「でも、先輩を見てるとどうにも構いたくなってしまって。
なので、世話を焼いてしまうんです。不思議」
【若菜】
「女の子が男の子にそういう感情を抱くのって、
一体どういうときなんでしょう」
【若菜】
「あ、重ねて言いますけど、これは冗談ですからね。
変な期待はしないでくださいよ」
【若菜】
「毎朝電車に乗って、ぼーっと眠そうにしてる先輩を毎朝見て、
なんとなく、ただ本当になんとなく、その人の事が気になって」
【若菜】
「いつの間にか話すようになって、仲良くなって、
先輩だけに感じる特別な感情を持て余してるとか、そういう事はありませんので」
【若菜】
「くすくす、勘違いしちゃいました?
まさか、私が先輩の事を女の子として好きだと? ふふ、おめでたい人ですね」
//SE 足音
//SE おしぼりを窓際に干している
//ダミーヘッド位置・10(右前・遠い)
【若菜】
「よろしくないですよ、先輩。自意識過剰と言うものです。
もう、男の子ってすぐに勘違いするんだから」
【若菜】
「くすくす」
【若菜】
「まあ、私はひねくれた嘘つきなので?
どこからどこまでが嘘なのか分かりませんが?」
【若菜】
「試してみても良いんですよ」
【若菜】
「二人きり。夕暮れの放課後。空き教室。
んー。麻雀なら12000点ぐらいですか」
【若菜】
「ぷーくす。先輩。ワタワタしないで下さい。とっても可愛らしいですよ」
【若菜】
「……さて」
//SE 足音(ゆっくり。長めに取って下さい)
//ダミーヘッド位置・3(右・近い)
//声 ささやき
【若菜】
「お片付け終わりましたので、帰りましょうか」
//声 ささやき
【若菜】
「もちろん、お家まで送ってくれますよね……? せーんぱい♪」