第二話 剣と風紀だけが友達さ!
フー子はあれから毎日三十分、部室に見分という名目で立ち寄り、
毎日1話ずつまのマギを見ていた。今日は3話つまり3日目
フー子 「うわぁぁ、マムった。マムったぞ!?マムさんの首から上が魔女に食べられた!?」
興奮のあまり首を絞めるフー子
主人公 「そ、そうですね。あと僕の首を放していただけると」
フー子 「おい聞いているか?ん、なんで青い顔してるんだ?え、私の手が首に、す、すまん。つい興奮して危うくキサマをマムるところだった」
フー子 「毎日一話見分して3日目か、これが第3話にしてまのマギを有名にした伝説のシーン、遂にこの目で見ることが出来て私は感激だ」
主人公 「アニメぐらい見ればいいじゃないですか」
フー子 「う、うちは厳しくて、アニメとか見れないんだ」
主人公 「なんか大変なんですね」
フー子 「そうだ、大変なんだ。だからこうして見分という名目でアニメが見れて私はうれしって違う、違うからな!」
主人公 「はぁ、素直になったらどうですか」
フー子 「す、素直になれだと。なんのことだ。私にはさっぱりわからんぞ」
主人公 「アニメ好きなんですよね」
フー子 「う、アニメが好きなんかじゃないぞ、全然好きなんかじゃないぞ、アニメが好きなんか・・・・・・じゃ、ない・・・・・・うぅ、そうだ私はマンガとかアニメが好きなんだ!もっと言うと日常系とか絵柄がかわいいマッタリ系の作品がとくに大好きなんだ!」
主人公 「そ、そこまでは聞いてないです」
フー子 「とにかく私は、アニメが好きなんだ!どうだ、これで文句はないか、満足か、はぁはぁ」
主人公 「じゃあ、一緒に放課後部に入りませんか?」
フー子 「え、私が、放課後部に?・・・・・・申し出はうれしいが、それはできん、私は風紀委員だ・・・・・・」
主人公 「じゃあ、友達ってことでどうでしょうか。それなら問題ないですよね」
フー子 「なら友達に?え、私とか、確かにそれなら私は友人の部活に遊びにきている客分、は、そこに気づくとは天才か!確かに大義名分は立つが、いいのか?」
主人公 「はい、一人もいいですけど、アニメは一緒に見たほうが楽しいですから」
フー子 「ほ、本当にいいのか!?私も一緒に趣味が共有出来る友達が欲しかったんだ!」
主人公 「はいじゃ握手、これからよろしくお願いします」
フー子 「ふふっ、握手か。うむ、これからよろしくな。ところで・・・・・・」
ニヤリとするフー子
フー子 「友達になるにあたって一つだけ条件がある」
主人公 「なんですか?」
フー子 「その堅苦しい敬語はやめろ。私達クラスは違うが同学年じゃないか、友人同士で敬語を使うのはおかしいだろう」
主人公 「そうです・・・・・・そうだな」
フー子 「うん、そうだ。それでいい。ははっ、私の初めて趣味を共有できる友人だ。
今日は二つも夢が叶ってしまったぞ!」
主人公 「夢?」
フー子 「一つはアニメを自由に楽しめる環境、二つは一緒に楽しめる友人、あと一つあるんだが、それは、秘密だ」
主人公 「気になる」
フー子 「と、とにかく秘密なんだ!お、もうこんな時間か、私はこれから生徒会に顔を出さねばならん」
主人公 「ちなみに放課後部の報告は?」
フー子 「ふふっ、放課後部のことなら心配するな、生徒会にはうまく言っておく。
私は友達を売るほど薄情じゃないぞ」
主人公 「安心した」
フー子 「それじゃ、私は風紀活動に戻るぞ。明日もまた来る。友達としてな」
主人公 「ああ、待ってる」
ドアを閉めて出ていくフー子
主人公 「なんか色々あったけどこれでよかったな。あ、また木刀忘れてる」
ドアの外フー子
フー子 「明日もまた来る。友達としてな。か我ながらいいセリフ。ふふっ、まるでクール系ライバルキャラが仲間になる時のセリフではない、わ、な、なんだ?」
主人公 「木刀、忘れてる」
フー子 「え、木刀また部室に忘れてる?す、すまん」