Track 2

催眠体験パート(深化)(カット可能)

わたしが3つ数を数えて合図をすると、すっきり、はっきりと目が覚めますよ。 とっても気持ちよく目を覚ます。 ほら、ひとーつ、ふたーつ、みっつ、はいっ!(ぱんっ) おはようございます。 気持ちよかったですよね。 まだ、身体がじんわり気持ちいいままなのではないでしょうか。 身体をほぐすために、軽く伸びをしましょう。 両手を胸の上に出して、指を組んでください。 指を組んだら、ぐいっと裏返して、天井に向かって伸びをします。 いいですか? はい、ぐいーーーーーーーーーーっと伸びをする。 はい、降ろしてー。気持ちいいですねー。 それじゃあもう一回。いきますよ? はい、ぐいーーーーーーーーーーーーーーーーっ、 びきっ 腕が固まってしまうよね。痛くはないけどがっちり固まって、降ろすことも離すこともできない。 ほら、固まる、どんどん固まる、ガチガチになって降ろせないよねぇ。 ほらっ、固い、固い、とても固い。 ……動かないでしょ? えへへ、面白いですよねー。 あなたはもう、わたしの催眠に深く掛かっていて、何でもできてしまうんです。 はい、3つ数えたら降ろせるよ。わたしが3つ数えると、腕が柔らかくなって、力が抜けてどさりと落ちる。 3から0まで数えると、ぷちんと糸が切れたように、あなたの腕はどさりと落ちる。 腕が落ちると、意識が腕に引っ張られる。 腕と一緒に、意識の糸も切れちゃうよ。 あなたのぼうっとした意識も、糸が切れたように一緒に落ちる。 ほら。3、2、1、0。ぷちん すとーーーーーーーーーーーーーーーーーんと落ちる。 真っ暗で気持ちのいい空間、部屋で眠るときのように、真っ暗でも怖くない。 とっても安らげる心の底へ、落ちる、落ちる、ほら、ずーーーーーんと落ちる。落ちる。気持ちいい。 気持ちいいね。 ぷつんと落とされるのは、本当に気持ちいい。 じんわり身体中に幸せが広がる。だからもっと、深くなる。 力の抜けた腕が重い。 ぐーーーーーーーっと引っ張られて落ちていく。 落ちて、また、深い、深いところの、大事な部屋。 あなたの当たり前がしまってある部屋。 その部屋にわたしの声がするする、するする入り込む。 ふわり、するり。部屋の片隅に、小さな箱があるね。 その箱を開けると、きぃっと音がして、中には小さな四角い積み木がたくさん。 それは1、2、3……数字が書いてある。 あなたが当たり前に知っている、数をしまってある箱。 わたしはそこから一つ、えっと、5と7の間の積み木。 5と7の間にあった数を、つまんで取って、ポケットにしまっちゃいます。 ほら、5と7の間を、ひょい。 そして気づかないように元通り、間を詰めて、箱を閉じる。 これでもう、5と7の間に数はない。 5と7はつながっている。当たり前? そうだね、当たり前だよね。 そう、何にも気にならない、気にしようと思わない。 さあ、わたしが3つ、わたしが3つ数を数えると、合図とともに目が覚める。 わたしが3つ数えて合図をすると、すっきりと、当たり前のあなたが目を覚ます。 ほら、ひとつ、ふたつ、みっつ! はい! おはようございます。大丈夫ですか? ぼーっとしていませんか? そうですね、ちょっと数を数えてみましょう。 わたしに続けて、できたら声に出して数えてみてくださいね。 1,2,はい。 どう? はっきりしてきた? じゃあ次は、両手を顔の前に出して、指を折りながら数えてみて。 いい? 始めるよ。 1,2,はい。 ふふ、何かおかしい?  数えられましたか? もしかして、指が一本余っちゃったんじゃないですか? 不思議ですね、楽しいですね。 余った指をみているととっても楽しくなってくる。 ほら、もう一回数えましょう。 いいですか? せーの 1,2,はい。 ふふふふふっ、楽しいですね。 算数してみましょう。 できますか? まず、1+1は? ……はい、2ですね。 簡単でしたね。 では、2+2は? ……そうですね、4ですね。 それじゃ、3+3は? ……あれ? 何か変……ふふ、ほら、大丈夫ですよ。 3つ数えたら、わたしに取られた数が帰ってくる。 3つ数えたらすっきり元通りになりますよ。 ひとつ、ふたつ、みっつ、はいっ(ぱん) ……はい、そうですね。 6でしたね。面白いでしょ? ほら、すっごく面白い。 おなかの奥からムズムズと楽しい気持ちがわいてきて、笑顔になる、笑えてくる、あはは、おかしいね、すっごく面白い、笑いが止まらない、くふふっ、あははははっ、面白いねー。 催眠は面白い、面白いから、もっと楽しみたい。 だから、落ちる。 ほら、3、2、1、0、ぷちん すとーーーーーんと落ちる。 深く、深く、落ちるよね、落ちて、身体の力がくたーっと抜けて、意識はこぽこぽ沈んでいく。 ずーーーーーん。 あなたの意識を、深く、深く眠らせてしまいます。 指の間から砂がこぼれるように、身体からあなたが抜けていく。 するする抜けてこぼれていく。 落ちていく。 空っぽの身体を残して、意識は深いところへ。 そう、空っぽ。 身体だけが残される。 あなたの身体は、意思を持たず、ただぼーーーーーーーっとしている。 お人形さん。そう、お人形さんになっているから、わたしの言ったとおりに動くことができるよね。 ほかの何も感じない、ただ、わたしの声に従うお人形だけが残っている。 わたしがお人形さんに命令をして、はい、と言うと、その通りに動くことができるよ。 お人形さん、わたしが3つ数える間に、ゆっくり目を開けて。 はい、3、2、1、0。 ほら、ぼーっとして気持ちがいい。 わたしの言うとおりに動いたことが、なんだか嬉しい。 そうだね、嬉しいね、幸せだね。 お人形さん、あなたの頭の下にある、そう、枕。 枕を、あなたのおなかの上にのせなさい。 お布団を掛けているなら、その上でいいわ。 10数えるから、その間に枕をおなかの上にのせて、両手で優しく押さえなさい。 はい、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0。 よくできました。 嬉しいね、幸せ。 そして、頭がぐーーーーーーっと後ろに引っ張られるような感覚。 目が閉じる。 お人形さんとしてのあなたも、深く、深く、落ちていく。 5、4、3、2、1、0。 かくん。 ふかーーーーーーく落ちる。 あなたのおなかの上に、なんだか重たくて、丸みがある、温かいものが乗っている。 何だろう? 両手で触れると、ふわふわして、温かい。 それは、猫。 そう、猫だね。 あなたのおなかの上には猫が寝ている。 丸くなって寝ている。 真っ白な毛並みでとても可愛くて、とても清潔にしている猫。 あなたがもしアレルギーをもっていても大丈夫。 ふかふかで、可愛くって、体温の高い、白い猫。 あなたのおなかの上で、猫が丸くなって寝ている。 ……あら? 起きているみたい。 起きているけど、気だるく丸くなって、あなたのおなかの上から動く気がないみたいですね。 その猫は人なつこくて、なでられると喜ぶから、あなたは両手で優しくかわいがることができる。 ほら、ぼーっとしたまま、手で撫でる。 温かくて、手触りがよくて、なんだか幸せな気分。 幸せなあなたは、疑う気持ちを忘れていく。 幸せだから、全部、あなたが感じるままに受け入れることができる。 なんにもおかしいと思わなくなる。 さあ、わたしが3つ数を数えると、今のぼーっとした、幸せな気持ちのまま目が開く。 ぼんやりと目を覚ます。 ひとつ、ふたつ、みっつ。はいっ ……何してるの? ん、猫、撫でてるんだ。可愛いね。 背中撫でてあげると、気持ちよさそうですね。 耳の後ろ側とかも。あ、あごの下はどうですか? やってあげてください、ほら。 ごろごろごろ……あははっ、可愛い。 でも、これじゃあなたも起きられませんね。 困ったねー、でも、なんだか幸せですね。 ところで、そろそろ戻りますよ。 わたしが3つ数えると、意識がはっきりする、はっきりして、自分が何をしているのかちゃんと認識できるようになる。 ほら、ひとつ、ふたつ、みっつ、はいっ(ぱん) あははは、可愛い。どうでした? 面白いでしょう。催眠って、本当に楽しいですよね。 よくわからなくても、大丈夫。リラックスして、言われた通りにするのは、それだけでとっても気持ちいいですから。 さあ、その猫……じゃなかった、枕を元に戻してください。 どうぞ。 そう、頭をしっかり枕に乗せて、はい、元通りですね。 安心ですね――。