Track 10

トラック11 「お兄ちゃんのおもちゃで遊ばない」

■トラック11――――――――――――――――――――― 【ヒロイン】 「お兄ちゃん、この箱はいったいなんなんでしょう……?」 【ヒロイン】 「私へのプレゼント? 今更、ご機嫌を取るようなことをしても、催眠術をかけたことを許したりしませんよ?」 【ヒロイン】 「本当に私を喜ばせたいのでしたら、プレゼントなどはいりませんから、催眠術を全て解除してください」 【ヒロイン】 「また、そんなことを言って……。全部、解除しているだなんて嘘ですよね?」 【ヒロイン】 「今までのことを考えると、まだ一つは絶対に催眠術をかけたままのはずです!」 【ヒロイン】 「お兄ちゃんが、私に何もしていないなんて、ありえませんから」 【ヒロイン】 「……本当に、信じてもいいんですか? もう何も、催眠術かけてないんですか? 私を、自由にしてもいいんですか?」 【ヒロイン】 「催眠術を使わないのなら、私はお兄ちゃんを――」 【ヒロイン】 「あら……? 私、催眠術を解除されたら、お兄ちゃんをどうするつもりだったのでしょう……?」 【ヒロイン】 「好きだって……え? そんなことじゃ、ありませんでした。違う、はずです」 【ヒロイン】 「た、たしかに、私はお兄ちゃんのことが――」 【ヒロイン】 「な、なんでもありませんっ、お兄ちゃんに妹以上の感情なんて、抱いたりしていませんっ」 【ヒロイン】 「と、とにかく、お兄ちゃんのプレゼントは受け取りました。催眠術のことも、本当ならば水に流しましょう」 【ヒロイン】 「ねえ、お兄ちゃん? このプレゼント、センスを疑うような物しかないのですけれど……」 【ヒロイン】 「ハンドマッサージ器? これはわかりますけれど……」 【ヒロイン】 「まるでお兄ちゃんのチンポと同じような形をしたおかしな棒に、こちらの卵みたいなものは……どうして線が繋がっているんですか?」 【ヒロイン】 「ほとんど全部、初めて見るものばかりで、何に使うかもわからないのですけれど……」 【ヒロイン】 「学校で、友達に使い方を教えてもらって、一緒に遊べば――」 【ヒロイン】 「え? だめなんですか? どうしてです? 家で一人で遊ぶために使う……? これを、ですか?」 【ヒロイン】 「お兄ちゃん、それは本当のことなんですか? でしたら、使い方をちゃんと教えてください」 【ヒロイン】 「へ、へえ……私を悦ばせたくて、こんなにたくさん用意してきたんですか」 【ヒロイン】 「妹を思うお兄ちゃんの気持ちは評価しましょう。でも、こんなわけのわからないもので、私が悦ぶとでも?」 【ヒロイン】 「ひゃんっ!? な、なにをするんです、いきなり胸に……それに、なんでブルブルしてるんですか!?」 【ヒロイン】 「エッチな……おもちゃ?」 【ヒロイン】 「そ、そんな物を妹へのプレゼントにするだなんて、何を考えているんですか!!」 【ヒロイン】 「もう……お兄ちゃんのことなんて、知りませんっ」