Track 2

・トラック02「お坊ちゃま、スタイリングのお時間です」

;ボイス位置 9 【千代】 「さて、それでは次はスタイリングをいたしましょう」 【千代】 「ふふっ、坊っちゃま。寝癖がニワトリのようですよ」 【千代】 「千代が坊っちゃまの髪をいつものように凛々しくいたしますからね」 【千代】 「では、こちらにお掛けくださいませ」 【千代】 「エプロンをおつけしますね」 ;SE 散髪用エプロンを付ける音 ;ボイス位置 11 【千代】 「霧吹きをいたします。目を閉じてくださいね」 【千代】 「いきますよ」 ;SE 霧吹きを吹き付ける音 中 【千代】 「朝に浴びる霧吹きは、涼しげで優しくすっきりとさせてくれますね」 【千代】 「坊っちゃまのさらさらの髪をクシで、すいていきますね」 ;SE クシで梳く音+霧吹きを吹き付ける音 中 ;ボイス位置 15 【千代】 「坊っちゃま、本日も麗しゅうございます」 【千代】 「少し、髪が伸びてまいりましたね。整えましょうか」 ;SE ハサミをチョキチョキ鳴らす音 【千代】 「では、まずはこちらのすきバサミでカットしてまいりますね」 ;SE ハサミで切っていく音+クシで梳いていく音 【千代】 「チョキチョキチョキ。さらーっ、さらーっと」 ;ボイス位置 3 【千代】 「ふふっ。この坊っちゃまの髪の毛、いかがなさいますか」 【千代】 「有名な創業者の髪や愛用していたジャケットが  スマートフォンの外装に練り込まれる時代でございますからね。  坊っちゃまの髪も後世の為に取っておいた方がよろしいでしょうか」 【千代】 「坊っちゃまはいずれこの家を継がれる方でございますから、  何か分けられるものを遺していきたいですね」 【千代】 「またいずれ坊っちゃまが何を遺されるか、千代と考えていきましょう」 ;ボイス位置 5 【千代】 「さて、すいた髪を別のハサミで整えてまいりますね」 ;SE ハサミで切っていく音 中 【千代】 「このように、私が坊っちゃまの髪を切るのも15年を超えましたねぇ……」 【千代】 「瞼を閉じれば、今でも、初顔合わせの時の事を思い出します」 【千代】 「坊っちゃまの本家へ家族総出で向かい、祖父の背中に隠れている私に手を差し伸べてくださったお坊ちゃま」 【千代】 「ああ、この人に仕えていくのだな、と。幼いながらに理解いたしました。  それから、ずうっと一緒でございましたね。  嬉しい時も悲しい時も。運動会なんかでも二人三脚なんてこともいたしましたよね」 【千代】 「あの時の金メダル。今も私の部屋に飾っておりますよ。輝かしい思い出です」 【千代】 「さて、髪の毛も整え終わり、より凛々しいお顔になりましたね」 【千代】 「では、そろそろ朝食に致しましょうか」