CHAPTER 2-1
ふふっ……捕ってしまいましたね、お兄さん。
あら、驚かれましたか?
ネバネバと粘着液の滴る大きな植物に、全身を絡め取られてしまって――
身をよじっても、もがいても逃げられないでしょう。
お兄さんは、もう私の手の中にいるのですよ。
これからどうしようとも、この私の自由……ふふっ。
え……私は、何者なのかって?
ふふっ……私は、食精植物。見ての通り、人間ではありません。
女性の姿をした、残酷な妖魔なんですよ。
くすっ……私のことなんて、どうでもいいではありませんか……
ねぇ、お兄さん……私と遊びましょう。
えっ? 自分をどうする気だ……って?
お兄さんは、モウセンゴケ娘である私に捕らえられた獲物。
すなわち――モウセンゴケに捕らえられた虫と同じです。
ふふっ……モウセンゴケという食虫植物の生態をご存じないようですね。
それでは、説明して差し上げましょうか……哀れな獲物のために。
食虫植物というのは、虫を捕らえて消化し、養分にする植物。
その中の一種であるモウセンゴケは、粘着式の捕獲方で獲物を捕らえます。
その長細い葉には、百を超える繊毛が備わっており、ネバネバの粘液が分泌されています。
その繊毛に虫が触れてしまうと、粘液が体を絡め取ってしまうのですが……
それと同時に、葉そのものが屈曲運動を行うのですよ。
この動作は機械的反応……つまり、触れられた刺激により自動的に行われます。
こうして粘液の滴る繊毛は、虫を押さえ込むような動作を行い――
獲物がもがけばもがくほど、多くの繊毛がその体を押さえつけてしまうのです。
ふふっ……ちょうど、お兄さんが今されているように。
そして腺毛から分泌される粘着液は、消化液の役割も兼ねているのですよ。
つまりお兄さんは、このまま溶かされてしまうのです……哀れな虫のように……
くすっ、そういうわけですね。
あらあら……そんなに激しく、身をよじられて。
恐怖を感じておられるのですね。
しかし、言ったではないですか。
もがけばもがくほど、粘着液にまみれた繊毛がお兄さんの体を絡め取ると――
ほぉら、そんなに暴れるから……動けなくなってしまったではないですか。
体中ネバネバにされて、大きなモウセンゴケに絡め取られて……
どうですか? 哀れな虫の気分を味わってもらえましたか?
このまま、お兄さんはドロドロに溶かされてしまうのですよ。
さあ、もっと怖がって下さい。
恐怖に顔を引きつらせ、怯えた眼差しを見せて下さい……ふふふ。
とってもいい顔をするんですねぇ……お兄さん。
あなたの怯えた顔を見ているだけで、濡れてしまいますわ……モウセンゴケの表面が。
この植物部分も、私の体の一部なのですから……
恥ずかしながら、興奮してしまうと……粘液の分泌が激しくなってしまうのです。
ネバネバと私の体液が糸を引いて……
お兄さんの体にヌルヌル、ネバネバと絡んで……
ふふっ……実は、気持ちよくなってきたのではありませんか?
そんなことはないって……?
隠しても無駄ですよ、お兄さん。
男性器が、勃起してしまっているじゃないですか。
粘着液にまみれて、気持ちよかったのですか?
モウセンゴケで捕獲される過程で、性的興奮を覚えてしまうなんて……
どうしようもない変態かもしれませんね、お兄さん?
でも、勃起しているのは都合が良いですね。
私たちの種族は、単に獲物を溶かして養分にするだけでは物足りませんから。
ふふっ……食精植物である私達は、殿方の精液も餌とするのですよ。
あら……聞こえませんでしたか?
私たちの餌は、精液。ザーメン。スペルマ。種汁……とも言いますね。
私は植物型の妖魔ですが、いちおうサキュバスの一種。人間の精液も、大好物なのですよ。
お兄さんは食精植物である私に精を搾り取られ、体まで消化されて肉をも捧げるのです。
ふふ……殿方は、みんな最初は抗いますよ。
しかし私と遊んでいるうちに、みな夢うつつのようになられますから。
ドプドプと、白いオシッコを漏らしながら……くすっ。
お兄さんも、そんな風にしてあげますね……
ほらほら……ネバネバしたモウセンゴケが、お兄さんの股間に伸びてきましたねぇ。
その子は私の体の一部でありながら、自動的に獲物へと絡みつく構造になっています。
棒状のものへと、自動的に巻き付くようになっているのですよ……ちょうど、男性器のような形状のものに。
ねっとりと粘液を滴らせながら、しゅるしゅると……
ふふっ……お兄さんのペニスに絡みついてしまいましたねぇ。
どうですか? 異様なほどの粘り気を、男性器で感じるでしょう。
粘液がネバネバ、ヌルヌルしていて、非常に気持ちがいいのではないですか?
くすっ……隠しても無駄ですよ、お兄さん。
とっても気持ちいいのでしょう……? 緩んだ顔で、息を荒くさせて……
おちんちんをモウセンゴケで刺激されて、気持ちいいのですよね?
お兄さん、思ったよりも変態なんですね。
普通、こんなに早く性的興奮を覚えたりはしませんよ……?
くすっ……でも、悦んでいていいんですか?
変態なお兄さんに、一つ、大切なことを教えてあげますね。
さっきも言ったように、その子は機械的反応で動いています。
つまり今も、棒状のものに絡みついているだけで、それがペニスかどうかは分かっていないのですよ。
だから……これから、その棒状のものが男性器か、そうでないかを判断するんです。
じっくり刺激して、射精するのかどうか……それを確かめるのですよ。
しばらく刺激しても射精しなかったら、男性器ではないと判断して拘束も解かれるでしょう。
しかし、その刺激で射精してしまった場合……獲物の男性器であることがバレてしまいます。
モウセンゴケの表面に精液を浴びせると、その成分に反応して本格的な動作が始まるのですよ。
徹底的に、精液を搾り出す動作が始まってしまうんです……ふふっ。
お兄さんのペニスに、すごい事されちゃいますから……楽しみにしていて下さいね。
そう……人間の言う、ゲームみたいなものですね。
これから与えられる刺激に耐え、射精をこらえることができたらクリア。
お兄さんはモウセンゴケに獲物ではないと判断され、そのまま解放されます。
その場合は、私自身も見逃してあげるとしましょう……お兄さん、頑張ったのですから。
しかし、刺激に屈服して射精してしまえば……ふふっ、ゲームオーバー。
モウセンゴケは、お兄さんを獲物と認識してしまいます。
徹底的に精液を搾り取られ、その挙げ句に溶かされてしまうということですね。
ふふっ……ルールは分かりましたか?
実に楽しそうでしょう。私も楽しいです。
せいぜい頑張って、射精をこらえて下さいね。
もっとも……絡みつかれただけで表情を歪めているようでは、難しいと思いますが。
ほらほら……始まりましたよ。
モウセンゴケがゆっくりと動き出して、ペニスを刺激し始めましたね。
敏感な亀頭に繊毛がざわざわと集まって、じっくりヌルヌルと粘着液を塗りたくられて――
ピンク色の先端部が、糸引く粘液でネバネバ。すっごくいやらしい……
……どうですか? 温かく、粘ついた感触が素敵でしょう。
亀頭をモウセンゴケで刺激されるのは、とっても素晴らしい快感でしょう?
ずっと味わっていたいですよね……ふふっ。
あら? 腰がガクガクと震えていますよ。
でも、我慢しないと……もし精液を漏らしてしまったら、どうなるか説明してあげましたよね。
くすくすっ……頑張って耐えて下さい。
ほらほら……先端を責めるだけではありませんよ。
男性器全体にモウセンゴケが巻き付いて……
ギュウギュウと、優しく締め付けてきたでしょう。
ぬめった繊毛がヌラヌラと擦れてきて、心地よいのではありませんか?
あらあら。カリがくすぐられるたびに、身をよじって……
ふふっ。よっぽど気持ちがいいのですね、お兄さん。
いっそ、このままドクドクと放ってしまえばどうですか?
そうすれば……もっと凄いことをしてもらえますよ?
味わいたいですよねぇ、さらなる快感を……
その行き着く先は、無惨な捕食ですけどね……
助かりたければ、必死で我慢しないと……
ふふっ、なんていやらしい……
男性器がモウセンゴケに巻き取られ、根本から先端の尿道口まで、粘着液でネバネバ。
無数の繊毛にペニスを覆い込まれ、ネトネトにされているなんて――
殿方にとっては、屈辱の極みではありませんか?
自動的に動く植物に、男性の機能を試されているのですから……
ふふっ……必死で我慢されているようですね。
やはり、溶かされるのは怖いですか?
それとも……訳の分からない植物にイかされてしまうのはイヤですか?
モウセンゴケに生殖器を弄ばれて、絶頂してしまうのは……やはり屈辱なんですね。
ほらほら。プライドを振り絞って、必死に耐えて下さい……
じゅくじゅくと、ペニスをモウセンゴケに弄ばれながら……
不気味な植物に、生殖器をいたぶられながら……
我慢しないと……お兄さん、食べられちゃうんですよ。
ほらほら……生きて帰りたかったら、耐えないと……
ふふっ……なんて必死な顔。くすっ、あはははは……
でも、快感に流されそうになりますよね……
必死で耐えてるのに、漏れそうになっているのですよね……?
ええ、分かっていますよ。
おちんちん、すっごく気持ちいいのですよねぇ……
男性器を繊毛でネバネバにされた殿方は、たいていすぐに射精してしまわれますから――
お兄さんも、あと五分も耐えられないでしょうね……
くすっ……こんなに頑張ってるのに、可哀想……ふふふっ。
あら、もうダメなんですか……?
五分どころではないじゃないですか……情けないんですね、お兄さん。
男性器の先端から、タラタラとよだれが垂れていますね。
カウパー氏腺液……モウセンゴケの表面は、それを感知していますよ。
今、絡みついているのは男性器だと気付き始めて……ますます刺激が激しくなっていきますね。
じゅるじゅる、うじゅうじゅ、ネバネバと……
おちんちん、粘着液でもうぐちゅぐちゅ。とってもイヤらしい光景ですねぇ。
ご自分の生殖器が、こんな目に遭っている気分はどうですか?
みっともなくて、それでも気持ちよくて……たまらないんでしょう?
ふふ……いよいよ、これ以上は我慢できないようですね。
男性器がひくひくと震え、射精直前の動作を見せていますよ。
やはり、耐えられはしませんでしたか。
このまま獲物にされることがわかっていながら、快感に耐えられずに射精してしまうのですね。
なんて情けないお兄さん……くすくす。
それとも……本当は獲物にされたいんですか?
もっとイヤらしいこと、してもらいたいんですか……?
……では、どうぞ。イってもいいんですよ。
観念して、屈辱の瞬間をお迎え下さい。
さあ、そのまま何も考えずに……射精して下さい……
くすっ……とうとう出してしまいましたね。
ドクドクと、粘っこい液体を撒き散らして……
中に精子がたっぷりと含まれた、屈服の体液を……
ふふっ、モウセンゴケにたっぷり振りかけてしまって。
この精液も、吸収して養分にしてあげますからね。
お兄さんの体液、一滴たりとも無駄にはしませんから。
ふふっ……気持ちよかったですか?
粘着液にまみれた射精は、心地よかったでしょう。
私も、美味しい精液が味わえて嬉しいです。
殿方の子種を、餌にしてしまうという支配感……最高ですわ。
お兄さんは、どんな気分なのですか?
生殖でもないのに、モウセンゴケに子種を搾り出されてしまうなんて……
あまつさえ、漏れ出た精液を餌にされてしまうなんて……
生の尊厳を蹂躙されたような、とっても惨めな気分ではないですか?
それとも……それにさえ背徳的な喜びを感じているのですか?
だとしたら……お兄さんは、本物の変態ですね。
あら……放出後の恍惚に浸っていてもいいんですか?
モウセンゴケの表面に射精を浴びせてしまったことで、お兄さんは獲物だと認識されたんですよ?
ふふっ……もう、お兄さんは助かりません。
あらあら、そんなに暴れて。
ようやく、自分の置かれている状況を自覚したのですね。
でも……言いませんでしたか?
もがけばもがくほど、繊毛はお兄さんの体を押さえつけ、まとわりついてくると……
ふふっ、言わないことではありませんね。
全身が繊毛に押さえつけられ、粘着液まみれにされて……全く動けなくなってしまうなんて。
もう、お兄さんは私の腕の中……ふふふっ……
そのまま、24時間かけてじっくりと溶かされてしまうんですよ。
男性器を念入りに刺激され、精液を存分に搾り取られながら……
あら、言いませんでしたか?
私の消化液はそんなに強力ではないので、獲物を消化し終えるまでに時間がかかります。
その間、ずっとお兄さんの股間はモウセンゴケになぶられ続けるのですよ。
精液を吸い尽くされて、ミイラになってしまうのが先か……
それとも、消化液で溶かされてドロドロになるのが先か……
どちらにしても、お兄さんは助かりませんから。
股間に与えられる快感に、身をゆだねた方が楽ですよ?
だから……もう諦めて、後は快感に浸って下さい……
とっても素敵な目に遭わせてあげますから……
ふふふっ……、あはははははははは……