04_う、うーむ……では……こ、子守歌でどうじゃ!!(11:53)
「……むっ、まだ寝入っておらんかったか……」
「……しかし寝入れなくとも仕方のないかのぅ。妾の噺、続きが気になってしまい寝入るどころではなかったのであろう? それに加えて妾の読み聞かせじゃ。寝入れずともやむなしというものじゃ、ふははっ」
「お主のような女子に読み聞かせをと思うとつい力も入ってしまってのー、お主も寝付けなかったのやもしれぬ。反省じゃ。妾、反省である」
「……」
「となると……次はどのようにして寝かし付けをしてしまおうかの……なかなか悩んでしまうところなのじゃが……」
「……肌と肌を絡めあい燃え上がってしまえば疲労で眠気が押し寄せるのでは……いや、いかんいかん、興奮のあまり朝まで眠れなくなってしまう可能性が大じゃ……」
「……となると他の寝かし付けは……うーむ……」
「……」
「……おおっ、丁度良いのがあるではないか。これこそまさに寝かし付け、というものが」
「はてさて、では早速……」
「……隣、失礼するのじゃ。この寝かし付けは密着するほどの隣で行うと効果が高いという理由であって、それ以外は深い意味はないので勘違いなどしてはならぬぞー」
「むふふっ、女子とひとつ同じ布団で添い臥してしまったら勘違いのひとつもしてしまうかもしれぬがのぅ」
「……では……よっこい……しょ……っと……」
「……ふむ……一人用の布団であると……多少狭いのは仕方あるまい。仕方なしに妾、もう少し詰めておくとするのじゃ」
「暑かったら言うのじゃぞ。まあ……女子の体温ならいくら暑かろうがウェルカムというものであろうが……」
「……さて、それでは……再び瞳を閉じると良いのじゃ。今度こそ妾、お主を寝かし付けてしんぜようぞ」
「さあ……妾を信じて……瞳を閉じるのじゃ……」
「……べ、別に……これに乗じて唇を奪おう等とはしておらぬから……安心するがよいぞ」
「ほれほれ、妾と違い瞳を開けたまま眠れはせぬであろうし、リラックスをして瞳を閉じると良いぞ」
「……うむうむ、しかと瞳を閉じて偉いのじゃ」
「さて、では……次の寝かし付けは……むふふっ、寝付きの悪そうなお主であって……流石にコロっと寝入ってしまうことであろう」
「さすれば……お主の寝顔、しかと見ておいてやろうかの、むふふっ」
「……」
「……勿論、目を覚ました暁には「寝顔も意外と可愛いのう」と言うサービスもつけるのじゃ」
「……さて……あー……あーあーあー……あー……よしっ……」
「(子守歌)」