Track 8

(通常.ver) 08.キスで反応してしまった幼馴染の性処理を観察。

◆8  その日は、よく晴れた休日だった。  前もって会う約束していた私たちは、いつものように  ベッドを背もたれに座っていた。 【京子】 「……前から思っていたことなんだけど」 【京子】 「どうしてお前は……、私が引きこもってる理由を訊い  てこないんだ?」 【男】 「訊いてほしいの?」 【京子】 「いや……知りたがりのお前のことだ。すぐにでも訊か  れるものかとばかり思っててな。ずっと不思議に思っ  ていたんだ」 【男】 「んー」  記憶を探るように唸った。 【男】 「訊いてほしくない、と思ってね」 【京子】 「訊いてほしくない……。私がそう思ってるのかと考え  たのか?」 【男】 「そうそう」  そういうことか。  軽く笑う。 【京子】 「……馬鹿。そんな柔な性格に見えたか? ふふっ、お  前の目は節穴なんだな」 【男】 「いや、全然見えないけどね」  きっぱりと否定された。  そうはっきりと言い返されると、それはそれで悲しい  な……。 【京子】 「……まあ、あれだ。はっきり言えば、単なる思い付き  だ」 【京子】 「学校も行かずに、外にも出ずに……。家の中にいるこ  とで得られる、外界よりも良質なナニか」 【京子】 「それが一体なんなのか、考察するだけじゃ解らなかっ  たから実験してみることにしたんだ」 【京子】 「実際に私自身が被験者になって、引きこもりと同じよ  うな状況下を演出し、実演する」 【京子】 「そこから得られる感情の動きや、実際に身の周りに起  こる物事の変化、自分の中から失われる又は得られる  要素」 【京子】 「それらを主観的立場に立ってみて分析する、っていう  のが……ん」  私の話を聞きながら笑っていた。 【京子】 「何を笑っているのだ」 【男】 「いや、おかしいなって思ってるんじゃなくて……ふふ  っ、くすっ」 【京子】 「む、ぬぬっ……! お前にだけは笑われたくないぞ!  この変質者め!」 【男】 「ちょ――! いきなり酷過ぎるだろ!」 【京子】 「いったい誰のせいで私がこんな性格になったと思って  ……!」 【京子】 「……まあ、今さらそんなことを言っても仕方ない」  浮かしかけた腰を沈める。 【京子】 「話を戻すが……えっと、まぁ、ホントなら実際の引き  こもりの方に話を伺うことができればいいんだけどな」 【男】 「すごい発想するな」 【京子】 「不幸……いや、これは幸いか……。クラスに不登校の  奴はいないだろう?」 【男】 「そうだね」 【京子】 「……だから、聞きようがなかったのだ」 【京子】 「学校は、そもそも楽しむとこじゃない。学ぶとこなん  だ」 【京子】 「だから、どんなに嫌でも学校は行かなきゃ駄目なんだ  ぞ」 【京子】 「……と、私は思ってるんだけど、お前はどう思う?」  自分の論理に不安を覚えて、堪らず訊いた。 【男】 「まあ、賛否両論はあると思うよ」 【男】 「けど、切り詰めて考えていけば、そういうことになる  んだと思う」 【男】 「『嫌でも行かなきゃ駄目。学校とはそういうもの』」 【男】 「極論だけど、社会の構図を見れば仕方ないところがあ  るね」 【京子】 「……そうか。……ん、よかった……お前に考え方が近  づけて」  私は、お前に近づくことができてるんだな。  ……よかった。 【京子】 「あ、そうだ。一つ、引きこもってみて初めて気付けた  ことがあるんだぞ」 【男】 「へえ?」 【京子】 「実はな……? 引き籠ってると……」 【男】 「うん」 【京子】 「たくさんの人がな? 自分を心配してきてくれるんだ!」 【京子】 「『大丈夫?』とか『今日なにしてたー?』とかな、手  紙で色々訊いてくれるんだぞ」 【京子】 「なんというかなぁ……手紙ってすごく温かいものでな?  メールとかいう電子媒体と違って手作り感があるって  いうか……気持ちがこもってるっていうか……」 【京子】 「なんというかなぁ……うん、自分って要らない存在じ  ゃないんだ、誰かの必要な物なんだって、そう思える  んだ」 【京子】 「きっと、引きこもってる人は、そういう実感が欲しい  んじゃないか? それか、人に心配されることが心地  いいのかもしれない」 【京子】 「実際……まあ、私も、心配されて悪い気分にはならな  かった」 【京子】 「あ、いや……けど、心配を掛けて済まないっていう気  持ちもあったな……うーん、どっちが本音なんだろう  か?」 【男】 「今はまだ二週間程度なんでしょ?」  頷いて返した。 【男】 「じゃあ、まだ二週間ちょっとはあるわけだ」 【男】 「きっとそれだけあれば、考えが煮詰まるはずだよ」 【男】 「申し訳ない気持ちなのか、はたまた心地いい気持ちな  のか」 【男】 「……それとも、これらが合わさった複雑な感情から引  き起こされる、また新たな感情なのか」 【男】 「時間はたっぷりあるでしょ? 好きなだけ熟考すれば  いいよ」 【京子】 「……」  私の問いに、長々と答えてくれる。  私が知っているアイツの姿だ。  心がぽかぽかしてくる。  やっと、やっと私はお前とこうして議論を交わすこと  ができた。  他の誰でもない、お前と。  もしお前とこんな話し合いができなければ、私は一体  なんのために小難しい堅物女に成り下がったのかと自  問する羽目になっていた。  つくづく思う。  この実験を始めてよかったなって。  ……こう言っちゃなんだけど、ホントはもう実験のこ  となんてどうでもいいんだ。  お前が目の前にいてくれて、私と言葉を交わしてくれ  るだけで、この実験の意義は成立する。  軽く笑いながら、言葉を続ける。 【京子】 「お前も私のこと……心配、してくれたか?」  突然の問いに目を丸くして、微笑んだ。 【男】 「ま、少しはね」 【京子】 「くす……そうか。迷惑を掛けたな。……ありがとう」 【男】 「どういたしまして」 【京子】 「……」  じっと顔を見つめる。  何も考えていないような暢気な顔している。  きっとこれでも、コイツの頭の中では様々な喜びや悩  みで溢れているんだろう。  予想できないコイツの考察から生まれる言動の一挙手  一投足に、私は喜び楽しむ。  とことん、私はコイツのファンだなと思う。  コイツに魅せられた、一人の観客。 【京子】 「……顔をこっちに」 【男】 「ん?」 【京子】 「……ん、……ちぅ」  振り返った顔に吸い込まれるように、顔を寄せた。 【京子】 「ん…………はふぅ……」  ゆっくりと唇を離した。 【男】 「……突然どうしたの」 【京子】 「え……? いや、特に理由はないけど……。幼馴染は、  キスくらい普通にするんだろう? お前がそう教えて  くれたじゃないか」 【男】 「あ、その話……」 【男】 「(いや、やめとこう。きっと怒る)」 【京子】 「ん? どうした?」 【男】 「なんでも」 【男】 「……それより、さ」  今度は向こうから寄る。 【男】 「この前の続き……しない?」 【京子】 「んぇ、この前の続き……。それってあの……っ」  互いの額が当たって、言葉が上擦る。 【京子】 「お、おと……なの、キス……」  語気は弱く、悄然としぼんでいく。 【男】 「そう。それ」  至近距離で囁かれる言葉に身体が震えるのを覚えた。  心拍数が上がる。  きっと頬も上気してる。 【京子】 「…………。お……お前は、したい……のか」 【男】 「うん。したい」 【京子】 「んぁ。そう……か。したい、か。……ん、なら……私  が断る理由はないぞ……ん、むっ!」  口を塞がれた。  軽く唇を吸われると、濡れそぼった舌が侵入してくる。 【京子】 「ちゅ、ぷ……ん、はぁ……なあ、これ……んむっ、ち  ゅぷ……はふ……ホントに……しても、いいのか?」 【男】 「え……?」 【京子】 「この、心地よさ……ん、ちゅ、ぷ……っ、はぁ……昂  揚感……。入っちゃ駄目と言われたとこに入って遊ん  でるときと、似た感覚だぞ……」  これは、なんだろう。  背徳感と呼ぶに相応しいものだろうか。  『これは大人のふりかけだから食べちゃ駄目』と言わ  れたふりかけを、物陰でひっそりとつまみ食いしたと  きと似た感覚。  それか、これがカリギュラ効果……! 【男】 「嫌なら、やめるよ……?」 【京子】 「ん、むむ……。あまり私を困らせるでないっ。嫌なん  て言っておらんぞぅ……。ん、ほら……続きをするの  だー」 【男】 「くす……はいはい」  目を閉じて軽く口を開けると、隙間を埋めるように口  づけをされる。  口内をうねる動きに倣って、舌を絡めてみる。 【京子】 「ん、ちゅ……んんー……ちゅ、る……チュルルッ、ん  ……っ、ちゅぴ……ちゅ、ん……ふ、はぁむ……チュ  プ……ちゅぅぅぅ……」  舌の腹をくすぐる動きに肩が跳ねる。  負けじと真似ると、身体をピクピクとさせていた。  ……よかった、気持ちよくなってくれてるみたいだ。  ……ん。『気持ちよく』……? 【京子】 「ん、ん……ちゅぅ……ちうちう……、んちゅ……ちゅ  っ、ぴ……ん、ちゅ、ぷぁ……はふ……ん、なあ」 【男】 「うん……?」 【京子】 「これ……舌を絡めるとな、なんか……頭がふわふわし  て、ぼぅっとして……びくって体が動いちゃうことが  あるんだけど……これって、気持ちいいってことか?」 【男】 「えーっと、たぶん」 【京子】 「……なら、お前も……気持ちよくなって、くれてる…  …のか?」 【男】 「う、うん」 【京子】 「……そうか。そうなのか。……ふふっ、じゃあ……も  っと気持ちよくなってくれ……っん、む……ちゅっ」 【男】 「む、んっ……!」  抱き付くようにして唇を重ねる。  身体が火照って敏感になってるみたいだ。  触れている部分のすべてが気持ちいい。  密着しているという事実が幸せだ。 【京子】 「ん、んんっ……ちゅ、ちゅぴ……ちゅ、ん……ちゅる  っ、ちゅぅぅ……ん、んん……んフ、ふぅ……っ、ん  むぅ……ちゅ、ぷぁ……はぁ……はっ、ぅむん……」  身体をすり寄せる。  背中に腕を回して、両の太腿でアイツの右脚を挟み込  む。  身体を深くまで密着させたくて、立てた膝をもっと奥  まで差し込んでいく。  すると…… 【男】 「っ、む、ん……!」 【京子】 「ちゅ、ちゅっ……ん、んん……?」  股の奥まで差し込んだ太腿が違和感を捉える。  動いてる。  すりすり。 【男】 「っ、っっ!」  動く。  はて……。 【男】 「ちょ、ちょっと待ってくださいます?」 【京子】 「んぁ……、あぁ、どうした」 【男】 「これ以上はマズい気がするんですが」 【京子】 「んん……? 不味い……というのは、何が不味いのだ?」  すりすり。 【男】 「だ、だから……」  すりすり。  身体が触れ合うのが嬉しくて、至るところをすり寄せ  る。 【京子】 「んんぅ……?」  すりすり…… 【男】 「――興奮度がっ、やばいの!」 【京子】 「興奮度が、ヤバい? ……それってつまり……どうい  うことだ?」 【男】 「男が興奮したらどうなるのかくらい、知ってるよね…  …?」 【京子】 「……えぇっと、ぅぅん……。……んぁ、……す、スケ  ベな気分になったのか……?」 【男】 「またスケベとか言う……まあそういうこと」 【京子】 「え、な、なんでっ、幼馴染とのキスは、挨拶だって言  ってたぞっ……。そんな気分になるなんて、可笑しい  ぞっ」 【男】 「だ、だって……」 【京子】 「ん……だって、なんだ」 【男】 「なんかラフな恰好してるし、その恰好で抱き付いて、  すり寄ってくるし……」 【京子】 「ラフな恰好……? んぁ、部屋着のことか? ショー  トパンツにTシャツで……。抱き、ついて……? す  り寄って……」 【男】 「女子特有の柔らかさって言うの? そういうの、一層  感じられてさ……初めての感触で、制御利かないって  ……」 【京子】 「女の子特有の柔らかさ……。初めての感覚、なのか?  こうやって、抱き付かれたことない……のか。……そ  うか、私が初めてか……ほぉぉん」 【男】 「それに……」 【京子】 「んぇ、それに……?」 【男】 「……脚」  脚? 【男】 「当たってます」 【京子】 「んぅ……? 脚が当たってる? ……もしかして、こ  のピクピク動いてるやつのことか?」  すりすり。 【男】 「っっ! そ、そうっ! そうです!」 【京子】 「う、ぉぉ……おっきくなってるのだ。確か、性的興奮  が高まると肥大化するんだとか……。うむ、なるほど  ……興奮度がヤバいのはホントみたいだな」  太腿に感じる太く硬い物体。  身体の表面にはあり得ない硬度と大きさが、違和感を  いっそう際立たせる。 【京子】 「こ、こうなったときは……どうしてるのだ」 【男】 「えっと……」  じー……。 【男】 「……自分の手で、こう……出すんですよ」 【京子】 「自分の手で……? だす……? どうやって、何を出  すのだ」 【男】 「えっと、だから……」 【京子】 「み、見せてくれっ」 【男】 「は?」 【京子】 「どんな様子なのか興味がある。お前がよければ、見せ  てくれないか」 【男】 「え、っと……。どういうご褒美?」  ご褒美? 【男】 「あ、間違った」  咳払いを一つ。 【男】 「あのー、京子さん? こういうことはあまり人に見せ  ないものでしてね?」  話を無理やり戻した。  ……まあ、適当に頷いておこう。 【京子】 「んぁ、あぁ。そんなこと解ってるぞ。普段は見せない  ようなとこだし、なんせ恥ずかしいんだろうけど……  それでもっ、人体の神秘として大変興味があるっ!」 【男】 「え、えぇ~……」  困惑顔。 【京子】 「あと……純粋に、お前のを見てみたいって気持ちが、  強い……な」 【京子】 「……うん、そうだ。お前のだから……見てみたいん、  だぞ?」 【男】 「いや、そんな心を動かそうとしたって駄目ですよ?」 【京子】 「小さい頃は何度も見せてくれただろう! 頼む、頼む  っ! 見せてくれっ!」 【男】 「昔の話出しちゃ駄目でしょ……」  溜息を吐いている。  ここは根気勝負だ。  じー……。 【京子】 「…………たのむー……」 【男】 「ぅ……ぐ、むむ……」  時間としては十数秒ほどだったかもしれない。 【男】 「……わ、わかった」 【京子】 「――! ホントかっ!? よ、よぉしっ、それじゃあ、  さっさと脱ぐのだ。おっきく成長したのを、……ん…  …みせてくれ」  渋々といった具合にベルトに手をかけ始める。  金属音に高揚する。  ファスナーが下ろされ、ズボンがゆっくりと下ろされ  ていく様を見ながら、生唾を飲み込んだ。 【京子】 「……おぉ、パンツが膨らんでる……」  ボクサーパンツの膨らみに、くっきりと硬そうな棒状  のものが浮き出ていた。 【京子】 「……ん、ほれ、それもさっさと脱ぐのだ。……っ、早  く私にみせるのだっ」 【男】 「……やっぱなし、っていうのは」 【京子】 「っ、むむ……ええい、往生際の悪い男よっ。もういい、  私が脱がせてやるっ!」 【男】 「え、まじ? やった」  なにか言ってる。  無視してパンツのゴムに手を掛ける。  ぐいぐいっ…… 【京子】 「んっ、っ、……んん? 先っぽが引っ掛かっ、て……  ――あっ」  ぶるんっ  パンツに引っ掛かっていた先端が外れた途端、目の前  に勢いよく肉の棒が姿を現した。 【京子】 「……ぁ、……ぁあ……ぅ、これがっ……お前の、男の  子になった……おちんちん……」  想像してたものとは明らかに違う。  張り詰めて、凶悪な醜態をしていた。 【京子】 「んぁ……いや、ここはもう……大人のおちんちん……  か? 太くて、こんなにいきり立たせて、生き物みた  いだぞ……。ぅあ、ピクピク動いてる……」  見覚えのないものを醜態と思っても仕方ない。  でも、これも体の一部なんだ。  そう思えば、人体の不思議に魅了されてくる。 【京子】 「っ、はぁぁ……。……こ、これを、どうするのだ」 【男】 「えぇっと、まずは……握って……」  そっと幹に手が回される。 【京子】 「ほ……ほうほう、まずは……そうやって、おちんちん  握って……」 【男】 「っ、はぁ……次に、こう……っ、じょう、げ……にっ」  手が動き出す。  上は段差のところ、下は根本のところまでが可動域だ。 【京子】 「ほぉぁ……上下にうごかす……。んぁ……根元から、  段差のとこまで……ぅぁ、そうやって動かすのかー…  …」 【京子】 「……姿勢はいつもそうなのか? ベッドに腰掛けて、  普通に座った状態で……?」 【男】 「っ、うん……そう、だね」 【京子】 「ふぅん、そうか……。……へぇ~……ほぉ~……」  間延びした声が漏れる。  観察が忙しくてまともな会話が続かない。  次々湧き起こる疑問を端的にまとめて投げつけていく  作業だ。 【京子】 「……それで? 上下にうごかして、どうするんだ?」 【男】 「え。ぁ……だから、精液を出すんだよ」 【京子】 「……? 精液を出す……、え、そんなことができるの  かっ?」 【男】 「う、うん」 【京子】 「だって、これは性行為じゃないぞっ! あれは……赤  ちゃんを作るためのもの……」 【男】 「射精って……思い通りにはできないんだよ」 【男】 「性的刺激を加えて、或るキャパシティを超えると……  飛び出す仕組みなんだ」 【男】 「だから……性行為じゃなくても、似た刺激を加えれば  ……でる」 【京子】 「ぉ……ぉおう、そうなのか。なるほど……刺激を加え  れば出るのか……ご説明ありがとう」 【男】 「いや……」 【京子】 「……それで、どうして射精まで導く必要があるんだ?  射精したら、どう……なるんだ」 【男】 「えっと……性的興奮が高まると、まず射精したくなる  んだよ」 【京子】 「んんぅ……興奮して、おっきくなったら……射精がし  たくなる、のか……」 【男】 「それで、射精すると……ひとまず興奮が収まって、勃  起も……なくなる。基本的に」 【京子】 「うん、射精、する……と? 興奮が落ち着いて、小さ  くなる……ふむふむ、なるほど……なるほど」 【京子】 「そうやって、おちんちんを宥めて……鎮めているんだ  な?」 【男】 「そんな感じ」  恥ずかしそうに頷いた。 【京子】 「ふ、ふ~ん……」  なんだかこっちも恥ずかしくなってきた。 【京子】 「ん……、ん…………ほぉ~……。……じょーげに……  しこ、しこ…………ふぅん……」  ぼぅっと手の動きを見つめる。  優しく丁寧に動いている。  怒張したモノを鎮めようとしてる割には、少々手緩い  気もするが……。 【京子】 「ん…………んぁ、おい、おしっこが漏れてるぞ? ぅ  あっ、垂れてる垂れてるっ、指に付いちゃうぞっ」 【男】 「あ、これはおしっこじゃなくて、これ専用の液だよ」 【京子】 「んぇ? そ、そうなのか。……専用液……、むぅん…  …そんなものまで……。人体の不思議だぁ……」  どんどん溢れてくる露は、しだいに指まで伝わる。  それをわざと絡めるようにすると、もう一度しごき始  めた。 【京子】 「ぉぉ……わざと指に絡めて……また、上下に扱くのか。  ふぅん…………。……あ、にちゅにちゅ言ってる。結  構、粘っこいんだな?」  上下の動きに合わせて聞こえる水音。  水を得た魚のように手の内でビクビクと跳ね回ってい  る。  ホントに生き物みたいだ。 【京子】 「……、ふふっ。なんか、嬉しそうだな。ビクビク暴れ  て……、っ、んくっ……はぁ……、ほぅ……」  生唾を飲み込み、観察する。  一つ一つの動きが、とても新鮮だ。 【京子】 「……段々と、アレだな、可動域が拡がってきたな。先  っぽの、あの……キノコの笠みたいなとこまで行って  るぞ? ぅぁぁ……段差のせいか、良い音がしてるな」  指が笠に触れ、下にずり落ちていくときに聞こえる空  気が抜けた『ぷちゅっ、ぷちゅっ』といった音。  手が幹を動くときの『にちゅにちゅ』という音と共に  聴覚を刺激する。 【男】 「っ、く……」 【京子】 「ほぉ…………、ん……んん? どうしたー……?」  視線を感じて、声をかけた。 【男】 「あ……あの、さ」 【男】 「膝の上に、座ってくれない……?」 【京子】 「ん、ぇ、えっ? 膝の上に……? 座って、ほしいの  か?」  頷く。 【京子】 「……それは、別に……構わんけど。でもどうして?」 【男】 「嬉しいから」 【京子】 「嬉しい、のか。……変なやつ」  地べたに座って観察していた体を起こし、ベッドに上  る。  そのまま、膝の上に腰を下ろした。 【京子】 「っ……よい、しょ。……これでいいか?」 【男】 「ばっちり」 【男】 「あと……」 【京子】 「ん、まだなにかあるのか。くす……いいぞ、なんでも  聞いてやる」  我が儘を聞いてもらっている側だ。  向こうの要求も聞いてやらねば、対等ではない。 【男】 「服を捲って……」 【男】 「お腹を見せて」 【京子】 「……? 服を捲って……? お腹……へそを見せれば  いいのか?」 【男】 「うん」 【京子】 「……これまた、変な要求をするなぁ。……ん……、ほ  ら、どうだ?」 【男】 「ん、ありがと」  そのまま静止していた手を動かし始める。 【京子】 「っ、ん…………これには、どういう理由があるんだ?  膝に乗っかって……へそを見せて」 【男】 「えぇ、と……っ、ん……まあ、興奮するから……かな」 【京子】 「へっ。……へ、へぇぇ~……興奮する、のか……。こ  んなので……ふぅん……。んん……なんか、変態みた  いだぞ……」 【男】 「……変態かも」 【京子】 「ふふっ……認めるのか」 【男】 「うん。だって、めちゃくちゃ興奮してるから」 【京子】 「ぅ、ぅぅ……そ、そうか。めちゃくちゃ興奮してるか。  私の身体で……。身長が低くても、いいのか……?」 【男】 「……? っ、はぁ……どうして、充分女の子女の子し  てるじゃん……?」 【京子】 「ぅ、……ははは。そっ、そうなのだっ。私とて、女の  子の身体だからな、うん……。ん、んんぅ……」  なんだこれ、恥ずかしいぞ。  ベッドの上で下半身を晒してる幼馴染の膝の上に乗っ  かって臍を見せる女。  滑稽な絵図のはずだけど、無性に頬が熱くなる。  思わず、膝の上で軽く身を捩じらせる。 【男】 「……あのさ」 【男】 「我慢……しなくてもいいかな?」 【京子】 「ぅ、ん? ……んぁ、あぁ。我慢なんてしなくていい  ぞ? 私は早く……お前が射精してるとこを見てみた  い――っんにゅぁ」  突然、抱き寄せられた。  へそのくぼみにぬるっとした感触と温かさを覚える。 【京子】 「んへ、ぇ? ど、どうしたのだっ。抱き寄せて、っ…  …お腹に当たってる、ぞよ……。んんっ……へそっ、  おちんちんでくにゅくにゅするなぁっ……」 【男】 「っ、はぁ、はっ……ぅっ、やばっ……!」 【京子】 「ん……はぁ……すご、ぅぅ……ぷっくり膨らんだ先っ  ぽから、ぬちゅぬちゅしたのが出て……。ぅあ……、  お腹に擦りつけ、っ……わぁ……」  頭の上のほうから切羽詰まった声がする。 【男】 「っ、く……! もう、っ……いっ、く……!」 【京子】 「ん、へ? い、く……? どこへ行くのだ、なにがい  く……――っん、わ、ぁっ! ぁっ、わっ」  びゅっ! びゅーっ! びゅっ、びゅるるっ! 【京子】 「ぁ、あつ……んっ、……はぁぁ…………びくんびくん  て跳ねて、……はぁふ…………わぁぁ……びゅくびゅ  くーって……白くて……、ぁ、これが……精液か?」 【男】 「ぅ、っ……はぁ……は……そう、それ……」  へそ周りにぶちまけられた精液を眺める。  熱く、粘度をもったジェル状の液体。  そうか、これが……精液。 【京子】 「ふ、ふぅん……。射精……ほぉ、これが……、……す  ごい……こんな動きをするんだなー……」  荒く息を吐く顔を見上げる。 【京子】 「ん……なんだ、お前。蕩けたような顔をして」 【男】 「え……。あぁ、たぶん……気持ちよかったから」 【京子】 「ん……? 気持ちいいのか? ……そうか、射精する  のって、そんなに気持ちいいのか……。んん、なんか  ……スケベだぞ」  お腹の上を精液が伝っていく。  どろりとした動きをぽけーっと眺めていた。 【男】 「あ、やばっ! 服汚すっ」 【京子】 「…………へ。……あぁ、服のことか。ふふっ、別に気  にするな。洗えばいいだけだ、そんなに慌てなくても  いいぞぅ」 【男】 「え、でも……」 【京子】 「そんなことより……お前……」 【京子】 「射精したら、小さくなるんじゃなかったのかー……?」 【男】 「う……」 【京子】 「まだカチカチ……。ビンビンに上向いて、まだまだ、  射精し足りないって感じだぞ……?」 【男】 「あー……その」 【京子】 「……もっと、するか?」  顔を窺う。 【京子】 「もう一回……射精しなきゃ、駄目っぽいぞ……。ん…  …ほら、もう一回……そのままおちんちん扱いて……  こ、今度は……しっかり射精するとこ……見てるから」 【男】 「う……うん」  おずおずといった具合に、手が動き始める。 【京子】 「んぁ……動かし始めたー……。……ふふっ、まだ足り  ないなんて、一体どれだけ興奮してたんだか……」 【男】 「っ……京子がエロいのが悪い」 【京子】 「っ、ひ、ひとのせいにするな。私は、ただ……お前の  言う通りにしてるだけなのだ。……膝の上に乗ってへ  そを見せてるだけなのに興奮するお前が悪いー」 【男】 「……ごめんごめん」  くしゃりと頭を撫でられる。 【京子】 「っ、んん……頭撫でて……んんぅ~……、んんふ……  ん……仕方ない、許してやるのだ」  頭の上を滑る手のひらの感覚。  脳が溶けていくようなムズ痒い感じがする。  なんだろう、これ……。 【京子】 「ん、んん……はぁぅ……、んん……ん、っ、んっ……  こ、こら、そこ耳っ……ん、んはぅっ……ん、んん~  ……なにするんだ、っ」  髪を掛けるように耳の外側をくすぐる。  縁のしこりを楽しむように揉む。  指先で溝をなぞり、耳たぶをこねる。 【京子】 「んっ、ん、ゅ……やぁぅっ……ん、こらっ……くすぐ  ったい、……や、やめんかーっ」 【男】 「……」  手が下がる。  顔のラインに沿ってなぞり、顎を引かれる。  なにを…… 【京子】 「……っ、んんぅ……? なに、顔……ちか……っ、ん  むっ、ちゅ、ぷ……ん、んフ……ちゅ、ぴ……ちゅっ  ……ぷぁ……はふ、……ん、む……ちゅ、ぅぅ……」  舌が動く。  後ろに回された手が優しく後頭部を撫でてくる。  なんだこれ。なんだこれ……っ。 【京子】 「っ、ちゅ……ぷ、ぁ……。はふ……はぁぅ……ふぅ…  …ふぅ……」 【男】 「……あのさ」 【京子】 「っ、な、なんだ? ……この、どすけべ」 【男】 「そのまま……胸のところまで、たくし上げてほしいん  だけど……」 【京子】 「へ。っ、む、胸までか? 服を……っ、ん、ぅぅ……  い、いいですぞ。っ、ん……ほ、ら……」  言われた通り、Tシャツの裾を握っている手を上げた。 【男】 「(身長差ゆえの上目遣いサイコーです)」 【京子】 「き、今日のは……その、可愛い柄のじゃないから。ぅ  ぅ……恥ずかしいぞ……。普通はブラジャーなんて、  見せるものじゃ……ないから」 【男】 「飾り気のない感じがそそる」 【京子】 「うっ、ぅぅ……素朴感に劣情を催すとか、変態なのだ  ……」  恥ずかしいけど……相手は局部を露出しているんだ。  これくらいは許容範囲内。 【男】 「ていうか、意外と……大きい?」 【京子】 「ん、ん? そ、そうか? おっきいか? ふ、ふふふ  っ。私くらい小柄で、胴回りが小さいとな、所謂『着  痩せ状態』になるんだ」 【京子】 「だから、意外とこれでも……なっ。脱ぐと凄い、って  やつ。ふふ、ふふふっ」 【男】 「な、なるほど」  ……駄目だ、恥ずかしくて死んでしまう。 【京子】 「……ぁ、……わ、私のことよりも、お前はっ、射精す  ることに集中しろっ。んんー……ちゃんと、見ててや  るから……。……ほぉぉ……」  視線から逃れるように、目を落とす。  いきり立ったものが見えた。  先ほどから絶えずくちゅくちゅと言っている。  リズミカルな手の動き。  触り始めたときと比べると、若干動きに乱暴さが見て  取れた。 【京子】 「……くちゅくちゅ、すごい音……。そんなに必死に動  かして……。も、もっと大切に扱ったほうがいいんじ  ゃないか?」 【男】 「っ、でも、こうしたほうが……気持ちいいし」 【京子】 「んぁ……、そうか……。気持ちいいなら仕方ないな…  …。ん……んぁ、先っぽ……そんな搾り取るみたいに  して……」 【男】 「っ、ぅ……あっ、ぁ……!」 【京子】 「……情けない声、たくさん出してるぞー……。……赤  く膨らんだ先端が、そんなに気持ちいいのか……?」 【男】 「ぅ、ん……。ここが一番、刺激が強い……っ」 【京子】 「へぇ~……。一番刺激が強い……。一番感じる、敏感  なとこなのか……ふむふむ……。確かに、指が先っぽ  の笠に引っ掛かる度に、ビクビクッて跳ね回ってる」  根元から先端まで、潤滑油の手助けを受けながら入念  に動かしている。  先端の尿道口から止めどなく溢れ出てくる露。  ……不思議だ。  尿が出てくるところから、精液が出て、あまつさえよ  く解らない専用液まで出てくる。  まったく、知らないことばかりだ。 【男】 「っ、く! はぁ……は、ぁっ……」 【京子】 「くちゅ……くちゅ……ふふっ、気持ちよさそうにして  ……。そんな情けない声、私に聞かせてもいいのかぁ  ……?」 【男】 「だ、って……めちゃくちゃ気持ちいいし」 【男】 「それに……聞かれるって思うと、興奮するっていうか  ……」 【京子】 「そ、そうか……聞かれてると、興奮する……のか。…  …んん……なんか、そう聞くと……すっごくスケベな  声だぞ……」  上擦った、コイツの声。  最初は気の抜けたようなアホな声だなあと思っていた  けど……  気持ちよさに反応している声だと思うと、なんだか聞  いてるこっちが恥ずかしくなってくる。  膝に跨って、服を捲って……ブラジャーまで見せてる  わけだし……。  あぁ、もう……っ。なんで私のほうが恥ずかしくなら  なきゃいけないんだっ。 【京子】 「ん……っ、んん…………はぁぁ……はぁ……びんびん  になったおちんちん……」 【京子】 「自分の手で慰めて……赤ちゃんを作るための精液を、  子宮じゃなくて、私のお腹の上に吐き出すのって……  どんな気持ちなんだ……?」 【男】 「っ、え……? どんな気持ち、って……」 【京子】 「だって、本来は射精って……子供を作るための行為だ  ぞ。それをこんな……自分の手で、快感にかまけて、  無理やり吐き出させるなんて……」 【京子】 「そりゃ、おちんちんは気持ちいいかもだけど……。子  宮に注がないなら……その行為は、ただ……気持ちよ  さに溺れてるだけだぞ」 【京子】 「小さくさせるためとはいえ、お前……気持ちよくなり  たいがためだけに……そうやって、おちんちん扱いて  るんだろう……?」 【京子】 「ぅぅ…………すけべだぞー……」 【男】 「え、えぇ……。見せてって言ったのはそっちなのに…  …」  ……確かにそうだけど。  快楽に溺れる姿をまじまじと見せられると、捉え方も  変わる。  大きくなってしまったから仕方なく……なんていう風  にはどうにも見えない。  扱く刺激が気持ちよくて、射精するのもとっても気持  ちよくて、ただ精液を吐き出すためだけにしか思えな  い。  手段の目的化だぞー……。 【京子】 「……そんなに、おちんちん扱くの……気持ちいいのか  ー……? 射精するのって、そんなに……気持ちいい  のかー……?」 【京子】 「夢中になって、上擦った……可愛い声を漏らしちゃう  くらい……気持ちいいものなのかー……?」 【男】 「う、うん……っ、そうっ……」  答えながら、一生懸命に真っ赤なおちんちんを弄ぶ。  ホントにこいつは……。 【京子】 「む、ぅぅ…………すけべなのだー……」 【京子】 「…………くちゅ、くちゅ……。自分で感じ取った、敏  感なとこを……自分で苛めて……。ぬちゅ、ぬちゅぅ  ぅ……って。ぅぁぁ……おちんちん、気持ちよさそぉ」 【男】 「もっかい言ってみて」 【京子】 「へ? もっかい? ぅ……ぅぅ……お、おちんちん…  …」 【男】 「あぁ~……」  なんかうっとりしながら溜息ついてる。 【京子】 「な、なんなのだ……。うっとりとしおって……変態だ  ぞ」 【男】 「あのさ、お願いがあるんだけど」 【京子】 「ぇえ、またお願いぃ? どれだけ注文すれば気が済む  んだ……」 【男】 「『おちんちん気持ちいい?』って訊きながらさ、……  キスしててくれない?」 【京子】 「『おちんちん気持ちいい?』って訊きながらキス……  は。……わ、わけ解んないぞ」 【男】 「お願いしますっ! あとでなんでも言うこと聞くから!」 【京子】 「ん、むむ……。いや、別に……断るつもりはないぞよ。  ちょっと、茫然としてただけなのだ、うむ」 【京子】 「……じゃあ……。んん…………って、背中丸めないと  口が届かないぞっ。んっ、ほら、屈むのだっ」  襟を引いて顔を寄せる。 【京子】 「ん、……ちゅ。……ちゅ、ちゅっ……ちゅ、ん……は  ふぁ……、…………『おちんちん、気持ちいい?』」  目を開くと、至近距離で目が合った。  高鳴る鼓動を蚊帳の外に、言葉を繋げる。 【京子】 「ちゅ、ぅ……ん、チュプ……ん、ふ……くすっ、『お  ちんちん気持ちいい?』。ちゅ……『おちんち……』  ん、ちゅ……ちゅぴ、はふ……『きもちー?』」  目がとろんとしてきてる。  あ……なんとなくわかってきたかも。  この行動には、ちょっとした暗示効果があるんだろう。  繰り返し同じ言葉を続けることで、より一層『気持ち  いい』という意識が深まる。  直接的な刺激とは別の、精神的な意識への性的刺激。  或るキャパシティを超えると射精を迎えると言ってい  た。  身体は機械じゃなく生身なのだから、『この刺激を何  分間つづければ――』という数値で表せるようなもの  じゃないんだろう。  興奮度が高まれば高まるほど、射精が近づく。  だから色々訊いてあげればいいんだ、きっと。  そうすれば、このスケベは喜ぶ。 【京子】 「ん、ちゅ……ん、んふふっ。……『気持ちいい?』、  『気持ちいいかー?』。くすっ、んー……ちゅっ、チ  ュっ……んふぁ、……『おちんちん……気持ちー?』」 【京子】 「んふ……♪ ん、ちゅっ……ちゅ、ぷぁ……。『くち  ゅくちゅ……しこしこ……』、ふふっ。『先っぽ、ぬ  ちゅぬちゅ搾って……おちんちん、気持ちいいかー?』」   【京子】 「『おちんち……』――ん、ちゅ、むっ、……『ひもひ  いー?』。ん、ちゅぅ……ちゅっ、チュっ……ちゅ、  んフ……ちゅ、ちゅるっ……ちゅ、ぷぁ……はふ……」 【男】 「……ねぇ。……おっぱい、揉んじゃダメ?」 【京子】 「んちゅ、ぷぁ……、……んぇ? おっぱい……? …  …ゃ、だ、だめだぞっ、おっぱい揉んだら、さすがに  私も怒るんだからなっ」 【男】 「だめかー……」 【男】 「……じゃあ、素肌まさぐろー」 【京子】 「っ、んっ……! ちょ、こらぁ……、お腹……ンふ、  はぁう……背中、っ……。服捲ってるからってぇ……  んゃっ、ぅ……こーらぁぁ……っ」  お腹や腰回り、脇腹にかけてを撫で回す。  時おり優しく揉んでくる。  もう、なにが楽しいんだか……。 【男】 「しずかーにー……」 【京子】 「っ、ちゅ、ぷ……っ。ちゅ、チュルル……ん、んんぷ  ぅぁ……はふ……ふぅ、ちゅ……ちゅっ、ン……んん  ……」 【京子】 「……『おちんちん、気持ちいい?』、『気持ちいいか  ……?』。んちゅ、……ん……そろそろ、出ちゃう…  …か……?」 【男】 「ぅ、ん……そろそろ限界かもっ」  切羽詰まったような声で言った。  胸がつまるような感覚。 【京子】 「んぁ……うん、いいぞ。……見ててやるから……」 【京子】 「お前が気持ちよさに負けて、だらしなく喘いでるとこ  ……。自分の手で扱かれてビクビクお汁を漏らして、  射精してしまうとこ……」 【京子】 「ん……全部みててやるから。だから、思う存分……っ。  ほらっ、……ほらっ、ほら……っ」 【男】 「っ、く……ぅぅ!」  びゅくっ! びゅぅぅっ! びゅるるっ、びゅーっ!  跳ねる腰が私を持ち上げる。 【京子】 「っ、あっ! でた、でたっ! ビクビクッ、びゅくっ、  びゅくぅーって……。は、ぁぁ……射精……してるぞ  ……。っ、また、服にまで飛んで……」  断続的な脈動をじいっと眺めていた。  射精による快感を引き出そうとして、精液をまき散ら  しながらも手で搾り上げていた。  胸を締め付けてくるような声を上げながら、淫楽に溺  れている。 【京子】 「はふぁ……すごぉ……。まだこんなに出て……、精液  をまき散らすために、おちんちんがびくびく跳ね回っ  て……ふふっ、力強いな」 【男】 「っ、はぁ……はぁ……。そ、そう……?」 【京子】 「ん。ホントに凄かった。……人体の神秘を、まじまじ  と観察させてもらったぞ」 【京子】 「あと……一緒に、お前の情けない姿や声……とかな。  くすっ、ふふふっ」  コイツの呆けた顔を見てると、自然と笑みがこぼれて  きた。  コイツは気難しくて、幼馴染の私でもよく解らないこ  とが多いけど……  今のコイツは、ただの子供のようだ。  普段の理知的な面と、体の本能に没入する野性的な面。  コイツも、やっぱり人間なんだと安心する。  孤高なやつではないのだ。 【京子】 「……なかなか、刺激的な光景だったな……」  腹部とショートパンツを汚す精液を眺める。  すでに手は動いておらず、静かに息づき余韻に浸って  いた。  今日は、これで終わりか…… 【京子】 「……機会があれば……また……」 【男】 「え……?」 【京子】 「っ、いやっ、なんでもないぞよっ! ふ、ふふんっ、  この程度で、心を突き動かされたりしないのだ! ふ、  ふふーん」  あ、危ない危ない。  これじゃ、スケベなことが好きな女だと思われてしま  う。  私にはもう少し理知的なとこが必要だ。  俗人の自分がコイツと肩を並べるには、あまりにも煩  悩にまみれすぎている。  もっと清く生きないと。  動かした指がぬめり気を帯びていた。 【京子】 「…………べとべと」  ……少しの間、指先の精液を弄んだ。