Track 5

■トラック5『夕飯を食べた後、ほっと一息』

;◆SE 遠くで、食器を洗っている音。水を止めて、近づいてくる足音。 ;◆声 ダミーヘッド位置・1(正面・近い) 【千歌】 「そこ、開けて下さい」 ;◆SE 千歌、リスナーを端によせて隣に座る 【千歌】 「……んしょ」 【千歌】 「は?(低い声) 何ビクついてるんですか。……女の子が急に隣に座って来たから、  緊張したとか、マジですか。どれだけ女慣れしてないんですか」 【千歌】 「ほら。そんな端っこ居ないで。もっとこっち、来たらどうですか。  は? 肩と肩が当たる? それが何ですか。騒ぎ立てる程のことじゃないでしょ。ほら。来い」 ;◆SE リスナーが近づいてくる。 ;◆声 気持ち、通常状態より近づく感じで喋って下さい。声も若干ささやき気味でお願いします 【千歌】 「…………。ほら。大したことじゃ、無いでしょ。ただ少し、お互いの熱を、感じるだけ。  暖かくなって、丁度いいでしょ。……何か文句でも、あるんですか」 【千歌】 「無い? それなら別に、いいんです」 【千歌】 「……………………」 【千歌】 「何見てるんですか。スマホ? 写真ですか。へー。友達の写真。  どんなのですか。見せて下さい」 【千歌】 「………………何これ」 【千歌】 「え。写ってるの、女の子ばっかりじゃないですか。  いや、ていうか、癒やし部の子ばっかり。……あれ、コレ、乃々華まで」 【千歌】 「……………………へー(低い声)」 ;◆声 ささやき 【千歌】 「少し見ない間に、女子の友達が随分増えたんですね。  軟派って言うんですか、こういうの。手当たり次第に手を出して、不潔」 【千歌】 「なんですか。申し開きの一つでも、あるんですか」 【千歌】 「……別にカノジョとかは、居ない?」 【千歌】 「は? なんですかその情報。それで私が喜ぶとでも思ったんですか。  意味わかりません。本当に、あなたって…………」 【千歌】 「……カノジョとかは……居ないんですね。…………そうですか………」 【千歌】 「……いえ別に、ほっとしてたりしませんけど。  あなたに恋人が居ようと居まいと何も感じたりはしません」 【千歌】 「…………」 【千歌】 「それにしたって、女の子の友達が多いのはなぜなんですか?  え? 癒やし部の人たちの練習台になってる? 今日の私達みたいに? ……あ、なるほど」 【千歌】 「先輩は昔から、お人好しで扱いやすいですからね。その気持ちは分かります」 【千歌】 「……では、癒やし部の子達と、今日みたいに?  2人きりで。耳かきしたり。膝枕したり。でも、完全に健全に? ……そう」 【千歌】 「ちょっとスマホ、貸しなさい」 ;◆SE スマホで自分の写真を撮る 【千歌】 「…………」 【千歌】 「……ん……設定は…………これか。………………」 【千歌】 「はい、どうぞ先輩。……別に。変なことはしていません。  ただ……ホーム画面の背景を、私の写真にしておいただけです」 【千歌】 「なんですか。文句あるんですか。いいでしょ、どうせ初期状態だったんだから。  私、可愛くないですか。客観的に見て、基本可愛いですよね。それなら、良いじゃないですか」 【千歌】 「…………先輩は……大人しく、私に従っていたら良いんです。  そのままにしてくれる? ……うん。…………いいこ」 【千歌】 「じゃあ私、お風呂沸かして来ちゃいますね。そうだ、お布団の準備も……。  って、何驚いてるんですか? 今日は泊まっていくでしょ。……子供の頃は、良くしてたじゃないですか。お泊り会」 ;◆声 ささやき 【千歌】 「……先輩は、イヤですか。昔みたいに……うちに、泊まっていくの」 【千歌】 「……」 【千歌】 「…………そ、そうですか。だったら、泊まっていって下さい。  まだ試したい癒やしのやつ、沢山あるので。はい。……えーと」 ;◆声 ささやき 【千歌】 「我儘許してくれて、ありがとうございます。先輩は相変わらず………………扱いやすい人ですね」