Track 10

「口淫」

 『混乱状態』の少女を抱えながらカロの家を探すのは困難を極めた。  近くの者に訊くなどして地道に探し、やっとのことで帰ってきた。  足取りは重い。  セシリアの酔いは醒めているだろうか。 【男】 「帰ったぞ」 【セシリア】 「あっ……。お帰りなさい」  ソファに腰掛けたセシリアがニコリと微笑む。  『混乱状態』は解けたのか? 【セシリア】 「…………」  鼻息荒く、満面の笑みを崩さないセシリア。  駄目みたいだ。 【セシリア】 「ここ」  ソファを優しく叩く。 【セシリア】 「来てください?」  帰るのが遅くなって、少し怒っているのかもしれない。  ……なんてことは、万に一つもあり得ないか。  セシリアの言うがままに、ソファに腰掛ける。  セシリアとは拳二つ分の距離を開けたが、彼女は何の遠慮もなく距  離を詰めてくる。 【セシリア】 「くすっ。……来ちゃいましたねぇー?」 【セシリア】 「……これから、何をされると思いますか?」 【男】 「……嗅ぐ」 【セシリア】 「はぁい、正解ですっ! たっぷりと嗅がせてもらいますねぇー。逃  げないでくださいよぉ?」  セシリアが近づき、前髪が俺の顎に触れる。 【セシリア】 「……すぅぅ……、はぁぁ……」  俺の近くで大きく深呼吸をするセシリア。 【セシリア】 「……やっぱり、勇者様です。勇者様の、っ……においです……」 【セシリア】 「すぅぅ……、……どうしてあなたから、勇者様の匂いがするんです  かぁ……? こんな、っ……濃厚な匂い……」 【セシリア】 「どうして……? すぅぅ……、……どうしてえ?」 【男】 「……それより、くすぐったいんだが」 【セシリア】 「……謎ですねぇ。どこを嗅いでも勇者様の匂いだらけ……。んー…  …」  聞きゃしない。 【セシリア】 「……だから、いくらお洗濯しても……お布団から勇者様の匂いが消  えなかったんですね……。おかしいなって思っていたんです……」 【セシリア】 「はぁぁ……。ずるいです、こんなの……。ずっと、嗅いでいたくな  っちゃうじゃないですか……」 【セシリア】 「すぅ……っ、はぁ……。ふぅ、……はぁ……はぁ……」 【セシリア】 「……首」  細い指が首筋をなぞる。 【セシリア】 「……舐めても、いいですか?」 【男】 「は……」 【男】 「いや、ちょっと待」 【セシリア】 「いやです。もう、舐めちゃいます」  視界の隅でセシリアの頭が沈んでいく。 【セシリア】 「ん……れる」 【男】 「っ……」  ぞくぞくする熱の温かさを首に感じた。 【セシリア】 「れろ……える、ちゅぴ」 【セシリア】 「ちゅ、んぅ……はふ、ふぅ……」 【セシリア】 「……どうしたんですかぁ? 脈が凄いことになっていますよぉ……」  セシリアの言う通り、俺の心臓は激しく脈動していた。 【セシリア】 「んふふ。首は太い血管がたくさんありますからぁ、脈の大きさがよ  ーく解ります」 【セシリア】 「んー、れる……れろ、ちゅ……っ、はぁ……」 【セシリア】 「わぁ……。生命の活力を感じます……。生きているんです……勇者  様が、肉体を持って、ここに……」 【男】 「……勇、者?」  こいつは何を言っている? 【セシリア】 「すぅぅ……、はぁぁ……。お帰りなさい、勇者さまぁ……。お待ち  しておりましたぁ」 【男】 「おい、セシリア。セシリアー? 解るか、俺だ」 【男】 「勇者じゃない。戻ってこーい」 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぅ……。んんー……、煩いです。あなたは勇者様ですぅ  ー」 【セシリア】 「こーんな匂いをさせて……勇者様の風格を持ち合わせているのに、  旅人風情を装うだなんて許しませんー」 【セシリア】 「~♪ 勇者さまぁー♪」  犬のように頬を摺り寄せ、愛情表現をするセシリア。  駄目だこりゃ。 【セシリア】 「はぁ……、温かいですねぇ」 【男】 「……そうか」 【セシリア】 「ドキドキ、してくれています?」 【男】 「……」 【セシリア】 「だんまりは、肯定の内、なのですよぉー。んふふふー」  もう好きにしてくれ。 【セシリア】 「……私も、ドキドキしています」 【男】 「それは……解る」  押し付けられた胸の奥でトクトクと波打っているのが感じ取れる。 【セシリア】 「解ります、か? ……そうですか」 【セシリア】 「……」 【男】 「……」  静寂。 【セシリア】 「唇……」  セシリアの顔が目の前にきた。 【セシリア】 「……頂いちゃいます、ね?」 【男】 「セシ――」  言葉を返す間もなく、覆い被される。 【セシリア】 「んん……、ちゅっ」  軽い口づけ。 【セシリア】 「……」  潤んだ瞳から、まだ足りないという意思が聞こえた。 【セシリア】 「……ちゅ、ん……ちゅ、ちゅぅ……」 【セシリア】 「ちゅ……は、むぅ……ん……ちゅっ、ちゅぅ……」  一連の流れは強引だが、反して唇の動きは慎ましく穏やかだ。  真摯であり、初々しくも感じた。 【セシリア】 「……はぁ……。私からキスをしたのは、初めてですー……」 【セシリア】 「いつもは、勇者様が無理やりしてきますけど……」 【セシリア】 「くすっ、ふふふっ……。しに行く、というのは、少々気恥ずかしい  のですねぇ」  艶めかしく笑う。 【セシリア】 「……勇者様……ちゅ、ちゅ……ゆうしゃっ、さま……」  啄むような口づけを繰り返す。 【セシリア】 「ちゅっ、ちゅ……ちゅぅ……ん、ふぅ……ちゅ、ちゅぴ」 【セシリア】 「ちゅぅ……ちゅ、んん……はむ、んむんむ……」  上唇を軽く咥えた。 【セシリア】 「んむ……はむ、ちゅぴ……ちゅぅ……ちゅ、ちゅ……」  ムードに則って閉じていた目蓋を少し開けて、セシリアの顔を窺い  見る。 【セシリア】 「ん……ちゅ、ちゅぅ……んん、ちゅぴ……ちゅ、ちゅっ」  瞳を閉じ、苦悩の顔で一生懸命になっている様子だ。  なかなか健気じゃないか。 【セシリア】 「っ、はぁ……。ん、なに人の顔をじっと見ているのですか……」  ばつが悪いといった具合に視線を逸らすセシリア。 【男】 「……いや」  なんとなく気まずくなって、曖昧な返事をしてしまう。 【セシリア】 「あ……もしかして、見惚れちゃい……ました?」 【男】 「なんでそうなる」 【セシリア】 「あはっ♪ んー、そうですかぁ……。んんーっ! 私も、勇者様の  ことが大好きですよーっ」 【男】 「あぁ、もう好きにしてくれ……」  セシリアを止める術が思いつかない。 【セシリア】 「ん……こうして抱きしめているだけで幸せですー……」 【セシリア】 「勇者様の匂いに包まれてぇ、……勇者様の温もりだって感じられま  す」 【セシリア】 「……興奮しないわけがないじゃないですかぁ」  耳元で囁かれる声に体がぞくぞくする。 【セシリア】 「……もっと、してもいいですか?」  口づけを、と言いたいのだろう。 【セシリア】 「唇だけではなくて、中まで……もっと深くまで絡めて……」 【セシリア】 「勇者様を、感じたいのです……」 【セシリア】 「それとも……勇者様は……」 【セシリア】 「私の唇を、別のところで味わいたいですかぁ?」 【男】 「別……?」 【セシリア】 「はい……♪」  俺の言葉に、色っぽく微笑んで見せるセシリア。 【セシリア】 「お口への口づけではなくてぇ……勇者様の、『ここ』への……口づ  けですっ……」  セシリアの手がゆっくりと撫で上げる。 【セシリア】 「あはっ♪ 硬くなってまーすよぉー? 期待していたんですねぇー?」  口を開くたびに見える舌が、妖艶さを際立てる。 【セシリア】 「はぁ……、っ……ふぁ……。くすっ、じっとしていてくださいねぇ  ……」 【男】 「あ、おい」  膝の上に座っていたセシリアがいそいそと下に降りていく。 【セシリア】 「……いつか、勇者様にして差し上げようと思っていたんです。……  やっと、やっと果たすことができます」  ズボンの留め具に手を伸ばす。 【セシリア】 「っ、これですね。……ご開帳ぉー」 【セシリア】 「わ」  衣服を跳ね除けて飛び出した逸物に目を丸くするセシリア。 【セシリア】 「……」  初めて見るものに驚いたのか、息を呑んで一つ二つと瞬いた。 【セシリア】 「……初めまして、セシリアと申します。えーっと……、ん……“お  ちんちんさん”?」 【セシリア】 「ふふっ、“おちんちんさん”ですって、くすくすっ。流石にネーミ  ングセンスを疑いますよねぇー」  自嘲気味に笑う。 【セシリア】 「……さてさてぇ、ではではぁー。……早速、お口の愛撫……してい  きますよぉー……」  俺の太腿に手を添え、顔だけがゆっくりと近づいてくる。 【セシリア】 「ん……――っ! んっ!?」  ――くらりっ、とセシリアの姿勢が崩れる。 【男】 「おっと」  沈みかけたセシリアの肩を掴む。 【セシリア】 「っ、はぁ……っ! ……ですか……。……なんですか……? この  ……かおり……」 【セシリア】 「嗅いだこと、ありませ――っ、っ! ~~~ッ、はぁぁ……っっ」  荒々しく息を吐く。  わけもなく察した。  セシリアの自我が完全に崩壊した。 【セシリア】 「はぁ……はぁぁ……っ、んぐ……はぁぁぁ……」  おぼろな目で顔を近づけていく。  太腿に置いた手をきつく握り、爪を立てる。 【セシリア】 「なめ……っ、舐め……ま……。……ぁむっ」 【男】 「っ……」  顔を押し付けるようにして唇を当てる。 【セシリア】 「ん…………れる、ちゅぴ」  横から噛みつくようにした開かれた口から、艶やかな舌が這い出る。 【セシリア】 「ちゅ……ちゅ、ちゅっ……ん、ぇる……」  唇へのキスと似たような動作。  控え目に舌が這えば、付着した唾液を吸い取るように口づけをする。 【セシリア】 「れる、れろ……んっ、……ちゅぴ……れる、ちゅっ……」 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぅぅ……。っ、はぁ……はぁ……勇者さま……」 【セシリア】 「っ、ちゅ……ちゅぴ……ん、勇者様……勇者さま……んふふっ」  勇者と呼びながら嬉しそうにしている。 【セシリア】 「ぁれる……ちゅぴ、ちゅ……ん、ん……ちゅぅぅ……ちゅ、ちゅぴ  ……」 【セシリア】 「ちゅっ、ん……、はぁ……はぁ……」  激しく舐めるわけではなく、愛でるように頬を摺り寄せるセシリア。 【セシリア】 「ふふっ、……勇者様のおちんちんさんですー。ふふふっ、かわいい  ですねー、えへへ……」  弛緩した顔でだらしなく笑う。 【セシリア】 「すぅぅ……はぁあ……っ、濃いにおいです……」 【セシリア】 「ここから匂うんですねぇー……? 先端から……濃厚な……っ」 【セシリア】 「はぁ……舐めてしまいますよお……? ごくっ、はぁ……、ぁぁ…  …れるぅ」  裏筋に舌がぺっとりと這わされる。 【セシリア】 「れろ、れる……ぴちゅ、ちゅ……ちゅぴっ」 【男】 「くっ……」  丹念な舌の動きに思わず呻き声が漏れる。 【セシリア】 「えるれろ……ちゅ、ちゅぴ……ちゅるる……っ」 【セシリア】 「ん……ちゅる、れろ……ぴちゃ、ちゅっ……れるれろ……」  先ほどまでと打って変わって頻繁に舌が動き、執拗に亀頭を撫で上  げる。 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぷ……んん……舐めるたび、においが鼻を抜けて、っ…  …はぁぁ……」 【セシリア】 「においはぁー、この溝からですかぁ? それとも……先端の、あな  ー? ……ちゅるるるっ……」  裏筋と鈴口の境目に吸い付く。 【セシリア】 「ぁぁー……れるっ、ちゅ……ちゅぴ、ちゅるる……れるれろれろぉ  ……」 【セシリア】 「ちゅぅぅ……ちゅるるる……っ。……んふっ♪ ちゅっ、ちゅ、ち  ゅっ」  慈しむように口づけを繰り返すセシリア。  両手を俺の太腿に添えて、顔だけを逸物に被せている光景が、一層  情欲を湧き立てた。 【セシリア】 「……勇者様……。いいですか……?」  上目遣いでこちらを見る。 【セシリア】 「赤く腫れた先端、……お口で“ぱくっ”てしちゃっても……いいで  すかあ?」  潤んだ瞳は色めいて見えた。 【セシリア】 「……んふふっ、許可なんていりませんよねぇ。駄目と言われても、  してしまいます」 【セシリア】 「……お口いっぱいに頬張って、喉奥でぎゅうぎゅう締め付けて、勇  者様を感じて、匂いも……たくさん感じたいのです……」 【セシリア】 「くすくすっ♪ ゆーしゃーさまぁー。ゆーしゃーさまぁー? えへ  へぇ」  淫靡に笑ったかと思えば、蕩けた表情で顔を沈めていく。 【セシリア】 「……いただきます」 【セシリア】 「ふー……、ふぅ……。ぁ……、……――あむぅっ」 【男】 「う、ぁ……」  口内の温かさに声が漏れた。  唇の締め付けを感じながら、ねっとりとした舌がまとわりつく。 【セシリア】 「んっ、んん……ちゅぷ、ちゅ……ちゅるる……っ」 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぅぅ……ちゅっ、んんッ……ふーっ、ふぅ……」  奥まで咥えこみ、呼吸を整えるようにセシリアが荒々しく息を吐く。 【セシリア】 「では……じょぉげ、に……うごきまふよぉ……? んふっ♪ ん…  …、ちゅ……ちゅぷっ」  ゆっくりと、頭が動き始める。 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぷ……ちゅぷ、くぷ……ん、ちゅるる……っ、ちゅぴっ」 【セシリア】 「ちゅる、ちゅるるるっ……ん、ん……ちゅぷぷ……、ちゅぽっ……  ちゅ、ちゅぴ……」  逸物を抜けば吸い上げがきつくなり、咥え込めば待ち構えていた舌  が迎えてくれる。  セシリアの唾液で逸物が光ってみえた。 【セシリア】 「ちゅぴ、ちゅ……ちゅぅぅ……っ、んふーっ……ん、ちゅぷぷ……  くぷっ、ちゅぽっ……」  喉奥を突いても決して苦しそうな顔はせず、ただ気持ちよくさせよ  うと献身的だ。  下腹部に感じるぞくぞくとした肉体的快感だけでなく、幸福感に似  た温かいものを胸に覚えた。 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぷ……くぽ、ぎゅぽ……ちゅるっ、ぢゅるる……っ」  快感に敏感になり始めた亀頭がセシリアの口の中でびくびくと悦ぶ。  その動きに、セシリアは目を細めて嬉しがった。 【セシリア】 「ちゅ、ん……んふふっ♪ っ、ぷぁ……、……勇者さまぁー?」 【セシリア】 「我慢しようとしているけれど漏れてしまう、そのお声……可愛いで  すよ?」 【男】 「……うるせ」 【セシリア】 「おちんちんさんも……ちゅっ、ちゅぴ、……ぴくぴく痙攣……は、  ずっとしているんですけど」 【セシリア】 「ときどき、気持ちよさそうに『びくびくびくー』って反応してしま  うことがありますよねえ?」 【セシリア】 「んふふふーっ。……そーれーもぉ、可愛くて好きですよぉ。勇者さ  まぁー? くすっ♪」 【男】 「……笑いたきゃ笑えよ」 【セシリア】 「……これはぁ、勇者様が好きだから笑っているんですー。大好きだ  からぁ……笑っているんですよ?」 【セシリア】 「だから、ご容赦くださいー、ね? くすくすっ」  うまく返す言葉が見つからなくて、セシリアの頭を撫でる。  さっさとしてくれ、と催促するようにして。 【セシリア】 「……これからは、ノンストップです」 【セシリア】 「もう、勇者様が果ててしまうまで……止まりませんから……」  言うや否や、そこに収まるのが当然かのように逸物を咥え込んでい  く。 【セシリア】 「ぁ……むぅっ、ん……ちゅぷ……ちゅ、ちゅっ……ちゅるるるっ」  ゆったりとした動きの中にも、荒々しい舌の動きがある。  見た目は落ち着いているようでも、『混乱状態』と『勇者の匂い』  に惑わされたセシリアは自我を失っているままだ。  鼻息荒く、ただただ勇者への奉仕のために、的確な速度で顔を動か  す。  我が儘ではない真摯な彼女の口淫に、俺は愛しさを覚え始めてきて  いた。  自然とセシリアの頭に置いた手が動く。 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぴ……ちゅぷ、くぽ……ちゅ、ん……? ……♪ ん~  ♪ んぅー♪ ちゅるるっちゅぅぅっ……」  呼応するように喉を鳴らすセシリア。  そしてご褒美とばかりに舌を絡めながら口を窄め、逸物を吸い上げ  る。  セシリアの口の中で悦ぶように逸物が跳ね回る。  それをセシリアはピストン運動で鎮めようと動き出す。 【セシリア】 「ちゅ、ちゅぷ……ん……ちゅるるる……。……ちゅ、ちゅぴ……く  ぷ、ぐぽ……ぐぷっ、ちゅぼっ……」  淫猥な音が夜の部屋に響く。  毎日食事を摂る部屋。  つい先ほどまでカロが騒いでいた部屋。  その部屋で、急に色めいたセシリアが自ら進んで俺の肉棒を咥え込  んでいる。  清くあらんと生きてきたセシリアが、出会って少しの男に接吻をし  て、性欲の果てを吐き出させようとしている。 【セシリア】 「ちゅぅぅ……、ちゅっちゅ、じゅるるっ……ぢゅるるるっ、ちゅぴ  っ」  音がリズムが速くなってきた。  行為の激しさも増す。  竿をセシリアの艶やかな唇がしごき、温もりある口内で締め上げな  がら舌がここぞとばかりに絡みつく。  甘えるように吸引され、逸物全体が甘い痺れに支配される。 【セシリア】 「ちゅぷ、ちゅる……っ、ん……っ、ちうちう……ちゅぷ、きゅぽっ」 【セシリア】 「ちゅっ、ちゅるぅ……ぢゅ、ちゅるるる……っ、んぅ……んっ、じ  ゅるるる……っ」 【セシリア】 「ん、ちゅぽ……ぐぽ、ぎゅぽ……ぢゅるるぅっ、ちゅ……っ」  尿道が痺れてきた。  睾丸が持ち上がり、下腹部の奥がぐつぐつと煮えたぎる感覚が襲う。 【男】 「っ、セシリア……っ」  セシリアの名を呼んで、撫でていた手でセシリアの頭を引き寄せる。  セシリアは抵抗することなく、導かれるままに逸物を咥え込んでい  く。 【セシリア】 「ん、んんっ……、ちゅ、ちゅぷぷぷ……ちゅぅ、ちゅぅぅ……っ」  そして艶めかしい舌の動きで俺を歓迎する。  鈴口から裏筋、敏感なカリの辺りを甘く刺激され、戦慄いた。 【男】 「出すぞっ……、いいのか?」  俺の質問に、セシリアは深く咥え込むことで答えた。 【セシリア】 「ちゅぴ、ちゅ、ちゅぅぅ……っ、ちゅっ、ちゅっ……ちゅぴ、ちゅ  るるるぅ……っ」 【男】 「……っ」  激しい吸引に、堪らず下腹部に込めていた力を抜き、快感に身を任  せた。 【セシリア】 「ちゅぷ、くぷっ……ちゅるるぅ、ちゅっ……じゅるるっ、……ぢゅ  るっちゅぅぅぅ……っ、ちゅるるっるるぅ……っ!」  びゅるるっ! びゅくっ! ぴゅっ! 【セシリア】 「んっんぅ……っ!? っ、ん! ん、んんっ……んぅぅ……っ!」  精液が勢いよく吐き出される。  セシリアの口の中で何度も大きく脈動し、そのたびに止めどなく精  液が溢れだす。 【セシリア】 「っ、っ……んっ! ん……ちゅ……っ、ちゅ……」  射精に驚くような素振りを見せるセシリア。  しかしそれも束の間。  精液を吐き続ける逸物に催促するように、セシリアは逸物を吸い続  けていた。 【セシリア】 「ちゅ、ちゅる……っ、ちゅぴ……ん、んく……ちゅぅ……っ」  行き場を失った精液を迎え入れるように、喉を動かした。  苦しいのか、鼻で何度も息を吐き出しながら、未だ精液をまき散ら  す逸物に吸い付きながら時折喉を鳴らす。 【セシリア】 「んぅ……、ん……ちゅぅぅ……っ、ちゅぴ、ちゅっ……ちゅるるぅ  ……っ」 【セシリア】 「ん……、んくっ……んふ」 【セシリア】 「んん……ぢゅるるるっ……ちゅぅ……っ」  顔を持ち上げながら吸引し、逸物を抜いていく。 【セシリア】 「ちゅっ、……ん、ごく」  最後に口に残っていた精液を飲み込んだ。 【セシリア】 「っ、ぷぁ……はあ……、はぁぁ……ふぅ……ふあ……っ」  余韻に浸るように上擦った声で呼吸をする。  射精はすでに止まっていた。 【セシリア】 「……えへ、えへへぇ」 【男】 「……セシリア?」  何故か笑っていた。 【セシリア】 「んふふ、ふふっ。……これが、精液なのですね……。勇者様の、子  種……はぁぁ……」  混濁の瞳で呟く。 【セシリア】 「……これを、お腹の奥に注いでもらうと……勇者様との、子供が…  …あはっ」 【セシリア】 「んん……くすくすっ。勇者様ぁ……♪」  セシリアは立ち上がると、壁に手をついて振り返る。