Track 13

○トラック06b「彼女の日記06」

【乃菜花】 「……うわ。これも、あまり読みたくないかも……」 【乃菜花】 「これって、私が彼を襲うみたいに、セックスをしてもらった時のことじゃない」 【乃菜花】 「しかも、あの時……彼には内緒で、孕ませてほしいって思ってたのよね。オナホ扱いもいいけれど、孕ませてもらって、初めて彼の女になれると思っていて……」 【乃菜花】 「だから、私からねだって、セックスをしてもらって……あ、ら……?」 【乃菜花】 「おもいだしたって……え、ええ。ちゃんとあなたと出会ってから何をしてきたのか、日記に書いてある通り――」 【乃菜花】 「違うって、何が……?」 【乃菜花】 「あ……あ……な、なに、これ……私、どうして、こんな……嘘、嘘でしょ?」 【乃菜花】 「い、いやっ、近づかないでっ!」 【乃菜花】 「あなた、誰なのっ!? 私の両親は離婚も再婚もしてないし、義理の弟なんていなかったわ!」 【乃菜花】 「どうやったかわからないけれど、私にこんなことをさせて……許さない。絶対に、許さないからっ!」 【乃菜花】 「最後の上書き? 記憶の強化? 何を言っているのよ。私は――」 【乃菜花】 「あなたのお姉ちゃんで、恋人で……これからは、もっと特別な関係になるの」 【乃菜花】 「そのために、昔のことをこうやって二人で確かめて『思い出して』いるんじゃない」