閑話休題 相合傘篇
相合傘で下校中の二人
フー子 「もっとこっちにこい、肩、塗れている」
主人公 「で、でも」
フー子 「つべこべ言うな。風邪引いたら困るだろ。あ、ピタッって寄り添って歩いてるみたいだな」
フー子 「・・・・・・」
主人公 「・・・・・・」
フー子 「だ、誰にも見られていないよな」
主人公 「多分・・・・・・」
フー子 「も、もし誰かに見られたら、こ、恋人同士に見られたりするのだろうか」
主人公 「ど、どうだろう」
フー子 「じ、冗談だ、笑うところだぞ今の!」
主人公 「・・・・・そう」
フー子 「・・・・・・」
フー子 「でもこういうのちょっと憧れてた、私は風紀委員だから、学校ではみんなに恐れられてるだろ」
主人公 「まぁ(ほぼ木刀のせいだと思うが・・・・・・)」
フー子 「少し前まではこうして誰かと傘を差して下校する自分なんか想像もできなかった、はは、こんなこと言う女の子ってやっぱり変なんだろうな」
主人公 「変じゃないよ(木刀を持ち歩いてるのは変だけど・・・・・・)」
フー子 「変じゃ、ない、あ、ありがとう・・・・・・」
主人公 「・・・・・・なんか学校の外だと言葉遣い柔らかいな」
フー子 「え、あ、あぁ、学校にいる時はつい堅い口調になってしまうみたいなんだ、雰囲気違うか?」
主人公 「い、いや女の子らしくていいと思う」
フー子 「お、女の子らしい・・・・・・そんなこと言われたの、はじめてだ・・・・・・」
フー子 「・・・・・・」
フー子 「・・・・・・もう少しで帰り道別だな」
主人公 「・・・・・」
フー子 「お、お願いがある」
主人公 「な、何」
フー子 「・・・・・・今だけ、手をつないでいいか」
主人公 「・・・・・・(やっぱりこうして見ると普通の女の子だ木刀以外)」
無言で手を繋ぐ主人公
フー子 「い、今のは冗談、あ・・・・・・、雨はつめたいけど、手、暖かいな・・・・・・」