サイフォンコーヒーはいかが?(コーヒー豆を挽く、フラスコ、加熱音)
;◆SE:10 棚からサイフォンコーヒーの道具一式を取る
;◆声:10
【ロリ店員】
「……道具はこれで全部かしらね? 残すはメインのコーヒー豆だけど……」
;◆SE:10 一つのアロマキープパックを手に取り、中のコーヒー豆を揺らす音
【ロリ店員】
「……うん、これが一番ね。じゃあ……」
;◆SE:10→1 道具一式とアロマキープパックを手に取り 足音
;◆SE:1 足音 停止
;◆声:1
【ロリ店員】
「――お待たせ。それと改めて、ご挨拶するわ。おほん――」
【ロリ店員】
「いらっしゃいませ、Cafe『Sereno(セレーノ)』へようこそ!
今日は心ゆくまで楽しみなさいな」
【ロリ店員】
「さて、ここ『Sereno』にはコンセプトがあって、
癒しと自分の強みを合わせたサービスを提供するの。
他の子だと癒しと美容や、癒しと驚きとかかしら?」
【ロリ店員】
「私はね、癒しと"センパイ"よ。
つまりセンパイ、さすが! と思うような
サービスをいくらか提供するの」
【ロリ店員】
「んで、さっそくブレンドコーヒーをご注文のあなたに
チョイスしたのは、これ!」
;◆SE:1 アロマキープパックを掴み、揺らす
【ロリ店員】
「有名コーヒー店の30周年アニバーサリーブレンド!」
【ロリ店員】
「……高そう? ええ、たしかに高いわよ。
でも大丈夫。後輩クンが出した分に、私が追加してあげたの。
後輩にいい思いをさせる。これこそセンパイの鏡と言えるでしょ!」
【ロリ店員】
「ほらさっそく豆を挽いて、美味しくいただくわよ!
もちろん挽くのに使うのは……これ!」
;◆SE:2 カウンター下からコーヒーミルを手に取る音
;◆SE:1 コーヒーミルをリスナーの前に置く音
【ロリ店員】
「手挽きのコーヒーミル! 今からこのミルで鮮やかにコーヒー豆を挽いて、
あなたの舌をうならすほどの絶品コーヒーを淹れてあげるわ、後輩クン」
【ロリ店員】
「あっ! ちょ、なによ、その顔! 私には出来ないと言いたげなね。
そんな態度を出されたら、私だって、カッチーン――」
【ロリ店員】
「――なんてしないわよ、ふふ。私は心の広いセンパイだもの!
そんなことで、いちいち目くじらは立てないわ」
【ロリ店員】
「だってその分、私の本気でわからせてあげればいいもの
まあ、今のうちに私をなめてなさいな。
そのすました顔もすぐに参りましたってしてあげるからね」
;◆SE:1 アロマキープパックを開ける音
;◆SE:1 カウンターからスプーンを取り、パックの中に入れる
;◆SE:1 パックの中のコーヒー豆をかき混ぜる音
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:パックの中の豆をゆっくりかき混ぜる音)」
【ロリ店員】
「……どう? コーヒー豆をかき混ぜる音、なかなか心地がいいでしょ?
『Sereno』はね、こういうささいな癒しも楽しんでもらうカフェなのよ」
;◆SE:1 パックのコーヒー豆をかき混ぜる音
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:パックの中の豆をゆっくりかき混ぜる音)」
【ロリ店員】
「……ん、ここらでいいかしら。あまり続けてたら、飲めないからね。
じゃあ、お次はコーヒー豆をミルの『ホッパー』に入れていくわ」
;◆SE:1 ホッパーのフタを横にスライドして開ける音
;◆SE:1 パックからコーヒー豆をすくい、ホッパー内に入れる音
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:コーヒー豆をすくい、ホッパー内に入れる)」
【ロリ店員】
「気持ちは八分目がベストね。電動なら六~七分目ぐらいがベストよ。
多く入れれば良いわけでもなくて、重要なのは入れたあとに均一に挽けるかどうかなの!」
;◆SE:1 パックからコーヒー豆をすくい、ホッパー内に入れる音(数回)
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:コーヒー豆をすくい、ホッパー内に入れる音)」
【ロリ店員】
「……ふう。これぐらいかしら。じゃあ、きちんと挽けるようにしっかりとフタを閉めて……」
;◆SE:1 ホッパーのフタを横にスライドして閉める音
;◆SE:1 ミルの取っ手を掴み、コーヒーミルを挽く(継続)
;◆※ 音を聞かせるのが目的なので、全体的に緩やかな速さでいいかもです。
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:ミルを挽く音)」
【ロリ店員】
「さっきも軽くしゃべったけれど、おいしいコーヒーを作るには均一さと速度が重要なのよ……」
【ロリ店員】
「均一さは、挽いたあとの豆の粗さ。速さは挽くスピード。
このポイントを押さえるかどうかで、コーヒーの出来の善し悪しが決まるの」
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:ミルを挽く音)」
【ロリ店員】
「ここで働いてる子たちは、とりあえず全員ストレートを挽かせてるわ。
上達したかなと思えば、私みたいにブレンドも挽けるようにしてるわ」
【ロリ店員】
「よくいるでしょ? 基本もままならないのに、一流の道具を使う人。
けれど一流の人は道具がどんなに壊れてても、うまく作れるものなの。
だから、一流の人が一流のものを使うから、最高のものができるのよ」
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:ミルを挽く音)」
;◆SE:1 コーヒーミルを挽く(停止)
【ロリ店員】
「……これぐらいね。まあ私レベルになれば、大体引き際の見当がつくものよ。
さて、挽いたあとの粉を、今度はこっちの方に移していくわよ」
;◆SE:1 サイフォンコーヒーをカウンター前に置く
【ロリ店員】
「そう……フラスコとアルコールランプ。ふふ、なんだか理科の実験みたいでしょ?
でもこれもコーヒを作る立派な方法、サイフォン式と言うの」
【ロリ店員】
「たしか……19世紀のヨーロッパで編み出された作り方ね。
挽いた粉をね、このロートに入れていくの」
;◆SE:1 サイフォンのロートのフタをあける
;◆SE:1 粉受けの引き戸の取っ手を掴み、引っ張る
;◆SE:1 カウンター下からコーヒースプーンを取り出し中の粉を、ロートに入れる(継続)
【ロリ店員】
「(長めの息遣い:ロートに粉を入れていく音)」
【ロリ店員】
「あと、もうちょっと……」
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:ロートに粉を入れていく音)」
;◆SE:1 ロートに粉を入れる(停止)
【ロリ店員】
「……はい、全部入ったわね。
じゃあ、ロートについてるこの鎖を引っ張って、フックという部分をロート先に引っ掛ける」
;◆SE:1 鎖を引っ張りロート先にかける
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:鎖を引っ張り、フックをロート先にかける)」
;◆SE:1 ロートを元の位置に戻す
【ロリ店員】
「……よし、ロートの準備は完了。次はフラスコにお湯を投下よ。
というわけで、少しお待ちなさい」
;◆SE:1→10 足音 フラスコ部分を持って、ウォーターサーバーへ
;◆SE:10 フラスコにお湯を入れる音
;◆SE:10 お湯が入る音
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:お湯の入る様子をみつめる)」
;◆SE:10 お湯を止める音
;◆SE:10→1 お湯の入ったフラスコを持って足音 接近
【ロリ店員】
「……お待たせ♪ あとはアルコールランプであぶるお時間」
;◆SE:1 アルコールランプのフタをあける
;◆SE:1 カウンター下からチャッカマンを取り出して、アルコールランプの先につける
;◆SE:1 アルコールランプの先に着火
【ロリ店員】
「……はい、着火♪ そしてあぶるまえに
フラスコの上に、用意したロートを乗せて……」
;◆SE:1 フラスコの上にロートを乗せる
【ロリ店員】
「……セット完了。あとはあぶりまーす」
;◆SE:1 着火したアルコールランプをフラスコに近づけ、フラスコをあぶる
【ロリ店員】
「こうしてみると本当に実験みたいよね、ふふ。
作る原理としては、下からあぶることで、
気圧が変わりフラスコのお湯を押し上げていくの」
【ロリ店員】
「お湯はロート内にたまっていく。
そこから抽出して、香り高いコーヒーが味わえるの。
まあどんな様子で作られるかは、"百聞は一見に如かず"。見ればわかるわ」
;◆SE:1 フラスコをあぶる(継続)
【ロリ店員】
「(長めの息遣い:サイフォンコーヒーを見つめる)」
;◆SE:1 フラスコ内の水分が上昇する(継続)
【ロリ店員】
「ボコボコと泡の音が聞こえる? ほら目をつぶって、耳を傾けて……いい音よ」
【ロリ店員】
「(長めの息遣い:サイフォンコーヒーを見つめる)」
【ロリ店員】
「サイフォンの特徴は、豆とお湯が接する時間が長い。
それが深いコクを出すことにつながるのよ」
【ロリ店員】
「(長めの息遣い:サイフォンコーヒーを見つめる)」
【ロリ店員】
「お、ロートへお湯がどんどんたまっていってる。
ある程度お湯がたまってきたらね、こうするの」
;◆SE:1 カウンター下からへらを取り出す。
;◆SE:1 ロート内に入れてかきまぜる(継続)
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:ロート内のお湯をかきまぜる)」
【ロリ店員】
「ロートに上昇したお湯をかき混ぜて、コーヒー豆全体に浸透させるの」
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:ロート内のお湯をかきまぜる)」
;◆SE:1 ロート内をかきまぜる(停止)
【ロリ店員】
「ん。このぐらいかしら……じゃあ……もうちょっと……」
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:サイフォンコーヒーを見つめる)」
;◆SE:1 フラスコ内のお湯が蒸発しきる
【ロリ店員】
「……このまま空焚きになっちゃうから……」
;◆SE:1 アルコールランプをどける
;◆SE:1 ロート内のコーヒがフラスコ内に流れ出る。
【ロリ店員】
「ねぇ? 面白いでしょ。あとはコーヒーが最後まで落ちきるまで見守りましょう」
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:ロートにコーヒーが落ちていく)」
;◆SE:1 ロート内のコーヒーがフラスコ内に落ちきる
【ロリ店員】
「よし、完成ね。火を止めて。あとは飲むだけね」
;◆SE:1 火の点いたアルコールランプにフタをかぶせる
;◆SE:1 ロートとフラスコを離す音
【ロリ店員】
「(少しの息遣い:ロートとフラスコを離す)」
【ロリ店員】
「……あ、待って、美味しく飲むのなら、使うカップもきちんと仕上げないとね!」
;◆SE:1 ロートを脇に置く
;◆SE:1→10 カウンター下からのカップとティースプーンを手に取り、ウォーターサーバーへ向かう。
;◆SE:10 カップにお湯を注ぐ
【ロリ店員】
「(少しの息遣い:楽しそうにお湯を入れる)」
;◆SE:10 カップにお湯を入れ終える
;◆SE:10→1 カップの中のお湯をティースプーンでかき混ぜながら、リスナーの前に来る。
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:楽しそうにカップのお湯を振って、カップを洗う)」
【ロリ店員】
「うん、こんなものね……」
;◆SE:1 カップに入ったお湯をシンクに捨てる
;◆SE:1 カウンターにあるふきんを手に取り、カップを拭く
【ロリ店員】
「(短めの息遣い:鼻歌交じりにカップをふきんで拭く)」
;◆SE:1 カップをリスナーの前に置く
【ロリ店員】
「……はい、待たせちゃったわね。
コーヒーもいい具合に冷めてるだろうから、淹れていくわ」
;◆SE:1 フラスコの取っ手を持ち、カップにコーヒーを注ぐ(ゆっくりめに)
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:カップにコーヒーを注ぐ)」
;◆SE:1 フラスコの取っ手を持ち、カップにコーヒーを注ぐ(停止)
;◆SE:1 入れ終えたカップを掴み、リスナーの前に置く
【ロリ店員】
「――お待たせしました。30周年ブレンドコーヒーでございます。
熱いので、ゆっくりとお召し上がりくださいな」
;◆SE:1 リスナーカップを掴む。
【ロリ店員】
「さあ、どうぞ」
;◆SE:1 リスナー口をつける
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:飲む姿を見つめる)」
【ロリ店員】
「…………どうかしら?」
;◆SE:1 リスナー身じろぐ音(皿をカップに置く、おいしい)
【ロリ店員】
「コクがあって美味しい? でしょでしょ。
それがサイフォン式で淹れた時に味わえるコーヒーの味(あじ)よ。
ほら、おかわりを入れ――」
【ロリ店員】
「――あっ! その前に後輩クン?
あなた、コーヒを淹れてあげる前の
私にどんな態度を示してきたかしら?」
;◆SE:1 フラスコを取り上げる
;◆SE:1 リスナー身じろぐ
【ロリ店員】
「……許してほしい? なら、センパイの淹れてくれたコーヒー美味しい!
って言えたら、許してあげてもいいわよ。ほら、さん、はい」
;◆SE:1 リスナー身じろぐ
【ロリ店員】
「……ふふ。美味しいのね。じゃあ、もう一度淹れてあげる。
ほら、カップを前に出しなさい……」
;◆SE:1 リスナー身じろぐ 少しカップを慌て気味に出す
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:飲む姿を見つめる)」
;◆SE:リスナー、飲み干し、カップを置く音
;◆SE:1 リスナー身じろぐ
【ロリ店員】
「くすっ、もぉ~そんなに焦らなくてもすぐになくならないわ。
ほら……追加も作ってあげるから、ゆっくり飲みなさい」
【ロリ店員】
「(少し長めの息遣い:鼻歌交じりにコーヒーを淹れる音)」
;◆SE:徐々にフェードアウト