恋心ずっとリフレイン
「彩愛」: んっと、バス来るまでまだ時間あるね。あっ、あそこの休憩コーナー空いてるし、座って待っておいようよ。
「陽奈」: そうだね。そうしよっか。
「彩愛」: は~、今日は楽しかったね。
「陽奈」: うん。ね、彩愛ちゃん。
「彩愛」: ん?なに?
「陽奈」: 元気になった?
「彩愛」: え?あ、あたし?いやいや、最初から元気、チョウ元気!
「陽奈」: えへへっ、今日はいつもより、手ぎゅうってる時間長いなって思って。
「彩愛」: え?あー、握っちゃってたか。
「陽奈」: ん、さっきから。
「彩愛」: あはははっ~あ、いや、鋭いね。まあ、そうだよね。
「陽奈」: 聞いちゃダメ?
「彩愛」: ん?その、なんていうか、ちょっと寂しくなっちゃってたかも。最近、べたべたしてたのもそれかもだし、今日は迷惑かけちゃったかもだしさ。
「陽奈」: ううん、全然そんなことないよ。
「彩愛」: えへへっ、こんな小っちゃいことで悩むんだよってね。陽奈に喜んでもらって、よし、なんかいい感じだーっよしってなるはずだったのにさ。
「陽奈」: お互いのこと考えるように、大きいも小さいもないよ。
「彩愛」: 陽奈。
「陽奈」: 私は言って欲しいし、相談して欲しいよ。彩愛ちゃんは大丈夫って言って、私を心配させないようにしてくれるかもしれないけど、私はいつも、待ってるんだからね。
「彩愛」: それは、その、さ、ちゃんと恋人っぽいかなっとか、ちゃんとお礼になってるかなっとかさ、陽奈が大丈夫って言ってくれるのは分かってて、だからそれに甘えてるのはなんかなって。
「陽奈」: 私は、私に出来ることないかなって、いつも思ってるよ。楽しいことがあったら、全部言ったいし。嬉しいことがあったら、一番に伝えたい。それと同じように、困ったこととかも、ね。だから、彩愛ちゃんにも。
「彩愛」: だって、あたし、陽奈を好きになってから、どんどんダメなやつになってる気がするっていうか。でも、それなのに、陽奈に大丈夫って言って欲しくてさ。。。あー、もっとからダメだったとかなしね。
「陽奈」: そんなことないよ、全然ない。それに、もしそうでも、私は嬉しいよ。もっとそうなって欲しい。
「彩愛」: あ~、だからそれダメ、堕落してしまう~。
「陽奈」: それはきっと、悪いことじゃないって、思いたい、な。
「彩愛」: 気にしすぎ、かな。
「陽奈」: いいの。私だって、彩愛ちゃんが何かしてくれるの待ってるばっかりだし、その、お互いのこと気になれなくなったり、考えなくなったら、ごめん。それってなんだか、寂しくないかなって。
「彩愛」: それはそうだけど。
「陽奈」: 毎日ね、彩愛ちゃんが私のこと、どんな風に思ってくれてるかなって考えるの、私は楽しみだし。これから、どんな風に思ってもらえるのかなって想像するの、私は好きだよ。
「彩愛」: あ、それならあたしだって、陽奈に喜んでもらえるかなっとか、可愛いって言ってもらえるかなっとか考えてるよ。
「陽奈」: 私たちが、お互いにそう思ったんだから、それでいいんじゃないかな。だって、私と彩愛ちゃんのことなんだもん、ね。
「彩愛」: 陽奈。。。うん、そっか。難しいこと考えるのは苦手だけどさ、陽奈のことはずっと考えてたいし、なんか好きって気持ち、嬉しいことなんだから、いい感じに考えないともったいないよね。
「陽奈」: うん、そうだよ。だから、いつも見たいに彩愛ちゃんの元気もらえたら嬉しいな。
「彩愛」: えへへっ、陽奈はやっぱ天使だったか。
「陽奈」: ふぇ?
「彩愛」: んんん~、陽奈!
「陽奈」: きゃっ、急に抱き付いてたら、びっくりしちゃうよ!
「彩愛」: ん~ (あ、なんか華奢だな。それなのにあたしのことしっかり励ましてくれて、暖かくて安心する。)
「陽奈」: ど、どうしたの?
「彩愛」: 良かった、話せて。変なこと言ってごめんね。ありがとう。
「陽奈」: うん、ありがとう。
「彩愛」: うん。
「陽奈」: ん、まだ、ぎゅうってしてる?
「彩愛」: ん?なんか好きーってなって、こうしたくなって。
「陽奈」: うん、私も。彩愛ちゃんにくっついてもらえるの好きだよ。大好きな相手にくれたくなるの、一番近くにいるんだって、感じたくなるの、当たり前だと思うし。
「彩愛」: だよね、だよね! (あー、てか抱き付いたはいいけど、恥ずかしくなって離れられないというか、顔向けられないというか、顔近すぎると直視できないし、触れ合ってるとなんか柔らかくてすべすべで甘くていい匂いするし。あー、もういい、これやっぱ好きだな。キス、またしたいって言ったら、変なやつだって思われちゃうかな。)
「陽奈」: ねぇ、そういえば、私のは言ってなかった、よね。
「彩愛」: うぇ?
「陽奈」: えっと、ね。好きっ。。。好き、好き、好き、好き。。。キス、っ、。。。
「彩愛」: あっ。。。
「陽奈」: えへへっ。
「彩愛」: (耳元でそんなこと言われたら、ドキってして、普通に顔見つめちゃったじゃん。)
「陽奈」: えへっ、正解?
「彩愛」: もしかしたら、人来ちゃうかもよ。
「陽奈」: えっと、じゃあ、ね。ごそり。。。ほら、こうやって、私の帽子に隠れたれば。
「彩愛」: え?あ、なるほど。いや、なるほどなのかな。
「陽奈」: うふふっ、彩愛ちゃんはマフラーで隠してくれた時もだね。
「彩愛」: でも、やっぱ、ドキドキするじゃん、それ。
「陽奈」: うん、するね。
「彩愛」: 本当、しちゃうからね。
「陽奈」: ん、彩愛ちゃん。
「彩愛」: ん、陽奈。
「陽奈」: (ずっと、目を閉じたら、その先に感じる、暖かい感触。)
「彩愛」: (陽奈が目の前にいるんだって思ったら、恥ずかしくて、でも嬉しくて。小さな吐息も、伝わってくる温度も、クラクラするような甘い匂いも、柔らかさは、どこまでも近づけそうなくらい、一つになれてるって感じさせてくれる。)
「陽奈」: (ドキドキして、息が苦しくなっちゃうような、でも、それも心地いいような、ぎゅうと触れ合ったり指先も柔らかくて、気持ちまで全部、伝わってくるみたい。)
「彩愛」: (こういう瞬間、いつもドキドキしちゃってよく覚えてないけど、すごく幸せなのは、伝って同じ、時間が経つのも忘れちゃいそうになるくらい、ずっとこうしてたくなるよ。)
「陽奈」: (いつも、こんなにドキドキしてたかな。でも、こうするたびに、こんな気持ちになれるなら、それもいいなって思うし。)
「彩愛」: (せっかくなら、いつでも思い出せるように、一回一回はちゃんと覚えておきたいな。でもやっぱり、いつでも思い出せたら、恥ずかしすぎるかな。)
「陽奈」: ん。。。
「彩愛」: ん、んぁ、はぁ~。
「陽奈」: うぇ?どうしたの?
「彩愛」: いや、その、幸せだなってのとさ、してる時何考えてるんかなっとか、気になって。
「陽奈」: そんなの、あ、彩愛ちゃんのこと、だよ。
「彩愛」: ははっ、別に恥ずかしい感想とかはいいからね。
「陽奈」: うぇ?どうしようかな。
「彩愛」: いい、いいって、いいって。思い出したら照れすぎるっていうか、絶対バレてたっていうか。
「陽奈」: う、うん。でも、その、彩愛ちゃんのせいで、癖になっちゃうかも。
「彩愛」: ふぇ~?
「陽奈」: うふふっ、なんて、冗談!
「彩愛」: えっ、んぐっ、ぐぅ~、もう~。
「陽奈」: う、うふふっ。