Track 2

あなたの望む姿になりましょう

「はい、つきましたよ。ここはバスルーム。この大きい浴槽に入ってもらいますからね。心で想像してください。」 体が、ゆっくりと置かれる。背を浴槽にもたれかかるようにして座らせられると、 脱力して足が伸びる。手もだらりと重力に従い床につく。 大きな浴槽では足を延ばすことができる。 「体は目をつぶっているのに、心ではしっかりと想像できていますね。その調子です。 あなたの心はこちらに、体は別な場所にあります。」 浴槽の底に触れている箇所がひんやりとして気持ちいい。 「今から暖かい液体を入れさせていただきます。  この液体は、”あなたの願いを叶えてくれる”液体です。  とても優しいこの液体を作ったのは私ですが、あなたには実験台になって頂きます。  もちろん、この液体はあなたには害を及ぼしません。  だって、”あなたの願いを叶えてくれる”液体なのですから。」 心で、想像してください。 お湯のような透き通った液体が、ゆっくりと浴槽に溜まって行きます。 側壁からしみだしてくるかのように、ゆっくりと、暖かいお湯が溜まって行きます。 あなたのだらりと脱力した腕に、足に、お尻に暖かい感覚を感じます。 お湯は、みずかさを増して行きます。 足の指先、くるぶし、足首、手首、ひざ、腰、下半身は全てお湯の中。 お腹、ひじ、むね、肩。首からした全てがお湯につかりました。 お風呂に入っているような、ゆったりした気持ちよさを感じます。 そのままリラックスしていてください。暖かい、その感覚に触れていると、 心をさらけ出しているかのような、そんな感覚がします。 「さて、そろそろ願いの抽出が済んだかな?・・・へえ・・・やっぱりあなた、相当な変態さんですね(笑)  あはは、いやいや、大丈夫。以前のお仕事を受けて頂いた方も、こんなもんでしたよ。  ご自分そっくりの体に犯されるだとか、たくさんのスライム娘さんたちに輪姦されるだとか。  大丈夫です。どんな願いでも、その液体はあなたの願いを叶えてくれます。」 液体が蠢きだす。空気のような泡が、液体の底からぶくぶくと上がっていく。 心地よい泡の感触を楽しんで、リラックスしてください。心をゆだねてください。 泡はゆっくりと水面上に昇って行き、ぷくぷくと表面を泡立たせる。 足の裏に泡が触れると、泡が弾ける。あいまいな形をしているあなたの新しい体を形作るかのように。 「液体はあなたの願いを叶えてくれる。」 ぷくぷくとした気泡が多くなる。体中を覆うかのように、泡が底から噴出する。 細かい気泡が心地よく、夢心地のあなたをさらにリラックスさせてくれる。 リラックスして、ぼんやりとしながら聞いてください。 先ほどまで透明だった液体は、泡のせいで見通しが悪くなっている。 底の方に見える足はどんな形でした?気泡が触れたところから、あいまいなあなたの心が作り変えられていく。 「今のあなたはとても柔らかく、どのようにでも作り変える事が出来る。  粘土のように柔軟な心を、揉み解すように変えてくれる。  液体はあなたの願いを叶えてくれる。」 先ほどまであいまいだった手足の感覚が強くなる。 先ほどまで動かしていた元の手足とは違う、その細い体に違和感を感じる。 気泡が多くなる。底にある足は気泡のせいでぼやけて良く見えない。 心で、新しい体とリンクしましょう。新しいあなたの足。その綺麗な細い足を思い浮かべて。 指先に意識を集中して、そこに当たる気泡。 まだ動かす事はできないけど、そこに足はちゃんとある。見えないけど、足がある事に安堵します。 手の指は動かせますか?手も、まだ自由に動かせないけど、その細くてきれいな手はそこにあります。 液体のブクブクで良く見えないけれども、手足に気泡があたる感触を意識してみてください。 液体はあなたの体を作り変えるかのように、柔らかいあなたの体を気泡でまといます。 元の体のイメージは捨てて、液体に全てを任せましょう。大丈夫。後で戻してもらえますよ。 せっかく心と体を切り離したのだから、この心地よさに全てを任せましょう。 ふと気が付くと、液体の透明度が悪くなっていることに気づきます。そして、少しだけ、甘い香りがします。 少しだけ白っぽくなった液体からは、未だに気泡が出続けています。甘い香りはとてもリラックスする良い香りです。 「その調子で、液体に全てを任せてしまいましょう」 気泡の感触を先ほどより強く感じます。元の体よりも強い、そのくすぐったい感覚、なんだかそれがとても気持ちよくて、 浴槽に体を預けとてもリラックスします。 「あなたの心に直接触れているのだから、感度が良いのは当たり前」 体の形を先ほどよりもはっきりと感じます。 まるで小さいころのような、細い腕や足。まだうまく動かせないけど、気泡のせいでそれをはっきりと感じます。 ですが、もっとはっきりとした違いを感じる場所もあります。あなたが以前持っていた、立派な男性器。それが無いのです。 液体が作り忘れてしまったのでしょうか。いいえ違います。液体は、それがあなたの望むものではない事を知っているのです。 その代り、男性器があった場所のすぐ近くに、何か違和感があります。気泡で触れられるたびに、強いくすぐったさを感じるもの… 「どんどん、女の子になっちゃってますね。液体はあなたの願いを叶えてくれる」 液体は既に透明度を失い、白っぽい色になっています。甘い匂いが強くなり、もはや首からしたの体を見ることは出来なくなりました。 「見れないのであれば、私が確認してあげますね。」 女性が、浴槽の中に手を伸ばします。 あなたの左腕をつかみます。 「細くて、綺麗な肌。つるつるの綺麗な女性の腕」 あなたの左足に手が触れます。 「これも、女性の足。か弱くて綺麗な足。」 あなたの右足に手が触れます。手はひざから足指までをなぞります。 「ツルツルとした感触。理想的な女性の足」 あなたの右腕が掴まれると、ぶらぶらと振られます。 「すごく軽いです。女性の手」   「胸も、大きくなっていますよ?」 あなたの二つの胸が、後ろからわしづかみにされます。 なんだかぼんやりとした感覚。そのふくらみを弄ばれていると、心の底から安心するような、そんな感情が湧きだします。 「あなたの目でも確認したいですか?それじゃあ、一度液体から出してあげますね。」 そういうと女性は、あなたの脇の下に手を当てます。なんだかくすぐったい。 ゆっくりと女性は力を入れ、あなたを立たせてくれます。 まだ力の入らないだらりとしたあなたの体が直立します。 「前を向いて。大きな鏡があります。  あなたの体、完全に女の子になってしまいましたよ?  いくら柔軟な心とは言えど、ここまで変わってしまうなんて。とても興味深いです」 華奢な体、細い手足、膨らんだ胸。そして、失われた男性器と、おまんこ。 あなたはそれを見ると、なんだか恥ずかしくなってしまいます。 「ごめんなさい。女性の体をさらけ出すなんて、失礼でしたね。」 女性は、ゆっくりとあなたを湯船の中に戻してくれます。 背中でもたれかかり、手足を伸ばした状態に戻してくれます。 まるで準備が終わったかのように、液体は気泡を出さなくなりました。 しかし、以前の姿とは似ても似つかない、透明感の無い白濁した色になっています。 その液体が波打ち、どんどんと姿を変えていく。  「液体はあなたの願いを叶えてくれる。」