撫猫さんと休日
今日は主人公はお休み
撫猫さんは家事が一通り終わると窓際でついうとうとしてしまう。
猫特有のポーズですやすや眠る撫猫さん
撫猫 「すぅ…すぅ……」
そこに主人公が現れる
主人公「撫猫さ……あ、寝てる……寝姿は猫っぽいな」
撫猫 「……んっ…あれ、旦那様……はっ、も、申し訳ありません!私、いつのまにか居眠りを!」
主人公「はは、撫猫さんでも居眠りとかするんだね……猫みたいだったよ(猫だっけ)」
撫猫 「ううぅ……窓際で日向に当たっていたらついウトウトと……猫の習性には逆らえません……は、旦那様に寝姿を見られてしまいました……もうお嫁にいけません(真っ赤)」
主人公「まぁまぁ、撫猫さん、これでも読んで気分直してよ」
紙袋を渡す、中には雑誌が入っている
撫猫 「え……はぁ、これは一体なんでしょうか旦那様……開けてみてよろしいんですか?」
開ける撫猫さん 中には旅行雑誌が数冊
撫猫 「これは……旅行雑誌ですか?……旦那様、ご旅行されたいんですか?承知致しました。私が最適な旅行計画を……え」
主人公「いや、じゃなくて撫猫さん好きかなって思って」
撫猫 「……これ私にですか?……あの、もしかして前にお話しした時刻表からお察しいただいたんですか?」
主人公「うん、まぁね」
撫猫 「旦那様……(恥ずかしさ&嬉しさの眼差し)」
主人公「……違ったかな?」
撫猫 「……か、家宝にします!神棚に供えます!ないので作ります!」
主人公「よ、読もうよ」
撫猫 「へ?そ、そうですね……その前に読まないと失礼ですよね……では読ませていただきます……その前に手袋を……指紋をつけては申し訳が」
主人公「いいから、いいから」
撫猫 「で、ではせめて正座で……んっ」
正座する撫猫さん
撫猫 「ららぶ京都……こちらは鎌倉ですね」
主人公「そういう古都みたいなとこ好きかなって」
撫猫 「はい。こういった雰囲気はとても好きです……私の好みまで覚えていただいてたんですね、旦那様……(嬉しい眼差し)」
主人公「ほら、読もうよ!」
撫猫 「はっ……そうですね。読まないと」
ページめくる撫猫さん
撫猫 「とても大きなお寺ですね……」
主人公「清水寺知らないんだね」
撫猫 「清水寺……これがかの有名な……『松風や音羽の滝の清水をむすぶ心はすずしかるらん』は私も知っていますよ……こうして見るのははじめてです」
主人公「そっちは知らないな、ごめん」
撫猫 「あ、申し訳ありません……今のは御詠歌といいまして昔から参拝で歌われる和歌ですね……こちらのお寺は……仁和寺ですか……確か『わけのぼる 花の嵐の 梢より 御室(みむろ)の山に 月ぞ輝く』が御詠歌ですね……歌にたがわぬ美しい外観をしていますね……あ、はい、御室の山というは神様がおわすお山で紅葉の名所であることが……(フェードアウト)」
場面転換 ※いつものじゃなくて自然音でお願いしたい
撫猫 「この着物……京友禅のしなやかな絹に咲く、深く鮮やかな彩りは目を見張るものがあります……旦那様はいかが……あ」
お茶を入れてあげる主人公
撫猫 「い、いけません旦那様!そのような事は私が……」
主人公「いいから、いいから」
撫猫 「ありがとうございます……では謹んでいただきます……んっ……こくん……おいしいです……はぁ……あ」
気づいたら夕方
撫猫 「お日様が傾いています……私ったらそんなに夢中に……お夕食の準備しないと……今日はいい寒ブリが手に入ったのでブリ大根にしてみようと思います……え?」
主人公「楽しかった?」
撫猫 「はい!今日はとても楽しかったです……こんなに素晴らしい本をありがとうございます……でも……」
主人公「でも?」
撫猫 「でも、旦那様とゆるりとお話できたのはもっと嬉しかったです……(照れ)」
撫猫 「お夕食の用意を致します」
そそくさと台所に行ってしまう撫猫さん?