Track 4

『耳かき、右耳、膝枕』

;ボイス位置:7 【真理愛】 「ふぅ。ごちそうさまでした」 【真理愛】 「では、そろそろ……」 ;ボイス位置:7 囁き 【真理愛】 「お礼をさせて頂きましょう」 【真理愛】 「どうぞ、私の膝に頭をお預けください」 ;SE:頭を膝枕に置く音 ;ボイス位置:3 通常 【真理愛】 「俗に言う膝枕ですね」 【真理愛】 「私の膝はいかがですか?」 【真理愛】 「お気に召して頂けましたでしょうか?」 ;ボイス位置:3 囁き 【真理愛】 「今夜はいつまでもここにいて良いですからね」 ;ボイス位置:3 通常 【真理愛】 「さて、膝枕だけがお礼ではありません」 【真理愛】 「ここに取り出しますは、耳かきにございます」 【真理愛】 「どこから出したか気になりますか?」 ;ボイス位置:3 囁き 【真理愛】 「でも、秘密です。新品である事は神に誓って、お約束します」 ;ボイス位置:3 通常 【真理愛】 「あなたさえよければ、このまま耳かきをさせて頂いてもよろしいですか?」 【真理愛】 「…………(確認のための間)」 【真理愛】 「はい、では始めますね」 ;SE:耳かきの音 浅め 【真理愛】 「まずは様子見で、浅めに浅めに」 【真理愛】 「初めて会う人に耳かきをするんですから、具合を確かめておかなければいけません」 【真理愛】 「(一分ほど息遣い)」 【真理愛】 「ふむふむ……なるほど、大体の具合は把握いたしました」 【真理愛】 「ここから本格的に始めてまいりますね」 ;SE:耳かきの音 【真理愛】 「(一分ほど息遣い)」 【真理愛】 「気持ちよさそうな顔をしていただいていますね」 【真理愛】 「よかったです。気持ちよく出来なければ、お礼になりませんからね」 【真理愛】 「ここには私とあなたしかいませんから、顔をもっと緩めて頂いても大丈夫ですよ」 【真理愛】 「(一分ほど息遣い)」 【真理愛】 「耳かきをしながら、少し、私の話でもしましょうか」 【真理愛】 「実は私、二世なんですよね」 【真理愛】 「ああ、別に真理愛二世とか、襲名制という訳ではないです」 【真理愛】 「父が神父だったから、信者二世という訳です」 【真理愛】 「だから、生まれた時から信者だったんですよ」 【真理愛】 「なので物心つく前に洗礼されたわけなんですね」 【真理愛】 「家にその時のビデオは残っていますが、正直に言って全然覚えてません」 【真理愛】 「物心ついた時には、日曜日に父の車に乗って家族で教会に行っていました」 【真理愛】 「私自身、当時は友達と遊びたかったのもあって、すごく悲しい気持ちになった事を覚えています」 【真理愛】 「日曜朝のアニメとか、ドラマも見る事が出来ませんでしたから」 【真理愛】 「こうして大人になってからは、サブスクリプションとかでそういう作品を見れるようになって、最近はすごくハマっています」 【真理愛】 「深夜アニメも見れるようになりましたし、やっと毎日が充実している気がしています」 【真理愛】 「そう言ってると、まあ、嫌な気持ちしかなかったのか、と思われるかもしれませんが」 【真理愛】 「真夜中でしか救われない人もいますが、宗教でしか救われない人間もいるというのが私の所感です」 【真理愛】 「だからきっと、必要ではあるんだろうな、とは思います」 【真理愛】 「もし次があるなら、生まれた瞬間から信者であるという事はさすがに……ははは」 【真理愛】 「自分の意思で選べたら良いんですけどね」 【真理愛】 「さて、あらかたの耳垢は取ることができたようです」 【真理愛】 「では、もう少しだけ奥の方をかき出して終わりにいたしましょうか」 ;SE:耳かきの音 奥の方 【真理愛】 「(一分ほど息遣い)」 【真理愛】 「はい、お疲れさまでした」 【真理愛】 「次へと参りましょう」