第5話 添い寝パート
第5話 添い寝パート
耳かきから数日後の深夜1時頃の放課後部部室・・・
今日はフー子の好きな漫画「ワルの華」のアニメ第1話放送の日、
しかし予想を裏切るアニメ化の内容だった・・・
フー子 「おのれええぇぇぇぇ、許さん!絶対に許さんぞぉぉぉ!」
液晶テレビに掴みかかりガタガタやるフー子
フー子 「は、離せキサマ、私は・・・私は認めん!返せ・・・・・私のサヤちゃんを!私のナナカちゃんを!
あの天使のようなキャラデザを!」
主人公 「テレビガタガタやめろフー子、警備が来るだろ!?」
フー子 「・・・え?テレビガタガタやめろ?警備がくる・・・・・・あっ・・・す、すまん・・・ここが深夜の放課後部
部室だということをつい忘れてしまった・・・くっ、それにしても許せん、せっかく最近ハマった『ワルの華』のアニメ第1話放送を観るためにこうして深夜の部室に忍び込んだというのに、マンガとアニメで全然絵が違う・・・・・・しかも・・・実写寄り・・・・・・そんな・・・・・・はぁ・・・・」
主人公 「ま、まぁ、元気出せよ」
フー子 「へ・・・・・・元気・・・出せ・・・・・じゃあ・・・・・・慰めろ・・・・・・一緒に朝までいてくれ・・・」
涙目で主人公を上目遣いで見るフー子
主人公 「ま、待てそれは!?えっち・・・」
フー子 「ち、違っ・・・そういう意味じゃない!・・・今夜はここで一緒に・・・私と寝ろ・・・」
主人公 「いいのか?こっそり抜け出してきたんじゃないのか?」
フー子 「あぁ、大丈夫だ、親には生徒会の合宿と伝えてあるからな・・・ほら・・・御託はいいからベットに
行くぞ・・・慰めてくれるんだろ?」
主人公 「わ、わかったから、引っ張るな」
主人公ベットに入る
フー子 「・・・・・・ベットに入ったな・・・じゃあ私も入る・・・んっ・・・・・・二人だとちょっとせまいな・・・・・
ほら・・・少し奥に行け・・・」
主人公奥(壁側)に移動
フー子 「んっ・・・・・ふふっ、これならいけるぞ・・・ん・・・流石一人用・・・・・どうしても密着してしまうな・・・」
主人公 「・・・・」
フー子 「そしてキサマはまた恥ずかしがるのだな・・・・・じゃあ・・・う、腕枕しろ・・・・・」
主人公 「へ・・・」
フー子 「な・・・慰めてくれるんだろ?キサマの腕の中で私を落ち着かせてくれ・・・そ、そしたらきっと
元気になる・・・(フー子も少し恥ずかしい)」
主人公腕枕してあげる
フー子 「あっ・・・腕枕って・・心地いいな・・・もっとキサマに寄り添ってやる。・・・おっとそっちは壁だ、
逃げられんぞ・・・観念しろ」
主人公 「・・・・・・」
フー子 「・・・・・・」
フー子 「・・・・・・ふふっ・・・もうこの無言にも馴れてきたな・・・キサマも、か?・・・普通はこういうの
気まずいと思うんだろうな・・・だが、なんというか・・・むしろ安心する・・・」
フー子 「言葉なんかなくてもいい・・・一緒にいればなんとなく気持ちがわかる気がする・・・
そう思うんだ・・・こういうのを・・・んー、なんというのかド忘れした」
主人公 「以心伝心?」
フー子 「そうそれだ!以心伝心・・・だ、だからと言って喋らなくていいという訳ではないからな・・・・・・」
主人公 「・・・・・・(とは言ってもこういう時は何を喋ればいいんだ)」
フー子 「・・・・・・」
フー子 「・・・なぁ・・・キサマはさっきのワルの華のキャラデザ、どう思う?・・・な、アリなのか・・・?
なぜだ、原作と全然違うじゃないか・・・かわいくないし・・・」
主人公 「うーん、じゃあ、フー子は絵でみていたのか?」
フー子 「え、原作か・・・作画はもちろんストーリーも・・・特にテーマが好きだぞ・・・私は風紀委員だが
ああいう背徳的な感情に飲まれる登場人物達に・・・少しだけ憧れる・・・」
主人公 「ならいいだろ」
フー子 「いーやよくない。キャラデザも好きなんだ・・・ナナカちゃんやサヤちゃんの黒い顔はなんとも言えないかわいさがある・・・それに・・・仮に百歩譲ってキャラデザを認めたとしても・・・キャストも許せん・・・声優さんをほとんど起用していないし・・・誰が担当するかずっと楽しみにしていたのに・・・」
主人公 「フー子はゾブリ作品は見るか?」
フー子 「ん?ふむ・・・スタジオゾブリの作品か?いくつかは観たことがある・・・私は『暁の豚』が好きだ
な・・・ヒロインがかわいいしな・・・ポロコが一回りも下なのに照れてしまうシーンなどたまらん」
フー子 「あとは中盤の主人公機サバイアS21試作戦闘飛行艇が修理後飛び立つシーンの作画が素晴らし
いんだ・・・特に水上の波が・・・おい・・・聞いているか・・・え、ちょっと眠くなった?・・・むーっ・・・ふっ、足絡めてやった・・・これで少しは目が覚めたろう?で、続きなんだが」
主人公 「あぁ!本題はそこじゃなくて・・・ゾブリは全部声優さんじゃないだろ?」
フー子 「へ?本題はそこじゃない・・・ふむ・・・確かに・・・言うとおりだ・・・ゾブリは声優さんだけを起用して
いないが・・・作品の完成度に遜色はない・・・うーん」
主人公 「まずはあるがまま素直に楽しんでみればいいんだよ」
フー子 「まずはあるがまま素直に楽しんでみればいい・・・・・」
フー子 「ふーむ・・・・」
フー子 「うん・・・そうかも・・・しれないな!よし、私は来週から素直に楽しむぞ!」
主人公 「そうそうその意気」
フー子眠くなる
フー子 「はぁー、スッキリしたら・・・少し眠くなってきたな・・・」
主人公 「寝るか?」
フー子 「いや、せっかくの夜だ・・・もう少しだけおしゃべりしよう・・・ふむ・・・さっきのことだが考えて
みれば・・・私は別にキサマの外見を好きになった訳ではないからな・・・」
主人公 「な、何を急に!?」
フー子 「なにを焦ってる・・・私はキサマが好きだ・・・べ、別にあたりまえのことだろカノジョなんだから・・・」
主人公 「ま、まぁ・・・」
フー子 「ふーん、なら・・・キサマは私のどこに惚れたんだ?」
主人公 「・・・・・・わかんない・・・気づいたら好きだった」
フー子 「・・・・・・わからないだと・・・え・・・気づいたら好きだった」
フー子 「むーっ、キサマから告白したくせに適当なやつだ・・・だが・・・私もだ」
フー子 「・・・気づいたらキサマが好きだった・・・アニメを見せてくれるのも・・・お菓子を一緒に食べるの
も・・・少しからかわれるのも・・・全部含めて惚れていた・・・毎日家でも学校でもキサマのことばかり考えていたんだぞ・・・だから・・・告白された時は本当に嬉しかった・・・そして・・・今もな・・・んっ」
フー子 「キサマの胸・・・ドキドキしてるな・・・このまま寄り添うように今夜は・・・寝よう・・・あっ・・・頭撫で
てくれた・・・うれしいぞ・・・んっ・・・そろそろ・・・眠いの限界だ・・・じゃあ最後に・・・おやすみのキス・・・ちゅ・・・ほっぺに不意打ちだ・・・おやすみ」
フー子 「すー、すー、すー、すー、すー、すー、すー、すー、ん、すー、すー、すー、すー、んむ、すー、
すー、すー、すー、すー、すー、すー、すー、すー、すー、すー(2分程度)」