Track 2

CHAPTER 1

すいません、そこのお兄さん、助けてください! 近所の空き家で遊んでたらわたしの妹が急に倒れちゃって……、困ってるんですっ! あっ、ありがとうございます!こっちです。私についてきてください。 あぁ、どうしよう……ジェニーがいなくなったらあたし、ひとりぼっちになっちゃう……。 私達姉妹には両親がいなくて、今まで二人で支え合って生きてきたんですっ。 ジェニーは私にってかけがえの無い、大事な…、大事な家族なんです。 あっ、すいません、ただでさえ迷惑かけてるのに私ったら、取り乱しちゃって……。 あのっ、着きました。そこの空き家ですっ。古い建物なので……、 ”足元に気をつけてくださいね。” きゃははははっ、ひっかかったひっかかった~♪ いくら私でも、事前に罠を設置しておけば人間の1人くらいは捕獲できるものなんだね♪ くすくすっ…、身体が麻痺して動かないでしょ?そのトラップ高かったんだからね? どうだった?私の演技、完璧だったでしょ? ん?妹?ジェニー?誰よそれ?そもそもあたしには家族なんていないんだけど? ねぇ、そんな架空の人物の心配なんかしてないで、自分の心配したらぁ? くすくすっ……まだわからないの?お馬鹿さん♪ ようするにぃ、あんたは私にハメられたの♪ ほら、角と尻尾が生えてるでしょ?あたしは魔族よ、ま・ぞ・く! あはっ、そんなに怯えられたら照れちゃうじゃない、もうっ♪ え?何でこんなことするかって?…………ねぇ、なんでだと思う?……くすっ。 ここにあんたを連れてきたのは、殺すためでも、身代金を要求するためでもないの。 じゃあなぜかって?……くすくすっ、そ・れ・は・ね~……。 あんたを辱めて日々の鬱憤を晴すためよ!あははははっ♪ これからあんたは高貴な魔物であるあたしに、陵辱されちゃうわけ。 くすくすっ。どう?怖いでしょ? 好き放題できる人間の玩具を手に入れるために、わざわざここまで念入りに準備したんだから。 今日はた~~っぷり楽しませもらうからね。あははははははは………。