第11話 サキュ姉とサキュ子
次の日
サキュ姉 「ふふっ、とっても美味しいです。トムヤムクン、腕を上げたんですねサキュ子ちゃん。寒い朝には身体ぽかぽかしていいですね」
サキュ子 「姉様に食べて貰えてうれしい。でも人間界では朝からトムヤムクンは好まれないらしい」
サキュ姉 「そうなんですかー、私は全然いいですけどね……はむはむ……」
呼び鈴が鳴る
サキュ子 「大丈夫、私が出るから姉様は食べていて」
サキュ姉 「ありふぁとうふぉふぁいます……こくん……結構辛いですね」
玄関に歩きドアを開けるサキュ子
サキュ子 「どなたですか?」
サキュ子「サキュ姉の弟……どういう意味……え、これは姉様の身分証明証……」
サキュ子 「ちょっと聞いてくる」
歩いて聞いて戻ってくるサキュ姉
サキュ子 「いないと言ってくれと言われた……あ、待って」
無理やり上がる主人公 布団を被っているサキュ姉
サキュ姉 「いません、いません……あっ」
怯えた子犬のような目で
サキュ姉 「……どうしてここがわかったんですか?」
サキュ姉 「……携帯電話の逆探知サービス……これあなたの携帯電話……ああっ、すいません!咄嗟に間違えて持っていってしまいました」
サキュ姉 「……どうしてそんなに安堵しているんですか?あ、携帯電話が戻ってきましたもんね……あ」
抱きしめる主人公
サキュ姉 「違う……私が無事で……よかった……ひっく…どうしてですか…ひっく……私ただの役立たずですよ?邪魔者で、人間のあなたとは相容れない魔物です……そんな私にあなたといる資格は」
サキュ姉 「ぐすっ……そんなに優しくされたら私、思いっきり甘えちゃいますよ…………ひっく、ひっく……いいんですかこんなダメなお姉ちゃんで」
サキュ姉 「……ひっく……はい…帰ります……サキュ子ちゃんお邪魔しました」
サキュ子 「姉…様?……一体これはどういう……その人はなにも(何者)……はっ!……ううん……今度ゆっくり聞くことにする……また来て大歓迎」
サキュ姉 「はい、また来ます……サキュ子ちゃん……あなたも大切な大切な私の妹です」
ドアが閉まる
サキュ子 「すごい、お昼のメロドラマみたい……きっとあれは姉様の僕(しもべ)……敵に感づかれないように自然な流れでのメンバーとの合流、流石姉様」