2.私がいるから大丈夫
はいもしもし、愛だよ~♪......え?あれ?だ、大丈夫......?どうかしたの?あ、声がその、ツートーンくらい低い......というか。......よかったら、聴くよ......?ん、......うん、......、うん。......なるほど。......私もだよ?将来の不安とか、先の事考えちゃうと、漠然とした恐怖が襲ってきちゃったり。うん。あのさ、不安とか大丈夫かな、とか......そういうマイナス感情って、誰でも持ってるモノだと思うんだ。だって、ひとだから。喜怒哀楽あってこそのひとだもん。君が感じるように、私も感じるよ。人生をゼロから数えて、最後......死んでしまう時までを想像すると、頭の中、ぐちゃぐちゃになっちゃうよね。たぶんそれって、何十年も生きる間にどれだけ苦悩とか、悲しみとかを味わうんだろうって、そういう怖さもあると思うんだけど、でもね。いちばん怖いのは、死ぬっていう事を、この世界の誰ひとり経験してないから......なんじゃないかな。誰にも聞けないし、誰にも分からない。だから、おばけとか神様とか、そういう実態のないものを作って、死後にもちゃんと世界は続くって、思いたいんだよ。私はね、君と出会う前は、あんまりそういう思いは持たなかったの。失うものは、家族だけだったから。他に誰もいなかったから......。ふふっ。今は、昔より臆病になっちゃったかも。君が、......君が私の、何よりも大切な、唯一無二の存在で......、あああぁー......好き。だからね、私がいるから大丈夫だよ。苦しみ悲しみ、そんな荒波は、私と一緒に越えていこうよ。そしたら、苦しんだ分、悲しんだ分、同じくらい幸せとか喜びとか、やって来るはずだから。人生ってそういうものだよね。私、どんな困難が来ても、君を支えるからねっ。どれだけ悩んだっていいし、辛い思いをしたっていい。誰にでも襲ってくるものだから。ただ、それを何とかしたいときに、そばにいてくれる誰かが......いるかどうかだよ。ふふ。君には、私がいるよ?もちろん私には君がいる。心から信じて、信頼し合ってるから......こういう事、言えるんだよ。君がこうして電話をかけてきてくれたのも、私を......信じてるから、でしょ?ね?......うん♪私、しっかり応えるから。ちゃんと聴くから。どんな小さな悩みでも、相談してくれると嬉しいな。よし。うふふ。君の元気を引き出す魔法、黒崎ビィイイッム!あははは。笑ってくれた。高校生の頃は、私が君に励まされてばっかりだったけどさ、今は二人で、どっちも担っちゃってるねぇ。
......ん、楽しいよ♪いつだって楽しい。さ、暗い時間はおしまいにしよ?笑顔は幸せを呼ぶんだから。にっこり笑顔で、あいらぶゆー♪ってね。私、お馬鹿さんみたいかな?......え、なにそれー!そんな、いつもじゃないよっ。むううッ、君こそいつも私を馬鹿にしてっ......。まあ、かしこいとは言わないけどさぁ......!