『坊ちゃん、君の顔を見ながら添い寝をしたいんだ……だめかな?』
;SE:扉を開けて扉を閉じる音
;ボイス位置:7 普通に
【結希】
「ふふ。坊ちゃんがご褒美をくれてぼくは嬉しいよ。今にも天に昇ってしまうかのような気持ちさ」
【結希】
「夢心地、とはこのことかな?」
【結希】
「まあ、夢はこれから見るんだけどね。はははっ」
【結希】
「じゃあせーのでベッドに横になろうか」
【結希】
「せーのっ」
;SE:ベッドに二人でダイブする音
【結希】
「ふふ。今のをメイドや執事長に見られたらすごく怒られそうだね」
【結希】
「お行儀が悪いー、なんてさ」
【結希】
「まあ、今日はお休みだから特別にね」
;ボイス位置:7 囁き『他の~』
【結希】
「それに……ぼくへのご褒美でもあるから、他のみんなには内緒でお願いだよ?」
【結希】
「ねえ、坊ちゃん。もう一つお願いがあるんだけど」
;ボイス位置:7 囁き
【結希】
「坊ちゃん。君の顔を見ながら添い寝をしたいんだ。……だめかな?」
;SE:身じろぎする音
;ボイス位置:1 向かい合う形
【結希】
「ふふ。そんな坊ちゃんの事がぼくは大好きだよ」
【結希】
「(照れて)……ん~っ。顔を合わせて好きって言うと、かなり恥ずかしいね」
【結希】
「もちろん、恋愛の意味での好きじゃなくて、人間として好きって意味だったんだけどさ」
【結希】
「あれ……人間としての好きって、恋愛の意味での好きと近しいのかな……」
【結希】
「こほんっ。深く考えるのはやめよう。今は眠ることに集中だ」
【結希】
「まあ、ぼくは眠らなくても、坊ちゃんの顔を眺めているだけで満足なんだけどね」
;ボイス位置:1 穏やかに
【結希】
「ほんと、ずっと飽きないよ……五年間も毎日見てるけどさ」
【結希】
「きみはいつも違う顔を見せてくれるから」
【結希】
「こうしたらきみはどんな顔をするんだろうって、いつも楽しみなんだ」
【結希】
「そして、きみがどんな人生を送るのか……多分ぼくが一番楽しみにしてる」
【結希】
「だから、執事っていうこの特等席は、誰にも譲らないよ」
【結希】
「公私ともに坊ちゃんの一番側にいられるのは執事だけだからね」
【結希】
「今の所は、さ」
【結希】
「そろそろ寝るとしようか。坊ちゃん、目を閉じて……」
【結希】
「ふふ。可愛い寝顔だね。横顔だとあんなに凛々しいのに、正面だとこんなにも愛らしいなんて、きみは本当に不思議な存在だ」
【結希】
「思わずその無防備なおでこに接吻をしたくなってしまうくらいだよ……ちゅっ」
【結希】
「おっと、王子様なんて呼ばれてるぼくが接吻をしてしまったら、目が覚めてしまうかな?」
【結希】
「お、おでこならセーフだよね、セーフ」
【結希】
「でも。もしもきみが長い眠りから覚めないなんて事になったら、ぼくは迷い無くきみを起こしてあげるからね」
【結希】
「王子としても、執事としても」
【結希】
「だから、安心してお眠り」
【結希】
「ぼくの愛しい王子様」
【結希】
「(しばらくの間、安らかな呼吸音)」
【結希】
「(寝息にシフト、しばらく流してトラック終了)」