驚愕の牢獄
☆鬼の形相で高須が咆哮した。
血走った細目は限界まで見開かれ、晶子の両肩をすさまじい勢いで掴むとものすごい強力(ごうりき)で握り揺すり立てた。
(高須)
ウソだうそだうそだうそうそうそッ! そんなワケがあるかッ!!
(晶子)
痛ぃっ……し、処女じゃなければ、私に…用はないでしょ。
…さぁ、この縄を外して、帰してっ!
お願いだからっ、あなたのことは黙ってるからっ。
(懇願するように)…私を帰してっ。
(高須)
…そっ、そうかっ。
晶子はそれが目的でそんなつまらないウソをッ!
(哄笑)
随分と子供じみた真似を…。
そんなウソでボクが晶子を手放すと思ったかい?
☆そういったものの高須の肩を掴む両の手はぶるぶると震えていた。
いまだ視線は定まらず、晶子の顔を直視できない。
(晶子)
…これだけいっても……。
わからないなら…確認したら…。
(高須)
か、確認ッ?!
…そうだな……、それしかない…。
(一人つぶやくように)晶子がどうやって、ボクのメモリーをかいくぐったかはわからんが……肉便器になってたら…。
☆確認を促した晶子も内心は穏やかではなかった。確認するといったら、この狂人に股を開かなければならないからだ。
(晶子)
…さぁ、思う存分調べたらいいわ。
☆晶子は縛られた足を上げて、黄色のパンティを高須に見せつけた。
(高須)
(唾をゴクリと一のみ)
お言葉に甘えて…そうさせて…もら…ぅ(語尾はかすれて聞こえない)。
☆そういったものの、高須は童貞。相手は神聖視している高潔な処女で憧れの女性。
さっきは夢中になって顔や胸にむしゃぶりつけてはいたが、ホンモノの女性器を見るのは始めてだ。
この段になって一気に緊張が高まった。
(晶子)
…どう…したの?
早く…すれば……。
☆晶子はスラックスの股間をぱんぱんに膨らませた高須を汚いモノを見るように瞥見(べっけん)した。
(高須)
…(荒い呼吸数回)。
あ、ぁぁ…。
☆この黄色の布きれ一枚の先に処女の女性器がある。
そう考えただけで高須の意識は千々に乱れた。
しかし、非処女…肉便器であったなら…。
高須の広い額はじっとりとイヤな脂汗(あぶらあせ)で濡れた。
荒い呼吸音は喘鳴(ぜんめい)と化し、ようやく、いもむしのような指をパンティに伸ばした。
(高須)
(呼吸を荒くしながら)…ぐ……。
☆布きれに近づくほど指先の震えはぶるぶると激しさを増し、勢い余ってついにそこに手を触れた。
(高須)
おぉ……ぉほぅッ!
(晶子)
……っ!
☆嫌悪の接触に例えようのない悪寒が晶子を襲った。
(高須)
おぉ、…おほぅッ!
こ、これがこれがっ…。
☆高須の指がパンティの中央の割れ目に沿って上下になで回した。
(晶子)
…ひっ…。
☆背筋は凍り、晶子は顔を歪め、唇を噛みながら懸命にこらえた。
だが、高須は晶子のそんな態度をいらう余裕がない、ネコが差し出された猫じゃらしに夢中になるように必死に秘裂をまさぐっていた。
(高須)
…はぁ…は…ッ…ぁ…。
あっ、…ぁあ?
☆こんな小さな布きれが見たい部分を覆い隠している。
高須は、ようやく、そのことに気づいた。
(高須)
こッ、これが邪魔だ!
いいい今すぐっ、ボクがっ!
☆震えながらパンツに手をかけた。
力任せにぐいっと一気に引き下ろし、脱がそうとするが、腰がひっかかってうまくいかなかった。
晶子が腰を浮かせたりすれば簡単に脱がせるのだが、彼女は一切協力しようとしないため、ますますうまくいかないのだ。
(高須)
こ、こんなっ、パンティを脱がす…だけなのに…ッ。
なんでうまく…いかないッ。
(晶子)
…(軽く笑う)。
(高須)
わ、笑うなッ!
☆高須は顔をギトギトと光らせながら、渾身の力を込めた。
ぐぐ…ぐ…っ。
(晶子)
つっ…!
☆ムリヤリにパンティは引き下ろされた。
というより、強引な行為での痛みに耐えきれず晶子が腰を上げたからだ。
そして、ついに、その部分が露わになった。
(晶子)
ぃやぁ…っ。
☆羞恥に晶子は瞬時に耳たぶまで真っ赤になった。
(高須)
…っ!!
…おぉ、これが、これが、晶子のオマンコッ!
ぅほお…。
☆高須の細い目は見開かれそこに吸い寄せられた。
晶子の太ももの付け根、鮮やかなうっすらとした繁み、その下の媚肉(びにく)、立ち上る女臭(めしゅう)。
すべてが高須の男根を刺激してそそらせるに十分すぎた。
(高須)
ぅ、ぅうっ!?
☆高須は膨らんだ股間を押さえて腰を折った。
びくびくっと腰が震え、スラックスを内部から濡らした。
(晶子)
……ナニ?
…もしかして、いっちゃった…?(語尾に若干の嘲笑)
(高須)
……ははっ…、バカな。このボクがオマンコを見ただけでイっ、イクもんか。
☆高須は力なく笑うと、そう強がって見せた。
だが、明らかにスラックスには精子の染みが広がっており、栗の花の匂いがそこから漂っていた。
(晶子)
私にはどっちでもいいけどね、童貞クン。
(高須)
×△■14578(意味のわからない叫び)……ッッッ!!
☆高須は部屋に反響するほどの大声で叫ぶと股間が濡れたスラックスと白ブリーフを勢いよく脱ぎ、壁に向かって投げ捨てた。
(高須)
はぁっはぁっはぁっ…(怒りの喘鳴)。
(晶子)
(息を飲む…そして失笑)…。
☆下半身丸裸、半裸の高須の股間にはその巨体に似つかわしくない滑稽なほど小さい唐辛子のような包皮に包まれた男性器がぶら下がっていた。
(晶子)
……なに…それ…?
キモイあんたは…それも……キモイのね…。
(高須)
ボカァ、キモくないッ!
晶子ぉおおおおっ、今言ったことを取り消せッ!!
☆高須は口から唾を吐き飛ばしながら晶子にのしかかった。
あまりもの勢いに晶子はひるみ、足をどたばたと蹴りつけるが、圧倒的な質量と迫力に弾かれた。
(晶子)
ぃいやぁっ!!?
やめ…っ!
☆自らが崇めて心酔し、惚れ込んでいた晶子にだけはわかってくれると思っていた。
だが、その彼女ですら最大のコンプレックスをバカにした。
屈辱。
高須は耐え難い屈辱に顔面を赤く滾(たぎ)らせた。
猛烈な怒り、だ。
それがさっきまでの女体に対する畏れを払拭させた。
(高須)
取り消せッとりけせとりけせッ。
ボクのちんぽは立派だっ!
妻を一生愛するに十分足るちんぽだッッッ!!
(晶子)
…っ、きゃっいぃやっ、ヘンタイっ、鬼畜っ。
なに、やめてやめてやめやめっっ!!
私にそんなきもい手で触らないでっ。
☆高須は晶子の脚を左手で持ち上げるとそのまま押さえつけた。
再び眼前で見る女体の付け根。高須は怒りのまま、閉じられている秘貝を右の人差し指と親指で無理矢理押し広げた。
薄い茶褐色の媚唇(びしん)はぱっくりと開き、男性の誰もが焦がれるそれが露出した。
鮮やかな淡紅(たんこう)色の女肉(めにく)。
そこに口を開けた蜜壺がすさまじい淫臭を放ち、ギラギラと獣のように見つめる高須の鼻腔を灼いた。
(高須)
(荒い息)…はぁっ、はぁ……ッ。
(晶子)
んっ、くぅ…っ、ぃっ…ゃっ、見ないでっ…。
☆晶子のそれは嫌悪の色を含んだ苦鳴。
怒りは淫臭でスパークし、高須の包皮に包まれた男根を再び覚醒させた。
むろん、唐辛子が天を突いても大した迫力にはならないが、それでも、雄の肉竿(にくさお)だ。
高須は前戯など一切なしでそれを蜜壺に突き立てようとした…。
(高須)
うぅっ、ぐっ、は、はいらんっ、うまく…うま…ッ。
☆その通りだ。
高須は肥満気味の巨体…下腹が邪魔でうまくいかなかった。
それでも、正常位の体勢のまま、ぐりぐりと股間を突きだした。
肉竿は晶子の内ももを何度もかすり、擦り、包皮の先から先走る液がその度に銀色の軌跡を描いた。
焦りがさらなる失敗を呼び、高須はさらに焦った。
悪循環だ。
そんな格闘が十数分。
(晶子)
…っ、ぁっははっ……、私が抵抗する…必要もないみたい…。
(高須)
…ッッッ!!
☆手を添えても短小の男根は媚肉を擦るだけであったが、高須の執念はついに…やり遂げた。
ずぶぶ。
(晶子)
…っ?! ィゃっぁぁっ!
(高須)
はッ、ハハッ!! 入ったっ、これで晶子の処女はボクのものだッ!!
し、幸せにするッ、幸せにするぞッ!!
ずぶり…ずりゅる。
☆ようやく、高須の男根は繋がった。
二人の体は性器で結ばれた。
まぐれではあったが、肉の接合を成し遂げたのだ。
晶子の肉襞は貧弱な男根を易々と迎え入れた。
(高須)
…あっ! ぁ…あっさり…。
(晶子)
(入れられたという事実に屈辱感を覚えながら)…わかったでしょ。
☆“易々と”、これがどういう意味を持つか。
高須は初めて味わう膣肉の収縮に打ち震えながらそれに気づいた。
いや、気づいてしまったのだ。
晶子も最悪の対象に大事な部分を奪われたという屈辱に涙を流しながらも、その事実を認識させられたことに一応、安堵した。
…これで解放してくれるはずだ、と。
高須は動かそうとした腰を止めた。
(高須)
……ま、まさか…まままままッ!!
☆高須は下腹に隠れた接合部を確認しようと懸命にのぞきこんだ。
だが、あるべきはずの徴(しるし)…破瓜(はか)の鮮血はそこにはなかった。
(高須)
×△245■7×(意味のわからない叫び)……ッッッ!!!!
☆もっとも、彼のようなミニマムな男根なら処女であっても、痛がられることも出血などもなく上手く挿入することが可能ではあった。
処女膜とは…そもそも、厚さ2mm程度で肛門のように開閉が出来、膜とはいっても膣口を完全に覆っているわけでもない。膜の真ん中は開いたり閉じたりすることが可能なのだ。
だから、生理時には子宮から排出される血液も外に出るし、指1本やタンポンなどの小さなものの挿入は比較的簡単に行えるのだ。
よっぽどの巨根でない限り、処女膜が閉じられてしまうような緊張や違和感を取り除いてゆっくり時間をかけ、処女膜を広げることに慣らすことで痛みもなく出血もなくスムーズに挿入が可能でもあるのだ。
もっとも、そんな知識を童貞の高須が持ち得ているはずはなかった。
(晶子)
……さぁ、私を自由にして。処女じゃないなら私に…もう…未練はないでしょう?
☆晶子は脚を掴んだままうなだれている高須に声をかけた。
一分一秒でも早く、この状況から抜けたかった。
こんな男とは二度と関わりたくなかった。
(ビンタ音)
(晶子)
っぅあっ!!
(高須)
ああああああきぃいいいいこおおおおおおおおおおッッッ!!
お前はいつ肉便器にッ、肉便器になったんだ!!
ボクの目を盗んでッ!!
☆正常位でつながったまま、晶子の頬を容赦なく平手で打った。
晶子を世界で一番愛し、憧れ、捕まえて部屋に囲うまでにした男は、全てを裏切られ、それが徒労であることを知った。
愛と憎しみは表裏一体。
今、晶子とつながっている男は、一匹の鬼になった。
(高須)
せ、制裁だッッッ!!!
婚約者を裏切った肉便器には罰をぉおおおおお与えるぅううううううッッッッ!!!!!!