04_B_夏汽車。夜汽車
;環境音 SL人吉走行音
;にぃにと日々姫、ボックスシート隣同士、横並びです。基本、にぃにの方見ながらはなして、時折車窓の外見ていただけましたら
;進行方向向きに座ってる↑
; (窓)日々姫 にぃに (通路)
;7/左
【日々姫】「……夜汽車……(一分ほど、車窓を流れる夜にうっとりと見入る吐息)」
【日々姫】「私達がおやすみやけん。キハ07になるかと思うとったけど――臨時列車、8620(ハチロクニイマル)牽引とね。これもお客さんのリクエストやったとよね、きっと」
【日々姫】「来賓のお客様が乗る列車――ちょっと前までだったら、機関士にぃに、助士が私の、一番ミス率の低い組で、ほとんど固定だったけど……」
【日々姫】「(ふふっ、と微笑んでから幸せそうな呼吸。30秒ほど)」
【日々姫】「まっこと、変わったとね。いろいろと。
にぃに抜きでも、ちゃあんと8620――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――こぎゃん静かに、ここちよぉ歌って走るだなんて」
【日々姫】「車窓風景だって……(車窓風景をじっと見る。90秒ほど)」
【日々姫】「にぃに、見ゆるや? ちょこっと体、ずらしたほうがいい? 窓の外。ね。にぃにが帰ってきたころよりも、明かり。増えたよね。
暮らしの明かり。人の灯りが」
【日々姫】「(幸せそうな数呼吸)――いちど御一夜を、クマを……離れなくっちゃいけなかった人たちが、少しずつもどってきてくれてる。
新しく御一夜・クマで暮らしをはじめるひとたちが、じわじわだけど増えてくれてる」
【日々姫】「たった一両のSLが。一本のレールが、バラバラになりかけていたみんなをもう一度つないでくれた。
……すごかことよね。本当に。私もちょこっとはそれに関わらせてもらえたのが、今でも信じられん気がするくらいに」
;7/左→;7/左(密着)
【日々姫】「(甘えて、にぃににもたれかかるニュアンス。息)」
【日々姫】「……(幸せな笑み)――そんなふうにして、どんどん線路はつながっていく。
エステ列車が走ったら、新しいお客さんたちものってくれる。
そぎゃんして増える繋がりは――日ノ本中の、今は苦しんでる全ての鉄路に、勇気を与える」
【日々姫】「……エステ列車にかかってる期待。全然おおげさじゃないって感じる。
感じるから、こそ……(また悩み込んでしまう呼吸。60秒ほど)――あ」
【日々姫】「音……そか、私、客車からの音って、いまままでほとんど聞いたことなかった。うん……」
【日々姫】「(三分くらいたっぷり、耳を澄ませて走行音を楽しむ呼吸音)」
【日々姫】「……キャブ内の音とぜぇんぜん違うと。8620のブラスト音もドラフト音も、すっごく遠い。
火室の中で石炭のパチパチいう音も、給水バルブひねるとざーーーーって水ばながれる音も、全然聞こえん」
【日々姫】「ばってん……(呼吸音)(呼吸音)――その分聞こえてくる音も多かとね。
ジョイント音、がたんごとんて。こぎゃんクリアにいっつも聞こえてくれるなら、異音検知もめちゃくちゃ楽になるとよね。それに――」
【日々姫】「(耳を澄ませて4呼吸)――連結部。こぎゃんうるさくガッチャンガッチャン音立てるとね。
近くにすわると、気になっちゃうかも」
【日々姫】「……ドア閉めとってもこれやけん……むしろ足元からの振動? が音になってつたわってきいとる感じなのかも」
【日々姫】「……ばってん、床材は木 一択やし……吸音材とか貼っちゃうと、難燃性を落としちゃいそうだし……万一のとき、ガスも出そうな気がするし――ん……
(しばらく悩みこむ呼吸音)……」
【日々姫】「んー……連結部いじったほうがよかとかなぁ、客車の連結部のこと、いままで深くは考えたことなかったけん、もっといろいろ話しばきいて――あ」
;環境音 列車、減速
【日々姫】「……もうついちゃうんだ。あっという間。(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――減速、スムーズ。
あ!? にぃに、あれ。停止目標新設されてる。廃駅だけどこれなら……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――っ!――うふふっ!
停止位置ぴたり。やるなぁ」
7/左
【日々姫】「そしたらにぃに、降りよ!で」
;SE
;1/前(マイクに背中向き)
【日々姫】「(歩く&ワクワクで弾む呼吸音。10呼吸ほど)」
;環境音 (坂本駅音源の冒頭部を想定)
【日々姫】「うひゃっ、すごか迫力!
ふふっ、サービスのつもりなのかな。
ばしゅっ! ばしゅっ! ばしゅっ! っ、って、これもすごくよか音。
それに、お客さんにぎわっとるねー。廃駅への臨時停車、めずらしかもんね。うふふっ、ハチロクすごい人気」
;7/左(騒音あるので耳に密着で)
【日々姫】「ね、にぃに。お宿に入る前にちょっとだけ、ホームで時間すごしてもいーい?
((呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ううん、おしゃべりしたいとかじゃなくって……
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん! そぎゃんと!!」
;環境音 振り鐘なりはじめ
【日々姫】「っ!」
;7/左
【日々姫】「うふふっ……(うっとりと幸せにハチロクの振り鐘に聞き入る呼吸音&幸せな笑みがこぼれる系ニュアンス。90秒ほど)」
【日々姫】「ハチロクの振り鐘――やっぱりめちゃくちゃ響くとね。
すごくいい音。音ば聞くなら、これ聞き逃したらいけんよねーって」
;SE 汽笛
【日々姫】「あ!」
;環境音発車見送り(発車見送り音源の3:20秒あたり以降を想定)
【日々姫】「(列車を見送る呼吸。30秒ほど)……行っちゃった。あっという間。
走らせるのはあぎゃん大変ばってん、乗るもの見送るのも、ほんと、笑っちゃうほどあっけなか。
――けど、うふふっ」
;7/左
【日々姫】「これでにぃにとまたふたりきり、ね!」
;ぱっと離れて →;1/前
【日々姫】「そしたらにぃに。お宿――ブルートレイン鱈木……
の前に! 汗かいちゃったし、お風呂、いこっか!」