Track2
ご主人様の偉大なるお体と比べれば貧相ではございますが、どうかわたくしの肌を晒すご許可を頂けますか。
……ありがとうございます。それでは、失礼いたします。ん、しょ……ふ、ぅ……い、いかがでしょう……
あ、改めてご主人様に見ていただくと、とても緊張します。
――み、見た目はおっしゃる通り、子供、ですよね。えっ、綺麗……? う、うぅ……過分なお褒めの言葉、ありがとうございます。でも、中身は、ぜんぜん違うんですよ。胸部は、呪いを唱える必要がありますから、肺や喉頭など、普通の人間やエルフと同じですけれど。ふふ、でも……この胸、おっぱいは違います。
ところで、ご主人様は南方の神聖マキリア王国、建国にあたる伝承をご存知でしょうか。孤児がハイエルフのもとで育てられ、英明な初代国王となったお話です。母親としての役割を果たすため、そのハイエルフは年端もいかぬ乙女の姿でありながら、乳房から乳を出したという記録がございます。
あは、先程から胸をご覧になって、流石に驚かれましたか。五日間、ご主人様のご寵愛を頂いた後、十日の時間が経過しましたからね。身体が作り変わるのに十分な時間でございました。
ええ、先程から胸を濡らすこの液体は……母乳、です。え、えへへ……一昨日から胸が張っていたのですが、この部屋に入ってご主人様を目にした瞬間、溢れ出てきてしまいました。
ハイエルフが母乳を出すのは……伝承が正しければ三千年ぶりですね。もっとも、当時のハイエルフが母親として乳を出したのに対し、わたくしは家畜として乳を出しているのですが。
はい……これはご主人様への捧げ物でございます。家畜として、この肉と血を一片まで捧げるとお誓い申し上げたではありませんか。まあ、ご主人様の清らかさ、神々しさからすれば、泥水のようなものですので、恐れ多くはあるのですが……しかし、これは朝露のように、大地のマナと光と夜の力で生み出された、神の雫とも聖乳とも呼ばれる伝説の乳。栄養、魔力、効能……不老長寿をもたらすとも云われる、この地上において最も神聖なる食物の一つでございます。これ以上のものとなると、わたくしのこの五体くらいしか、ご主人様の食卓に登るにふさわしいものはないでしょう。
っ、いえっ、いえっ! 受け取ってくださるとは……はい、一口だけ……んうぅぅっ!? っ、ふ、く……っ、ん、あぁ……っ……し、失礼いたしました。胸に触れられただけで……ん、軽く、達してしまいました……
あ、あわわ……わ、わたくしのものが、ご主人様の、お口に……い、いかがでしょうか?
あ、甘くて、美味しい、でございますか……! よ、よかった……お口に合わぬものをご主人様の口へ運んだとなれば、自刎しなければならぬところでございました。
……は、はい! 朝、昼、晩、いつでもお呼びください! 未熟なこの胸では、あまり貯められないでしょうが、生産力なら溢れるほどでございます。直飲みでも構いません。絞らせるのも良いでしょう。菓子をご所望であるのならば、これを用いて作らせましょう。ご主人様の家畜として、この忠誠を、この五体を用いて作り上げた捧げ物を、受け取って頂く以上の悦びはございません。
う、んうっ……あ、ああっ、し、失礼しました。興奮のあまり、乳が少し飛んでしまいました……お洋服を汚してしまいませんでしたか?
は、はい……申し訳ございません。嬉しいと乳の出がよくなってしまう、恥ずかしい牝家畜でございます……伏して、伏して謝罪申し上げ――え? あ、は、はい……っ! は、恥ずかしい牝家畜に謝罪させると、いつまでたっても進みませんよね……躾がたりません、から……
二千年生きておいて無様なことなのですが、家畜としてはまだ生後一月も経っておりません。これからも、たくさんたくさん粗相してしまうかと存じます。ご主人様のお手を煩わせて申し訳ないのですが、どうか、わたくしをたっぷり躾け直してくださいませ。
胸の次は……はい、腹部、ですね。細くて白い……あぁ、過分なお言葉です。ご主人様の聖体と比較すればなんと頼りないものでしょう。わたくしごときに、そのような過分なお言葉をくださるご主人様の慈悲深さに、わたくしは、わたくしは、あぁ……なんと申し上げたら良いのでしょう。
ん、ふぅ……そんなに見つめられると、少し……恥ずかしいです。ご主人様。そ、そういえば、最初からわたくしのお腹にご興味があるようでしたね。ご主人様の偉大な手の中にすっぽり収まってしまう、この貧相な腹がそんなによろしいのですか……?
す……すべすべ……しっとり……細い……柔らかい……お、おおお、おやめください……それ以上褒められると……本当におかしくなってしまいます……身の程知らずにも調子に乗ってしまうではありませんか……
よろしいですか? ご主人様はいまこの世においてもっとも偉大なるお方。天地の主、徳と善を体現した聖なるお方でございます。そのようなお方が、軽々しくもわたくしのような端女に――い、いえ! 異論を挟むなど、とても、とても……!
はい。それでは続けます……
叡智の結晶であるご主人様はとうにご存知かと思いますが、ハイエルフは食事など必要ありません。そのため、消化器官もほぼございません。食事を楽しむため、舌と、最低限の管が通っているくらいです。では――この腹に収まっているものは何なのでしょうか。ええ、わたくしの腹にあれほどご執心なのです。わたくしの腹を激しく掴み、優しく撫で、無慈悲に突き上げ、容赦なく精を注ぎ、陥落させたのですから、そこに何があるのかなど、とうにご存知なのでしょう。
はい。通常は骨盤の中に、ひっそりと隠れているはずの――子宮と、卵巣です。そんな大事なものが、消化器官の代わりに、お腹の中にみっちり詰まっているんです。
ええ、わたくしは特に――六人の姫に数えられるほどの魔力の持ち主ですから、とりわけそれが多いのです。本来の位置にある子宮から、ぶくぶくと醜く――多産の鼠のように、子宮が二股に別れて連なっています。左側はここと、ここと、ここと、ここ。右側がここと、ここと、ここと、ここ。あは、ご主人様、まるで左右の子宮をそれぞれ握るみたいに、わたくしのお腹を掴んでいらっしゃいましたよね。一応、ハイエルフの間でも、子宮は神聖な器官なんですよ? 下等種族たちのような子作りに使わない、魔力を貯める大事な器官。子宮などという言葉を本来は使わず、聖なるさかずき、聖杯とも呼ばれているのです。卵巣は、聖なるたま、聖珠(せいじゅ)ですね。処女性があることこそハイエルフの証なのです。故に信仰される大事な場所。
そんな場所を、ご主人様ほどのお方に、手綱みたいに扱われて、玩具にされて、握って揺らして潰して小突きまわされて、無事で済むはずがありません。今もきゅんきゅん、疼いてしまっています。下等種族のお腹なんかより、ずっと大切に扱わなければいけないところ、でした。たとえ攻撃されたとしても、魔力で厳重に守られている場所だったのです。
一日目でもう、悲しいくらいぼろぼろにされてたのに、二日目では完全降伏して、しくしく泣いてたのに――まだ足りないって、ご主人様に犯されてしまうんですもの。三日目にはもう、完全に聖杯をやめさせられて、ただの連結ザコ子宮にされて、それぞれ好き勝手イきまくって、よがっていたんですよ? お腹、ぴくぴくしてたのご存知ですよね? ご主人様の手のひらの中で、わたくしの子宮が危険な痙攣絶頂してたの、感じていらっしゃったではありませんか。四日目はもう、痙攣もできなくなった子宮を、こりこり、こりこりって、精液を馴染ませるように好き勝手弄んで……ダメになっちゃったのに、追い打ちをかけるんですもの。溜まった精液を、握りつぶして排出したこともありましたね。されたことは覚えているんですが、最中のことは全然覚えていないんですよ。結局、ご主人様の精液、ものすごく粘つくものですから、わたくしのお腹からあんまり出ていってはくれなかったようですけれど。ご主人様に粗相をしていないか、少しだけ心配です。そして五日目、五日目はもう……すっかり狂ってしまいました。急に子宮が元気になって、何をされても嬉しく、幸せになってしまうんです。すごく寂しくなって、でも幸せで……完全に、発狂しました。あれからずっと、ずぅっと、精液が欲しくて、寂しいままなのです。子宮が乾いて、仕方がありません。きゅうきゅう疼いて、ご主人様のお子を孕め、孕めって、発情期の獣以上の淫乱さです。完全に……孕むための、妊娠するための器官になっていました。こんなこと知らなかったのに、ぜんぶ、ぜぇんぶご主人様がしたんですよ? 一人のハイエルフを、こんなになるまでぐちゃぐちゃにしちゃったんです。流石はご主人様、その偉大なるお力の前では、ハイエルフなどただの家畜。それを証明してくださった五日間でございました。
完全に敗北した牝として、ご主人様にお祝い申し上げます。疑う余地もなく、ご主人様の完全勝利でございます。ご主人様は一匹のハイエルフの持つ九個の魔力蓄蔵器官を、完膚なきまでにうちのめし、孕むための器官であると自覚させ、家畜へと堕としたのです。もとよりご主人様に敵うものなどいるはずもございませんが、それを見事証明なさったのです。ご戦勝、心よりお喜び申し上げます。
そして――卵巣、ですね。ご主人様は、わたくしのお腹の中に、すべすべした柔らかい楕円形のしこりがたくさんあったことに気がついていらっしゃいましたね。子宮にそれぞれ10個ずつくらい卵巣がぶらさがっています。脇腹を埋めるように、ぎっちりと。エルフや人間の、ちゃちな大きさではありません。それが全部で百八個、腹の表面を埋め尽くし、子宮と皮膚に挟まれるようにございます。
ええ、ご主人様は知らないふりをして「触らないで、許して、それだけはだめ」って懇願するわたくしのそれを調べるように、お腹の上からこりこり弄んでいらっしゃいました。腹の上からともなると、つるつると滑って動きやすい臓器ですから、最初はご主人様も難儀されていらっしゃいましたね。でも、一日ほどで容赦なく捕まえてしまえるようになったのは、流石でございます。一つ一つ、何個あるのか数えてくださいましたね。わたくしもこんな弱点が百八もあることをその時知りました。脇腹が弱いはずです。
確か……「へえ、ハイエルフはこんなところに弱点があるんだ」……と仰っていましたね。ええ、最大の弱点です。感度を神経などに左右される人間であれば、鈍かったかもしれませんが。しかし、わたくしはほとんど魔力によって構成される、精霊種ハイエルフ。その命脈ともいえる聖珠、いえ、卵巣といえば、脳髄を直接弄くられるようなものでしょう。四日目になり、もう従順になっていたはずのわたくしが、我を忘れて身の程知らずにもご主人様に許しを求めてしまいました。見通せぬものなど何もないご主人様は、きっと堕ちきっていたように見えるわたくしの最後の一欠片を、見逃さなかったのですね。
ええ――流石はご主人様です。「かわいい、かわいい」と――耳元で囁かれながら、コリコリと容赦なく卵巣を一つずつ弄るのです。一つ一つ、聖珠(せいじゅ)から卵巣に堕としてくださいましたよね。愛を囁き、聖なる肉棒によって打ちのめし、卵管から溢れた精液が卵巣にかかるほど詰め込んで、容赦なく手のひらで弄ぶのですもの。そんなの、堕ちてしまうに決まっているではありませんか。一つ一つ丁寧に堕とされたこの子達、もう完全にダメになってしまったんですよ? 恋、しちゃったんです。聖珠なんてお高くとまったお仕事はやめて、ちゃんとみんな女の子になりました。ハイエルフにとっては、脳髄のようなものですからね。一つ一つ別々に恋をするくらい、あたりまえです。みんな牝ですから、産むんだって、繁殖するんだって、思い知らされちゃいましたから。嬉しそうに、恥ずかしそうに、卵子つくりはじめたんですよ。今、わたくしのお腹の中に、排卵待ちの卵子が山ほどあるんです。触っただけで爆発しちゃいそうですね。
ふふふ、でも、みんなちょっと放置されたから、ふくれっ面です。でも中は恋する乙女ですから、みんな一生懸命頑張って作った卵子、はじめての卵子を、撫でられただけでプレゼントしちゃうと思いますけれど。
はい――いかがでしたでしょうか。ご覧の通り、魔術の王たる種族、ハイエルフ。その魔力の源を、すべて生殖器官に堕とされてしまいました。精霊種ですから、わざわざ人間のように十月十日待つ必要もございません。子宮の数が少々少なく、負荷がかかってしまうため、一晩で数十、せいぜい百数十の子くらいしか産めないかと存じますが、十分でしょう。
……はい、そう……ですね……精子は、豚でも、ゴブリンでも構いません。必要なのはきっかけですので、生まれる子はすべてハイエルフでしょう。しかも、もう既に堕ちきった卵巣より産まれた、生まれながらにして従順な子羊、オナホ家畜でございます。おまかせください。ご主人様の使い捨てオナホ家畜を、このガルガンティアの胎をもって量産してみせましょう。