告白編
次の日の朝
朝食の準備が出来た撫猫さん
撫猫 「朝食の準備が終わりです……今日はメザシがよく焼けました……ふぁー、あ、私ったら……昨日は
夜なべをしてしまいましたからね」
撫猫 「……旦那様のお部屋の前に置いたあの手紙、読んでいただけるでしょうか」
遠くで襖が開く音がする(主人公起床)
撫猫 「あ……旦那様が起きて来られたようですね」
しばしの間
撫猫 「あぁ……緊張してしまいます……」
ものすごい勢いで階段を駆け下りてくる主人公
撫猫 「だ、旦那様がすごい勢いで降りてらっしゃいました」
主人公「な、撫猫さん!手紙!?」
ガバっと肩を掴む
撫猫 「は、はい、旦那様、な、何でしょうか!?……あ、手紙を読んでいだけたんですか」
主人公「ど、どういう意味なの……」
撫猫 「どういう意味というのは……そ、その、読んでいただいたそのままの意味です……(眼を伏せる)」
主人公「や、やっぱり!……出ていかないで撫猫さん」
ここからバイノーラル 上から
撫猫 「だ、旦那様!?私の足にすがりついていかがされたんですか?い、いけません!殿方がこのような……え……出ていかないで、ですか……それはどういった意味でしょうか」
主人公「だって置手紙が」
手紙を見せる主人公
撫猫 「手紙の内容ですか?あの……旦那様……読んでいただけたんですよね?(恥ずかしい)」
主人公「達筆すぎて読めなかった……でもお別れの手紙だと思って」
撫猫 「え、読めなかったんですか?達筆すぎて……も、申し訳御座いません旦那様!……えと、えと、お別れの手紙ではないです……安心してくださいまし……んっ」
すがりつく主人公と同じ目線にそっとしゃがんで抱きしめる撫猫さん 優しい声で
撫猫 「大丈夫です……旦那様……撫猫はどこにも行きません。ずっとお側におりますよ」
主人公「撫猫さん……」
安堵からちょっと涙目な主人
撫猫 「よしよし、男の子が泣いてはいけません……はい、泣いてないですね」
主人公「じゃあ、撫猫さん、この手紙は……」
撫猫 「え、この手紙……ですか?……そ、それはですね……恥ずかしいのでお耳を貸していただけますか……」
そっとどちらかの耳に囁く
撫猫 「……それは恋文です」
主人公「え……それって」
戻って
撫猫 「昨晩、旦那様にご旅行に誘われて決心いたしました……殿方から求愛をされて蔑ろにするほど私は無作法ではありません」
主人公「きゅ、求愛……そ、そこまで考えてなかっ……(うっ、眼がすごく真剣だ)」
撫猫 「旦那様にそこまでのお考えがないのは察しておりました……旦那様はとてもお優しい方ですから……それでも」
撫猫 「それでも撫猫は旦那様をお慕いしております(もじもじ)」
主人公「撫猫さん……」
撫猫 「……旦那様こんな猫ですが、お側に置いていただけますか?」
主人公「……はい、喜んで」
撫猫 「あぁ(喜び)……嬉しいです……旦那様……撫猫はとても幸せ者で御座います」
主人公「……」
撫猫 「……」
撫猫 「あ……旦那様、朝食が冷めてしまいます」
主人公「う、うん」
主人公離れて朝食があるちゃぶ台へ
撫猫 「あ、あの、旦那様、やっぱりその前にこれだけは言わせてください」
主人公「うん、聞くよ」
撫猫 「はい!それでは……旦那様、ふつつか者ですがよろしくお願いします」?