4.エピローグ
◇エピローグ
はぁい、ダーリン♪
そろそろ来る頃だと思ってたわ。
“おトイレ”しに来たのよね?
ところで。
あたし、生まれて初めて男子トイレ入ったけど……。
想像以上に“不潔”な場所ねぇ……。
埃っぽいし、壁や床のあちこちに、オシッコの染みが付いてるし……。
はぁ……もうちょっと綺麗に使いなさいよね?
特に、この小便器。
すぅぅーー……
ぅっ!
消臭用のボール置いてあるのに、かなりオシッコ臭いわ……!
男子が普段、トイレ掃除サボってるのがバレバレね。
んしょっ…と
?
どうしたのよ、そんな驚いた顔しちゃって。
『汚い』? いいでしょ。小便器に座ってみたい気分だったの。悪い?
……っていうか、あんた、オシッコしに来たんでしょ?
そこで突っ立ってるだけで、用を足せるの?
くすっ。
ええ。ご覧の通り、この小便器はあたしが座ってるから、今は使えないわよ?
他の小便器も、一時的に荷物置かせてもらってるわ。
くすっ
『どうしてこんな意地悪するのか』、ですって?
呆れた。自覚、全然ないんだ。
ホントに漏らしちゃえばいいのに……。
――アンタ、最近になって、あたしのこと露骨に避けてるわよね?
とぼけないで。
ふん。その気にさせて、急に素っ気なくするとか……そういう駆け引きのつもり?
だとしたら、アンタも人が悪いのね。
……ねぇ、教えなさいよ
あたし、アンタの気に触るようなことした……?
もしそうなら、ちゃんと謝らせて。
あたしに、ずっと隠してきたことがある?
うん。教えて。
へ?
さ、『催眠アプリ』……?
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――えっと。
今のあんたの話をまとめると。
アンタのこの催眠アプリっていうので……
あたしの心とか、認知とか、いろいろ都合よく弄っちゃった……?
で、その効力も今日で切れちゃうから、あたしのことを避けていましたと……。
『今日までのことは死んで詫びます』って…
……っ
あ~~もう!なんなのよ、その理由!
ずっと悩んでたあたしがバカみたいじゃない……!
ちょっとスマホ貸して!
ねぇ、この“好感度の確定ボタン”押したらどうなるのよ?
…へぇ。
あたしの人生を狂わせることになるから、『これだけは絶対に押せない』……ね。
はぁーー……。
アンタ、全っ然分かってないわね。
えい。
――はい。これでアンタの心配は無くなったわね。
…な、何よ、急に大きな声出して。
言っておくけど、このアプリが偽物だと思ったから押した訳じゃないわよ?
じゃあどうしてって……
今抱いてる、アンタに対するこの気持ちを……ずっと大切にしたいと思ったからよ。
……腑に落ちないって感じ?
そういうトコ、疎いわよね。
ま、そこもイイんだけど……。
――え? 瞳の色?
催眠かける、以前の状態に戻ったの…?
ふぅん……自分じゃよく分かんないけど……。
ところで
ごめん。膀胱、大丈夫……?
すっごいモジモジしてるけど。
あー、限界よね……。
――いいわよ? あたしのおくちに出してくれて。
……だから、飲んであげるって言ってるの。時間ないんでしょ?
気にしなくていいわよ。今更おしっこくらい。
アンタの精子、どれだけ飲まされてきたと思ってるのよ。
はぁ……。
分かった。じゃあ、“こうすればトイレっぽくて出しやすい”かしら。
飴玉を口に入れて…。
んぁぁーー…。
ほら。あたしのおくち。
“こっちの小便器と一緒”の絵でしょ?
さ、ろーぞ♡
っっ♡
んぐっ♡ んぐ♡ ん♡ ん♡ んっ♡ んっ♡
んっ♡ んっ♡ っ♡ んぐ♡ ん♡ んっ♡ んっ♡
ンふー♡ ンふー♡ ンふー♡ ンふー♡
ごくっ♡ コクッ♡ んブっ♡ んこくっ♡ コクンッ♡
ごくっ♡ こくんっ♡ こくっ♡ んコクッ♡ コクンッ♡
こくっ♡ ごくっ♡ こくっ♡ こくっ♡ こくっ♡ こくっ♡
っ ぷぁっ♡
けほっ♡ けほけほっ♡ けっぷぅ♡
はぁーっ
はぁーっ
はぁー
ん♡ おしっこ、ごちそうさまでした。
――あ、ちょっと待って!
まさか、そのままパンツ履く気なの?
まったくもう……だからチンポすぐ汚れるのよ……?
ん。ハンカチで優しく拭いてあげる。
これでよしっと。
え? 『ちょっと制服にかかっちゃった』……?
くすっ
気にしなくていいわよ。あたしが勝手にやったことだし。
っていうか、あんたのおしっこ、匂いも味もちょっとだけ甘かったわよ?
お腹も少し出てるし……食生活とか大丈夫なの?
はぁ……そんなことだろうと思ったわ。
明日からお弁当作ってきてあげる。
くすっ
お弁当くらいで喜びすぎ……バカ。