Track 6

あーんでアイスを食べさせてもらう

;◆SE 遠くで冷凍庫を開閉する音と、その後近づいてくる音。カリン、ソファーの隣に座る 【カリン】 「……はい……あなた……持ってきましたよ……」 【カリン】 「こ、こんなのホントはやっちゃいけないんですよ?  例え夫婦の大事なイチャイチャタイムでも……っ。これは罪です。あわわ……神様……許して下さい……」 ;◆声 ささやき 【カリン】 「…………はい、それでは……あなた……どーぞ……。私の……とっておきの……♡」 【カリン】 「高級カップアイスです。そのお値段、なんと一個1480円。  うおお……夜にアイスを食べるというだけでも罪なのに、まさかの一個千円超え。これを罪と呼ばずに何と呼びましょう。  ……でもこういうイケナイコトしてると、大人になったんだなーって気もしません? えへへ」 【カリン】 「高校のときは……100円アイスだって買うのためらいましたもんね。  ふふ。覚えていますか? 私がまた、1年生だったころー」 【カリン】 「ふふ、あの頃。あなたってば私と目を合わせることもできませんでしたよねー……♡  女の子に全然慣れてなくて……えへ……私いつも、かわいい先輩だなーって思ってたんですよー」 【カリン】 「部活の帰り道で……よく二人で帰って……アイス食べましたよね。  いつも金欠だったから……2つに折れるタイプのヤツ買って2人で分けて」 【カリン】 「……青春の思い出です。へへ」 【カリン】 「おっと、そろそろアイスも柔らかくなって来た頃ですね。  んー……一口……すくって…………」 ;◆声 ささやき 【カリン】 「はい、あなた。あーーん……♡」 【カリン】 「えへへ。私、喜ぶより喜ばせたいタイプなのです。  ……美味しい物食べさせて……幸せそうな旦那の顔が見たいんです」 ;◆声 ささやき 【カリン】 「だから、あなた……♡ お口開けて? かわいい、あーん……見せてください。  はぁーい……ほぉら……あーーん……♡ あーーーーーー…………♡」 【カリン】 「あはは……っ♡ んー……♡ おいし? えへへ……そーですか……もっと、食べますよね?  はい……。あーーーん……♡ やーーん……っ♡ もぐもぐしてゆー……♡ はぁ、この旦那ほんとに……♡」 【カリン】 「……え? 私にも……あーん、してくれるんですか? い、いいですよ、別に……なんか恥ずかしいし……。  ぅ……で、でもぉ……んーー……まぁ……えと……じゃあ、はい…………あーーん…………ぱくっ」 【カリン】 「(アイス食べてる)」 【カリン】 「……恥ずかしさで……せっかくの高級アイスの味がわからないのですが……っ」 【カリン】 「わ、私は自分で食べるから、あーんはしなくていいです。  あなただけ……大人しく、私に可愛がられててください」 【カリン】 「まったく。学生時代の、私の手が当たるだけで顔を真赤にしていたくせに、  すっかり大人になってしまったんですから……もぉ」 【カリン】 「ほら。あなた…………あーーーーん…………♡」 【カリン】 「ん……えへ……♡ えへへ……♡ もう一口? いいよ……はい…………あーーーーん…………♡ えへ……♡」 【カリン】 「やっぱり私、尽くされるより尽くすほうが好きです。  いーーっぱい……あなたに、尽くしてあげたいです……♡」