Track 4

・トラック04「お坊ちゃま、レポートのお時間です」

;ボイス位置 11 【千代】 「では坊っちゃま。そろそろレポートに取り掛かりましょうか」 ;ボイス位置 3 【千代】 「ふむふむ。今週出ているレポートは、心理学関係のみなんですね」 【千代】 「私も去年は同じ講義を受けましたので、何か困ったことがありましたら、ささやかながらお手伝いさせて頂きます」 【千代】 「困ったことがあるまでは、私も自分のレポートをさせて頂きますね」 ;ボイス位置 11 【千代】 「では、始めましょう」 ;SE カリカリとノートに鉛筆を走らせる音 ;SE 間に資料をめくる音(度々お願いします) ;ボイス位置 3 【千代】 「ほう……今現在は好意の返報性のところですか」 【千代】 「ああ、失礼。気になってしまいまして思わず覗き見てしまいました」 【千代】 「好意の返報性。相手が自分に好意を示すことで好意を返したくなる、といった法則でございましたね」 【千代】 「これと同じくして悪意の返報性なるものも存在します」 【千代】 「二つともまとめて返報性の法則にございますね」 【千代】 「小さな好意は、大きな好意として返ってくることは稀でございますが、悪意というものが返ってくる時は、小さな悪意も大きな悪意になって返ってくることがございます」 【千代】 「なので出来る限り小さな悪意を誰かに向けることなく、立ち回ることが渡世では肝要です。しかし、しかしです。人は疲れや余裕がない時に、思わずおざなりな対応をしてしまうこともございます」 ;ボイス位置 11 【千代】 「人付き合いというものは、難しいものですね」 ;ボイス位置 3 【千代】 「ですので、お坊ちゃまが常に余裕をもって、優雅に振る舞い。小さな好意を周囲に向けていけるように私共も尽力させて頂きます」 【千代】 「小さな好意が大きな好意として返ってくることは稀でございますが、それが身を助けることもいつかあるかもしれませんからね」 ;ボイス位置 11 【千代】 「おっと、長々と失礼いたしました。千代が話している時も、レポートに集中していただいて大丈夫ですので」 ;SE カリカリとノートに鉛筆を走らせる音 中 ;SE 間に資料をめくる音(度々お願いします) 【千代】 「さきほどの返報性の法則もそうですが、心理学は処世術としても転用できるものも多いので積極的に学ぶことは大変良い事だと思います」 【千代】 「ただ、心理学はあくまで統計に基づいた法則の積み重ねですので、本当の人の心がわかるというわけではないのです」 【千代】 「こうすれば“大体”の人はこう動く。しかしながら例外は存在し、たとえ法則通りに動いたとしても本心は異なる。ということもございます」 ;ボイス位置 3 【千代】 「努々、お気を付けくださいませ」 ;SE カリカリとノートに鉛筆を走らせる音 中 ;SE 間に資料をめくる音(度々お願いします) ;ボイス位置 11 【千代】 「ううむ……。私のレポートはまだまだかかりそうです。坊っちゃまの調子はいかがですか? 本日は休みですし、いつもよりゆっくり時間がかかっても大丈夫ですからね」 ;ボイス位置 3 【千代】 「ともに頑張りましょうね。坊っちゃま」 ;SE カリカリとノートに鉛筆を走らせる音 中 ;SE 間に資料をめくる音(度々お願いします) ;ボイス位置 11 【千代】 「ふぅ……私の方はひと段落つきました。坊っちゃまは如何ですか?」 【千代】 「おお、坊っちゃまはあと少しで完成なのですね。流石でございます」 【千代】 「では、坊っちゃまが仕上げられましたら休憩致しましょうか」 【千代】 「そのレポートが終われば後はもう」 ;ボイス位置 3 【千代】 「癒しの時間のみにございます」