Track 2

【3.白の世界】

ふふ 無事にこちらまで来られましたね ご気分はいかがですか? 今、あなたの周りはまっさらな白 さっきの真っ暗な時と比べると 開放的な気分に、なってきますよね? また、イメージをしましょう 黒い世界から、白い光の中へと 投げ出されたあなたは 今、ミルクのような液体の上に ぷかぷか浮かんでいる 全く穢れの無い、とてもおだやかで、 なんだか少し温かく、甘い匂いのする 静かな水面 でも下に意識を向けると、 何だか吸い込まれてしまいそうになる 不思議な魅力のある、白 その水面に揺られているように 首を左右にゆらゆらさせてみてください ゆれ方はあなたが心地よい程度に ゆったりで大丈夫ですよ ほら、 ゆーーら、ゆーーら ゆーーら、ゆーーら ゆらゆらして、揺れる頭に意識が集まると 身体の余計な力はどんどん抜けて とてもリラックスしていきます ゆーーら、ゆーーら ゆーーら、ゆーーら まるであなたを寝かしつける、揺りかごのよう ゆーーら、ゆーーら ゆーーら、ゆーーら ほら、もっと、もーっと ゆーーら ゆーーら ゆーーら ゆーーら そのまま、ゆらゆらを続けましょう (ゆーら、ゆーら・・・) 今から私がみっつ数え下ろして カウントがゼロになると あなたのゆらゆらは真ん中で止まり 行き場を失ったゆらゆらのエネルギーは あなたの意識を深いところへ すーっと沈めていく ほら、さん、にー、いち、ゼロ  身体のゆらゆらが止まる  同時にあなたの意識が吸い込まれて  沈む、沈む、沈む…  穢れの無い純粋な白が、  あなたの事を誘っているの  もっと、もっと白の中に沈みたくなる  ほら、水の中をゆったりと落ちていくような  とても穏やかな感覚 でも、ゆらゆらをやめても あなたの頭の中はゆらゆらした感覚を 残したまま 身体は動かずにだらーっとしているけど 頭の中は、 ゆーら、ゆーら ゆーら、ゆーら 意識がゆらゆら 心がゆらゆら ゆーら、ゆーら ゆーら、ゆーら… ふふ あなたがリラックスしていること 私も十分に感じることができました このリラックスした心を持つ者だけが 「卵」のもとへ行くことができるんですよ もしかして、気持ちよすぎて 目的、忘れちゃってました? でも、今はそれでも大丈夫 ふわふわした気持ち良さに 身を任せておきましょう あなたが、はじめに見つめていたもの どんどん遠ざかって、消えていく もうそんなもの、どうでもいい 忘れてしまっても構わない 必要ないものは、忘れてしまいましょう…? 自分が何なのかも忘れて 意識を沈めることだけに没頭するの 今のあなたは、もう自分が何者なのか分からない あなたの意識は、白いミルクの中に飲み込まれて 白に染まってしまったのだから・・・ でも大丈夫、私が後で、教えてあげますからね イメージを続けてください 今、あなたがいるのは 広い、ひろーいミルクの海の中 まだまだ、まだまだ落ちていく でもあなたが沈んでいるのは ただの海ではありません 段々と、底の方の色が変わっていく 今からカウントダウンして、カウントがゼロになると あなたの周りの液体は、白から いつの間にかえっちなピンク色になりますよ そう、あなたの沈む先にあるのは ピンク色の、快楽の海なの 快楽に、おぼれちゃうかも… 気を付けて下さいね、ふふっ はい ピンクの海まであと、10m じゅう、きゅう、はち、なな、ろく、ごー、 よん、さん、にー、いち、 ゼロ