Track 4

縁談の朝

○トラック04.縁談の朝 【メル】 「おはようございます、ご主人様」 【エル】 「おはよ、ご主人。…珍しいね、エルたちが来る前に起きてるだなんて」 【メル】 「今日はあのご令嬢と初めて会う日ですからね。ご主人様もようやく、お屋敷をしょって立つ自覚が出てきたということでしょうか」 【エル】 「……でも、だったらなぜにパンツ一丁? めっちゃ朝勃ちしてるし」 【メル】 「……お出かけ前に、抜いて欲しい?」 【エル】 「マジかよこいつ」 【メル】 「将来の奥様と出会う日ですよ? よくメイドに性欲処理なんて頼めますね……」 【エル】 「言ってる場合じゃないよ、お姉。時間も押してるし、何よりあの勃起、すごいよ。ズボン穿けない」 【メル】 「ふぅ……仕方ありません。昨夜のヌキ残しの可能性もあります。急いでご奉仕いたしましょう」 【エル】 「朝は忙しいんだから控えてほしい……で、お姉とエル、どっちにして欲しいの?」 【メル】 「ダブルフェラ、ですか?」 【エル】 「欲張り。でも、ちょうどいいかも」 【メル】 「ええ。二人がかりで瞬殺しましょう。ご主人様、ベッドに失礼いたしますね」 【メル】 「はい……? してほしいプレイがある、ですか?」 【エル】 「……? らぶらぶ、ふぇら?」 【メル】 「……なんですか。その頭の悪そうな口淫の名は」 【エル】 「エルも知らない。なにその、らぶらぶフェラって」 【メル】 「フェラしている時に、好き、好き、好き……と何度も言うフェラ……ですか?」 【エル】 「要するに、いつも射精の瞬間にやってる恋人つなぎ。あの疑似恋人プレイを頭からず~っと、しろってこと?」 【メル】 「……なるほど。ご主人様は以前から、心の通った口淫、というものに情熱がございましたね」 【エル】 「確かに、縁談相手が決まった後にはやりづらいプレイかも」 【メル】 「普段なら断るところですが……仕方ありません。今日だけです。いいですね。今日を最後に、二度としません」 【エル】 「ま、美人の奥さんができたら、メイドに構ってる暇もなくなる。だから記念。今日だけ、らぶらぶフェラ、したげる」 【メル】 「……あくまで、プレイ、でございますからね」 【エル】 「ぜーんぶ演技。ぜーんぶ嘘。勘違いとか、しないようにね。ご主人」