プロローグ
「~~~~~♪ ほい、終わり、と……あとはぁ……ま、予定通りやってけば平気かなぁ……ふふん、夏休みの宿題なんていっぺんにやろうと思うから大変なんだって……ほらほら、少しくらいなら手伝うからさ、ちゃちゃっとやっちゃお? 夏休み、もうちょっとで終わりだしね」
「ふふ、一日2~3時間、ちょこちょこやってただけだって。土日はお休みにしてたし……んー、ほら。学校で勉強してると思えば、割とあっさり? あははは、ま、私は面倒な事は先にやって後でだらだら過ごすのが好きなタイプだから、昔からの性格って言うか、そんな感じ? 橘さんなんかはもっとスゴイらしいよ? 夏休み1週間で全部終わらせて、後は遊んで過ごすんだって」
「だよねぇ、あたしもさすがにそこまでは……ん、どったの? え……うーわ……なんで夏休みに外でまで会うかなぁ……あー、良いよ良いよ、向こうも気づいてないんだし、わざわざ呼ぶ事ないって……へ、うちの兄貴? さ、さぁ? どうなんだろ、私、別に、ほら、兄貴と仲が良いわけじゃないから普段何してるのかとか、全然知らないし……」
「部活は……やってないんじゃない……かな? あははは、それくらい興味無いんだって……てか、前からちょっと興味持ってるみたいだけど本当、ダメだって、オススメしないって……そりゃーねー、黙ってればそこそこ? まぁ、最低限? 見れる……見られる? 見た目だけど……やめときなって、それよりもほら、バスケ部の幼馴染君は? てか、彼が居るんだから他の男なんて良いでしょ」
「あー、近くに居るとだらしない所も目につくからねぇ……って、それ私が言ってる事と変わらないじゃん……そーそー、結局そういうのが見えてない時期が一番良いだけだって……ふふ、なんだ、なんか誘われてるなら行けば良いじゃん。そうそう、やってみないと判らないからねぇ……んじゃ、遊びに行く為にも宿題やらないとね。ほらほら、頑張らないと夏休み終わりまでに間に合わないぞー」
「と、そうそう。そういえば明日は……うん、覚えてたならいいや。あははは、デートとか、相手が居ないってば……え……い、いや、それはきっと気のせいじゃないかなぁ? 私、彼氏とかその……居ないし? ほ、ホントだし! いやいやいやいや、ホントのホントだってば! ちょ、勘弁してよー、てか、さっきからずっとお喋りしてるし、ちゃんと進めないといつまでも終わらないんだけど」