誘導
(軽く催眠の説明をする)
これから、勇者様にリラックスしてもらうために、
催眠術をかけていきますね。
この先、ゲイザーという催眠魔法を使ってくる敵がいますから
その催眠魔法に耐性をつけるため、と思ってください。
催眠により深くかかってもらうために、これからは勇者様のことを
貴方と呼ばせていただきますね。
(ここから声のトーンを少し落として話す)
(語りかけるようなペースで)
ベッドに横になったら、目を閉じて
私の言葉をなぞって、イメージを膨らませていきましょう
貴方はこれまでたくさんの街へいき、
いろんな景色の場所を旅してこられたと思います。
旅の初めは、自然豊かな草原から始まったのでしょうか。
想像してみてください、青々と生い茂る草木
柔らかい絨毯のような芝生が一面に広がっていて
その柔らかい芝生を撫でるようにそよ風吹き、
そっと貴方の頬を撫でる。
太陽の光は暖かく、優しく包まれているみたいで、
とっても心地がいい。
少し、寝転んでみましょう
柔らかい芝生に身を投げ出して、だら~んって
草の擦れる音がサラサラ~って耳元で聞こえて、
何だか耳をくすぐられているみたい。
自然をより感じるために深呼吸、してみましょうか
大きく息を吸ってみると、芝生独特な匂いが、肺いっぱいに広がる
息を吐くと、肺から空気が抜けて、体が、沈み込んでいく
もう一回、大きく息を吸って
お腹が膨らんで、空に向かって浮かんでいくような感覚
(沈めていくような暗めの声で)
息を吐いて~
浮かんでいた分、さっきよりも深く沈む
全身の力が、そのまま、芝生に吸い込まれていく
(浮かび上がるような明るめの声で)
大きく吸って~
力が抜けた分、さっきよりもふわ~っと浮かんでいく
(沈めていくような暗めの声で)
深く吐いて~
体がズーンと沈んで、さらに体の力が抜けていく
体の力が抜けて、全身弛緩していく
体が弛緩すると、心の力も抜けて、ズーンと沈んでいく
(浮かび上がるような明るめの声で)
息を吸って~
空から差す光に、吸い込まれるように浮かんでいく
ふわふわ、ふわふわ浮かんでいく
(沈めていくような暗めの声で)
息を吐いて~
地面に引っ張られるように、ズーンと沈んでいく
全身の力、心の力が背中から抜け落ちていく
(語りかけるようなトーンとペースに戻す)
はい、深呼吸はここまでにして、いつも通りの呼吸へ戻してください。
深呼吸することで、リラックスできて
私の声もより鮮明に聞こえるようになったと思います。
それは、貴方の心の力が抜けたから。
心と体が弛緩したから、私の声が、
貴方の耳に、頭に届きやすくなったのです。
さぁ、次の場所へ旅を進めていきましょうか。
貴方が今体を預けている芝生
体を支えていた芝生が水を含んだように緩くなって
貴方の体ごと、沈み始める
つぷつぷと、貴方の体をつつみ、ゆっくりと体が沈んでいく
まるで、とろとろの液体のようになって、
貴方の体を少しずつ飲み込んでいく
飲み込まれたまま、ゆーっくりとさらに地下深くへと沈んでいく
とろとろの液体で満たされた、地下へとゆっくり、ゆっくりと沈んでく
ほら、全身がとろ~っとした液体に、包まれた